non title.11

もう多くは語らずに行きましょうwww
追記から!

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世界を制するような、そんな大それた力なんて要らなかった。

ただ欲しかったのは、君一人を守れる力。

欲しかったのは君が泣かなくても良いようにする魔法。




君の涙を止める魔法。











『non title.11』











体の節々がやけに痛い気がする。凄く痛いわけではなくて、鈍い痛み。そんな痛みに目が覚めて、ぼんやり目を開けると辺りは白くて眩しくて。



────そういえば今日は何曜日だっけ?






「…………寝坊っ!?」


腹筋にありったけの力を込めてベッドから勢いよく起き上がると、ベッドの周りにはなのはやはやて、それにアリサやすずかが驚いたような顔で……アリサに関して言うなら呆れ顔でこっちを見ていた。ちなみに後から聞いたところ、私は管理局と言う場所の「医務室」にいるらしかった。


「はれ?……な、なんで皆こんな所に?///」
「フェイトちゃんっ、良かったぁ!」
「ぅわぁ、なななな何なのいきなりっ!///」


瞬間、泣きそうな顔のなのはが私に抱きついてくる始末。ちなみに私は病院の寝巻きのような、浴衣のような患者服を着ているわけで、半分服がずり落ちているわけで。


「な、なのは服、が………ちょ……っ///」
「ふぇ?にゃぁ、ご…ごめんっ!」
「フェイトちゃんのおっぱい拝めるなら私いくらでも払うでー!」
「は、はやてちゃんっ!そんな目でフェイトちゃんの事見ないで!」
「───あれ?……そういえばどうして皆ここに?…私、確か……?」


服がずり落ちて胸が半分露になりそうになったのはさて置き、どうして私ここで寝ていたんだろう?確か学校に行ったんじゃなかったっけ?IDカードどうしたっけ?と首を捻る。それと同時にみんなが少しだけ困ったような、複雑そうな顔。特になのはなんかは今にも泣きそうな顔だった。


「ごめんね、フェイトちゃん。」
「ぇ?」
「私のファンの子……だなんて認めたくないけど、その子達に酷いことされたんでしょう?」
「…………ぁ。」


そういえば思い出した。確か学校に行って、あの子達に会って……リンカーコアを潰されそうになったんだっけ。その後どうした?もしかしたらもう、私は魔法を使えない?


「あの……私、どうなった、の?」


布団の端を、キュッと掴むとその上からなのはの温かい手がそっと私の手を包んでくれた。それは酷く安心する温かさで。


「私、もう魔法は使えない……?」
「うぅん。フェイトちゃんのリンカーコアは無事だよ。」
「そっか……良かった。」


私は、心からそう呟いた。だって折角覚えた魔法をそんなに簡単に失くすなんて悲しいから。


「あの、ね……フェイトちゃん?」
「ん?」
「その…本当にごめんね…。」
「どうしてなのはが謝るの?なのはは悪くないのに…」


私を見て泣きそうな顔で謝るなのはがとても悲しくて、私も泣きそうになる。


「ねぇ、なのは。」


もっと強くなりたいと、そう思った。


「私にもっと魔法を教えて?弱くて苛められたなんて、格好悪いから。」


なのはに泣いて欲しくない。私が弱くて怪我ばかりするからなのはが泣くなら、私はもう怪我なんてしないから。そう胸に誓って言った私の言葉になのははとても嬉しそうに頷いてくれた。もっとも、訓練が始まるとそれはそれで「やっぱりあんな事言わなくちゃ良かった」とか思うんだろうけれども。


「ともかく、まずは…あんたは寝て早く治しなさい!」
「ぇ、アリサ…治すって言っても私ほとんど怪我は治って──」
「あのねフェイトちゃん。フェイトちゃんはこの間ほんの少しだけ、魔力が暴走しちゃったの。」
「ぇ?」


アリサの言葉に付け足したすずかにほんの少し息を飲む。魔力の暴走って危険なんじゃ……?と。


「だから、もう少しだけ寝て、体力を回復してね?」
「でも……」
「じゃないと────」


でも、と承知しかねていた私に「じゃないと」とこっそり耳打ちのような仕草をしたすずか。そんなすずかの次の言葉に、私は渋々大人しく寝ていることにした。そんな私たちのやり取りを少し面白くなさそうに見ているなのはが口を開く。


「すずかちゃん、フェイトちゃんに何言ったの?」
「秘密♪」
「フェイトちゃん、すずかちゃんに何言われたの?」
「…………秘密。//」


何だか恥ずかしくて言えない。「じゃないとなのはちゃんが泣いちゃうよ」って言われた事は結局私とすずかの秘密、という事になったのだった。……そのせいでしばらくなのはが不機嫌だったのは余談だが。

































そして、なのは達が医務室を出て行ってからどのくらいの時間が経ったのか分からないけど、私は少し眠っていたらしい。ふと気がつくと誰かの気配がした。それはよく知った人の気配で。でもここに居るはずのない、居てはいけない人物の気配。ベッド脇に立つ、その人物に私は声を目を大きく見開く。


「……………ぅ、そだ。」
「案外簡単に入れちゃいましたねぇ。」
「クアットロ先生……何で、貴女がここに…?」
「あらあら。今日は何もしないで帰るのでそんなに怯えなくっても大丈夫ですよ?フェイトお嬢様?」


その気配は、そこに立っていたのは紛れも無くクアットロ先生で、いつか殺されそうになったときの事が頭をよぎって、じわじわと胸を焦がすような痛みにも似た苦痛が走る。誰か、と叫べば声くらいは出るかもしれないけれどとても叫べるような状況ではなくて。すぐに動けるように両手に魔力を集める。────そういえば以前よりも魔力を感じるようになったかもしれない。これは先日の暴走というものが関係するんだろうか?


「フェイとお嬢様は何にも疑問に思いませんの?」
「───ぇ?」


と考えていると、クアットロ先生が優しげく猫撫で声で口を開いた。


「例えば、自分がこれほどまでに厳重に…と言ってもここまで容易に来れちゃいましたけど。……厳重に守られている理由とか。」
「それは……あなたたちが狙ってるから…って…」
「じゃあ、お嬢様がどうして狙われるのか、とか?」
「ぇ?」


何が言いたいのか分からないけれど、あの時のような激しい動悸に見舞われる。あの時、あの生徒に「恋人の代わり」と言われた時の様な。喉が渇くような感覚にも似た、焦燥感。


「どうして高町なのはは、貴女だけど特別扱いするのか、とか。」
「な、……んで…?」
「私はお嬢様に、本当の事を知って欲しいだけですのよ?」
「ほん…とう?」


聞きたくないと耳を塞ぎたいのに、いつの間にか至近距離に居るこの人に阻まれて手をつかまれて動けない。両腕を拘束されて、叫べば声は出るはずなのにだけど「真実」という言葉に囚われて声は出なかった。いつも疑問に思っていたこと。──どうして彼女はこんなにも無条件に私に優しいのか。それが、知りたいと思ってしまった。


「プロジェクトF………」
「は?」
「お知りになりたいのでしたら、調べてごらんなさい?フェイトお嬢様?」



耳元でそう囁いたクアットロ先生は、耳元で囁いた後に突然、思い切り私の首筋に噛み付いた。──正確に言うと首に鬱血の痕、つまりキスマークを残したのだった。


「な、………ッにする!」


チリとする痛みに腕を振りかぶるといつの間にかクアットロ先生は霧のように消えてしまって、一瞬幻だったのだろうか、という錯覚を受ける。────でも、首に残った鬱血の痕は消えなくて。そんな事よりも私の頭にはある一つの名前がずっと残っていた。


────プロジェクトF。


確か、以前先生に殺されそうになったときもそんな事を言っていた。


いても立ってもいられなくて私は腕に射された点滴針を引き抜いて、患者服のまま医務室を抜け出す。思えばこの後すぐに誰かに報告した方が良かったのかもしれない。だけど、私は今すぐにでも知りたかったんだ。クアットロ先生が私を騙そうと嘘をついていた可能性だってあるのに、どうしてか私は何よりも先にそれを調べたかった。



真実。


特別扱い。


プロジェクトF………?



足早に廊下を歩いていて、不意にその言葉に引っかかった。聞いた事がない名称。なのに、知っている気がする。いや、そんなはずはない。そういえばこの場所には初めて来たはずなのに、どうしてこんなにも足早に進んでいたのだろう?何処に向かって?


無意識に向かった先。その先に調べ物をするに適した部屋があると、初めから知っていたみたいに。ここには来た事がないはずなのに。





「─────フェイトちゃんっ!」



じっと通路に立っていると、不意に後ろから悲鳴にも似た呼び声が聞こえた。見れば少しだけ青い顔をしたなのはが立っていて、酷く心配そうな顔をしていた。


「なの、は……?」
「急に居なくならないでよ……点滴針も抜かれてるし……!!」


と、そこまで言われてようやく冷静になった。確かにあんなの見たら心配もするかもしれないよね。なのはの顔を見たせいか、さっきまでの動悸は治まって、ほんの少し体の力が抜けて頬をひと掻き。


「ごめん、ちょっと気になったことがあっ─────いたっ!?」


だけど、頬を掻いていた手を急に引っ張られて、私は少しだけ驚きの声を発した。だってなのはがこんなに乱暴に私を掴むことなんて訓練は別だけれど、普段はなかったから。なのはは今まで見たことがないような、少しだけ影を孕んだ表情で、私を見ていた。



正確には、私の首筋の辺りを。





























そろそろフェイトちゃんは起きただろうか?なんて少し気になって、事務仕事を中断して医務室に向かった。出来ればフェイトちゃんが目が覚めたときに側に居たかったから。本当なら寝ている間もずっと側に居たかったけれど。



「───────ぇ?」



だけど、医務室に人の気配はなくて、あるのは無残に放置された点滴器具と、無理やり抜かれたような点滴針。それから床に置かれたままのスリッパ。一瞬にして、背中を冷たいものが走る。


「フェイトちゃんっ!?」


もしかして、奴らに連れて行かれてしまったのだろうかと考えて、慌てて医務室を出る。年輪でみんなに連絡しようと思った矢先に、寝間着姿で裸足のまま通路に立ち尽くしている彼女を見つけた。心底ほっとした。良かった。


今度また彼女を失ったなら、きっと私は─────


「─────フェイトちゃんっ!」


切羽詰まった声で彼女を呼ぶ。早く振り向いて、私を安心させて欲しかった。案の定振り向いた彼女は少しびっくりした表情で「どうしたの?」と首を傾げる。良かった、特に変わった様子は見られない。


「急に居なくならないでよ……点滴針も抜かれてるし……!!」


少し怒り気味にそう言って叱る。普段私がフェイトちゃんを叱ることなんて本当にないけれど、今回は少しくらい怒らせて欲しい。とても恐ろしい思いをしたのだから。私の言葉に苦笑するフェイトちゃんは少し恥ずかし気に頬をひと掻きして────


そこで、見つけてしまった。白く細い首筋に残る鬱血の痕を。



『─────私はどんな時だって君を愛してるよ。』


分かってる。そう言ってくれた彼女はもう何処にも居ない。


『なのは。』


知ってる。もうそんな風に愛おしそうに名前を呼んでくれないことも。






だけどね。




「……………嫌だ…。」


低く掠れた声で、呟く。


「え?なの────ッんぅ!?///」


だけどどうあったって、我慢できない。渡せない。誰にも。
もう二度と、私から彼女を奪わないで。お願いだから───。





気が付けば、私は無理矢理フェイトちゃんを押さえつけて唇を奪っていた。






















謎が謎を呼ぶ感じで、何も語りませんw





テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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