スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
web拍手 by FC2

non title.15

なんだろう、この長編は書いていて楽しいかもw
16話もたぶん今夜更新します。

追記から
web拍手 by FC2






『───フェイトちゃんはモテるからなぁ…』
『……そんな事ないと思うけど?』
『ふぇー?なんで気づかないの?!このっ、鈍ちんっ!』
『だって、私にはなのはが居れば良いもん。他なんて見る必要ないでしょ?』


事もなげに、そんな風に言うその人の不意打ちの攻撃に頬が熱を持つ。


『なっ…そ、そう…だと良いけど。///』
『あれ?照れてる?』
『照れてないっ!おやすみっ!』

『駄目。寝かさない。』
『ちょっと…ゃっ…!///』


くすくす笑いながら、隣で微笑むそんな彼女に抵抗しようとも。


『私にはなのはだけだよ。…この先ずっと。』


私はいつだって彼女のそんな甘い言葉に籠絡してしまう。
いつだってどんな時だって、貴女は私を愛してくれた。





──────だから、忘れられないの。



その優しい瞳が。
優しい指先が。















『non title.15』



















「………は…っ…」


何度も角度を変えて、舌を絡ませるキス。キスを仕掛けたのは私だけど予想外に熱いキスで返されて私はもう、酸欠気味。だけどなのはは気が済まないようで、何度も何度も私の唇を撫でまわす。もっとも、くらくらするのは酸欠の所為だけではないと思うけど。


「ふぁ…」


ようやく唇が離れて、空気を吸い込んでいる私に、なぜかなのはは悲しそうな瞳を向けていた。怯えているような、そんな瞳が目の前で揺れている。何かあったんだろうか?


「どうか、したの……?」


午前中は何ともなかったのに。首を捻る私に、なのははほんの少し唇を噛むような仕草をしてから口を開く。なのはがそんな表情をするのが、どうしてかとても不安だった。


「あのねっ!フェイトちゃん………」

≪Pipipipi────.≫


なのはが意を決したように口を開いた瞬間。まるでタイミングを図ったみたいに、何かの呼び出し音が鳴った。こういうタイミングって漫画とかドラマにしかないと思ってたけど本当にあったんだ……。

呼び出し音の先に視線を向けたなのはは、少し呆然としてすぐに小さく溜息を吐いてから「少し待ってて」と苦笑した。どことなくほっとしたような、そんな表情にも思える。それから端末に向かって話し始めるなのはは、さっきまでのなのはとは別人で、だけどいつも通りで少し安心した。




「─────分かりました。」


そう返事をしてから端末をしまうと、なのはは少しだけ残念そうな面持ちで私の方に振り返って眉をハの字に寄せた。その表情でなんとなく予想できる。恐らくすぐに行かなくちゃならなくなったんだろうな。


「仕事?」
「───うん。折角ごはん作ろうと思ったのに………」


キッチンに広げられた材料を本当に残念そうに眺めるなのはに苦笑して、私は頬をひと掻き。残念なのは私も一緒。恋人が作ってくれるお昼ご飯を食いっぱぐれてしまったんだから、本当に残念。


「じゃあ、夜何か作ってよ。──さっきの話の続きも聞きたいし。」


もし早く帰ってこれたら、と私は次の約束を取り付けた。あんなに思いつめたような表情で何かを言いかけたなのはが気になってそう言うと、なのはは「なんでもないんだよね」なんていつものように微笑む。「なんでもない」はずはないけど、無理に聞き出そうとするのも気が引けて、私は「そっか」とだけ答えたのだった。


「ちょっと着替えちゃうね。」
「ぇっ、ととととと…こ、ここで!?///」


フランクに「着替えちゃうね」と言いながら今着ている私服のおなかの部分をめくり始めるなのはに私は慌てて上ずった声で、聞く。何もこんな目の前で着替えなくても。そりゃあ、何度も訓練で一緒に着替える場面はあったけど、今は休日で、ついでにいうと一応デート(なのは曰く)なんだから、出来ればその……見えないところでお願いしたい。なんか、目に毒だ。


「フェイトちゃん、顔赤いよー?」


そんな私をくすくすと笑いながら、なのはは脱ぎかけの服をもう一度着なおして、「仕方ないなぁ」と奥の方に向かいながら。


「着替えてきちゃうから待っててね?……覗いちゃだめだよ?」
「のっ!?覗かないったら!///」


大体、覗く度胸があるなら目の前で着替えてても止めたりしないよ。とかなんとかぶつぶつ言いかけている私の事を笑いながら、なのはは奥の部屋(たぶん寝室)へと消えてしまった。静まった部屋で、隣の部屋から衣擦れの音が聞こえるような聞こえないような。凄く落ち着かない。どうしよう。





「──────あれ?」


そわそわと、視線を巡らせて気を紛らわしている私は、なのはの部屋の、丁度戸棚の上で、小さなメモを見つけた。他にも目に止まるものはいくらでもあったのに、どうしてか、どうしてもたまたまそれが目に付いたんだ。少し古ぼけたメモ帳のような紙切れ。


「ぅあ……」


が、近くによって手に取るとそれはメモ帳じゃなくて、小さな封筒だった。便箋のようなその髪の封筒には宛名も何も書いていない。手紙…………だろうか?慌てて元あった場所に戻そうとして、焦りすぎたのか隣に置いてあった小物を床に落としてしまった。カチャンと音を立てて床に転がったそれを慌てて拾う。


「良かった…割れてない……本当に良かった。」
「─────何か言ったー?」
「ぅわぁぁぁぁぁぁぁ?!///」


慌てて直立不動に真っ直ぐ伸びて、手に持っていた紙切れをくしゃりと握りしめた。その瞬間に、私は確信した「終わった」って。よりによって人様の手紙を手に取ってた上に、握りしめてくしゃくしゃにしたんだ。もう、最低以外に何があるだろう?


「ど、どうしたの変な悲鳴あげて………」


いつの間にか、寝室の扉を開けてタイをゆるゆる結んでいるなのは。どうしよう、と3回くらい考えた挙句、臆病で本当どうしようもないくらい阿呆な私は、その紙切れを正直に出せず、ズボンのポケットに突っこんでしまったのだった。絶対に見ないでこっそり返すと、心に決めて。私は誓う。この紙の中身は死んでも見ない。


「なんでもない。急に出てくるからびっくりしただけ。」


しょんぼりそういう私に、なのはは首を捻りながら少しだけ笑う。それからお昼の事を改めて謝ってきた。……別に気にしなくて良いのに。寧ろ私が謝りたいよ、本当どうやって返そうこれ…今なら「見てないから」って返せるんじゃないだろうか?どうしよう。なのはにとって大切な物だったら………あぁ、どうしよう。


「フェイトちゃん、汗かいてない?」
「かいてない!」


ごめん、絶対見ないで返すから!


「それよりなのは時間じゃない?」
「ふぇ?う、うん……。」


今日この日ほど、「死にたい」と思ったことはないと思う。結局なのはに本当の事を言えず、私は隣の自分の部屋へと戻ったのだった。なのはは私の挙動の不審さを本気で心配してたけど。なのはと別れてから自室に戻って、魂の底から湧き上がるような罪悪感を、溜息に変換して吐き出す。


「───はぁ……。」


信じられない。普段なら人の物を勝手に触ったりなんてしないのに。あまつさえ、持って帰ってきてしまうだなんて。………なのはは気付くだろうか?どうしよう……。



──ズクン…


「いっ……?」


悩み過ぎたんだろうか?眉間にしわを寄せすぎたせいか、一瞬だけ強烈な頭痛が走って、私は部屋のドア前で座り込む。考えすぎは良くないのかもしれないけど、こればかりは考えずにはいられない。響くような頭痛に抵抗しながらゆっくりと立ち上がる。ほんの一瞬だけど、痛かった。ズボンのポケットの紙切れを、私はとりあえず鞄に放り込んだ。次になのはの部屋に行く機会があったらきっと返そうと誓って。──でもやはり謝った方が良いのだろうか?本当に、どうしよう………。


「…………泣きたい。」


私は、ベッドにダイブしながらポツリと呟いたのだった。


私の意地やそういうのにかけて、この手紙は絶対に見ない。絶対に絶対。



ユーノとの約束の時間まであと少し。
とりあえず私はあの言葉の意味を調べなければ。


































約束の時間になって、無限書庫という場所にやって来た私が目にしたのは大量に積まれた資料?と、目の前に複数のウィンドウを開いて忙しそうにしているユーノの姿。挙句、目の下に隈があるのは気付かないふりをしておこう。


「やぁ。いらっしゃい、フェイト。」
「こんにちは。……うわ、本当に忙しそうですね。」


私の来訪にチラリと視線を向けたユーノは疲れているような、だけどにこやかな笑顔を向けて、それから「参るよね」と苦笑して見せた。これで参らない人間が居たら凄いと思うよ、私は。


「えっと、ここって自由に見学して大丈夫なんですか…?」
「ん?えーと一般の本なら。……けど、その結界が張ってある所から先は閲覧禁止の棚だから気を付けてね。」
「結界?」


ユーノが指差した先、普通の通路のように見えるけど、目を凝らしてみてみると透明だけど目に見える、幕のようなものが張ってあった。例えるなら、少し分厚めなラップのようなそんな感じだろうか。


「閲覧禁止ってどういうのなんですか?」
「そうだなぁ、禁術とかあとは良くない歴史の話とかかな?」
「…良く分からないですけど、私が読みたいのは普通の学問書みたいなのなんですが…」


禁術っていうのはたぶん、すずかが前に言ってた「人を生き返らせる」とかそういうのだろう。凄く興味がない。………自分の両親を生き返らせれたらとか一瞬考えたけれどそれにしたってバカげてる。大体私の両親が死んじゃったのはだいぶ前だし。そういえばと、あっちの部屋の事(私が生まれた世界)の事をついでにして思い出した。家賃の事とか、今の状況で考えたら取るに足らないことだけど。


「どうかした?」


一瞬思案した私を心配そうに見つめるユーノに苦笑する。


「いえ、あっちの世界はどうなってるのかな…って。」
「心配いらないよ。フェイトの世界の事は僕たちがしかり責任もって管理してるから。」
「家賃とかですか?」
「え?家賃?………そんな心配してたの?」


私の疑問に、ユーノが目を丸くした。他に何か心配することあったんだろうか?何か変な事言ったかな?


「僕はてっきり、フェイトが急に消えたことへの対応とか心配してるのかと…。」
「へ?あぁ、そういえば……そっちの方が心配ですね!」


私が思い出したようにそう言うと、ユーノがお腹を抱えて、声を殺して笑い始めた。必死にこらえようとしてだけど完璧に肩がガクガクしている。


「……ごめんごめん、予想外だったから…」
「良いですよ、別に。」


ややむくれ気味にそう返事をした私に、ユーノは困ったように微笑んで、それから眼鏡を押し上げた。


「………フェイトはずっと昔からあの町に住んでるの?」
「いえ、あそこには引っ越したばかりで住んでたのは半年くらいになりますね。」
「そう、か。……早く戻りたいかい?」


ユーノのその質問に、少しだけ思考がとまった。私の世界はもともとあっちで、ここは私の世界ではないんだと、少しだけ悲しくなったからだった。いつの間にか、こっちの方が自分の居場所のように錯覚してた。


「どう、なんでしょうね……良く、分かりません。」
「そっか。……なのはもね、実はフェイトと同じ世界から来てるんだよ。」
「───ぇえっ!?なのはが!?」


ユーノの言葉に、つい大声が出てしまった。だって、私には「自分が実は魔法が使える」と聞いた話の次に驚いたくらいだ。だって、なのははてっきりこっちの……えぇ?


「ちょ、ちょっと驚き過ぎじゃない?」
「だって……」
「なのはは凄く小さい頃にこっちに来たからね…。」
「そうなんですか?」
「うん。なのはは小さい頃に魔力資質が見つかって…多分8歳とかその辺?」


本当に子どもの頃なんだ……。じゃあアリサとか、はやてやすずかも?


「小さい頃はすぐに帰りたいって泣いてたよ。」
「想像、つきませんね…」


なのはの小さい頃……可愛かったんだろうな。それにしても、「帰りたい」と泣いてたなんて、考えただけで少し悲しくて、可哀想になる。そういえば昔、小さい頃の事を聞いた事があったけ……


『うーん…平凡なような、波乱に満ちたような?──後は、一生懸命でした。』


冗談っぽく言ったなのはの言葉に胸が締め付けられるような息苦しさを覚えた。私の方が2歳も年下だけど、その時に側に居てあげられてたらな、と。


「まぁ、でも……」
「でも?」


そう言いかけて止まったユーノに視線を向ける。何かを言いかけて止まったユーノは「あー」とか言いながら頬をひと掻き。


「いや、おしゃべりも楽しいけどフェイトの調べものを先に済ませた方が良いかも。」
「え?」
「ほら、僕これからまた少し行かなくちゃいけないところがあるから…」


すっかり話し込んじゃったけど、ユーノが居るうちに「プロジェクトF」という言葉について調べないといけないんだった。私は少しだけ申し訳なさそうにそう言うユーノに頷いて、魔法の一般常識の本がある棚を教えてもらったのだった。

































『泣かないで。なのは。』
『───と、ちゃん…』
『偉い人に頼んで、私が正式に魔法を教えてあげる係にしてもらったよ。だから、これからはずっと一緒だ。』


泣き虫だった幼い少女は、それ以来「帰りたい」と泣かなくなった。
どこに行っても、どんな時もその少女が一緒だったから。


































テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

コメント

非公開コメント

プロフィール

92

Author:92
なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2拍手記事別ランキング
FC2拍手記事別ランキング
FC2拍手記事別ランキング
twitter
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。