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non title.16

予定通り更新します。
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『私がなのはに嘘を吐いた事がある?』
『ない、けど…でも……。』
『私の事が信じられない?』


私がそう微笑むと、なのはは「そんな事ない」と首を横に振る。
腕を伸ばして華奢な体を抱きしめると、寄り添うように力を抜くいつもの君の反応が愛おしくて、大切で苦しくて。


ごめんね、なのは。


これは私が君に吐いた初めての嘘。
君に嘘を吐くのはこれが最初で最後だ。


呪われたこの身が君に危険を及ぼすというのなら、私はこの命を手放そう。



────君を、誰よりも愛してる。















『non title.16』















「………………広すぎるでしょ。」


無限書庫はなんというか、文字通り「無限」なのでした。一般常識というか、そういう魔法とかに関する話の本だけでそれだけあるんだろう…?数えたくもないけど。

無限書庫というのは、何というか一見普通の図書館のように見えるんだけど、実は普通の本棚が遥か頭上まで伸びている。本棚で出来た塔に居るような感じ。魔法でどうにかしてるのかな?扉の中は別世界、という感じの喩えがぴったりだと思う。だって、外からは全然天井がこんなに高いようには見えないもの。魔法って凄い。


「探したい本があるなら探してあげるよ?」
「ど、どうやって………?」


ぐるぐる目をまわしている私に「やっぱりね」なんて苦笑するユーノは「どういう本が読みたいの?」と笑う。私が本当に調べたいのは「プロジェクトF」という言葉なんだけど、とりあえず無難に「魔法史」とだけ呟いた。どこかの王様の話があったっけと前にすずかに教えてもらった話を思い出しながら。


「良いよ、それに関係する物を適当に回収してあげる。」
「出来るの?」
「僕は一応司書長だよ?見てて。」


そう言うと、ユーノは魔力を構築して広範囲に広げる。ユーノの魔力光は綺麗な緑色だった。これって探知系の魔法なのかな……?そうすると、あっという間に数冊の本が自然とユーノの元に集まってきた。ちなみにユーノにも敬語は使わなくて良いと言われてしまったので、私は普通に話している。


「す、凄い…どうやるの?それ。」
「これは僕にしか出来ない魔法。これが出来るが故にこんなに忙しいのさ。」
「え?ユーノにしかできないの?」


なんだ、私には出来ないのかと肩を落とす。そんな私にユーノは苦笑を一つ漏らして、「昔はもう一人出来る人がいたよ」と言った。この場合の言い方は過去形なので、恐らくもう居ないという事になるかな……?その辺はあまり突っ込まないでおこう。


「私には出来ないのか……。」
「いや、というか出来たら困るんだけどね?」


そう言いながら私に手渡されたのは分厚い魔法史の本。見た目の割に軽く感じるのは魔法の所為なのかな?とかどうでも良いことを思いながら近くのソファに腰かけた。ユーノは私が座ったのを確認して、再び自分の前に複数のウィンドウを広げて自分の作業を始める。……本当は別の本を読みたかったんだけど、どうしよう?ユーノに頼んで「プロジェクトF」という言葉に関する本を探して貰おうかな……。だけどどうしてかこれは聞いちゃいけない気がする。何だかわからないけど、誰も教えてくれない何かが存在する気がして、それが怖い。何もないって思ってる自分と、不安に思ってる自分がいる。だから。


「何か飲むかい?」
「……いや、大丈夫。」


黙々と本を読みながら押し黙る私に飲み物でも、と声をかけるユーノに、私は首を振った。頭では別の事を考えながら、だけれども本を読む。この魔法史は、魔法で人を生き返らせた王様の話だった。古めかしい紙のページを捲りながら、この物語の主人公(この場合は王様)の心情を考える。死んでしまった王妃を想い嘆き悲しむ王様はどんな気持ちだったのか…すずかから聞いていた時はその気持ちが良く分からなかったけど今なら少し分かるかも。もし、なのはが死んでしまったら…きっと私も生き返らせたいと、強く望む気がする。


≪Pipipipipi────.≫



突然閑静な無限書庫内に聞きなれたデジタル音が響いた。なのはが良く呼び出されてるその音は、多分仕事関係の物だろう。


「…はい。………え?でも今は…、」


そう返しながらちらっと私を一瞬見るユーノに「もう帰るから良いよ」と口だけで伝えた。多分これから呼び出されたか何かなんだろう。それかここに誰かが来るか。仕事の邪魔はしたくないし、今ここで私が知りたいことは分からないだろうから、今日は大人しく帰ろうと立ち上がる。と、ちょうどユーノが通信を切った。


「少し呼ばれちゃったから行ってくるよ。」
「え?じゃあ私も出た方が良いよね?」
「いや、読んでていいよすぐに戻るし。」
「でも……」
「大丈夫。……あ、でも閲覧禁止のところは見れないから。とりあえず手元の本だけ読んでて待っててくれる?」


私の手元には辞書並みの分厚い本が4冊。これだけあれば十分1日は過ごせそうだ。それに今読んでるところが結構良いところなので、私はお言葉に甘えてそのまま座ってる事にした。ユーノが居ない隙に少しだけあの意味を調べようかなとか思ったけど、探し方が分からないんじゃ仕方ないからね。


「わかった。……ねぇユーノ。帰ってきたらもう一個だけ調べものに付き合ってくれる?」
「良いけど…どんなの?」
「帰ってきたら言うよ。」
「……分かった。」


そうして、ユーノは気遣って私にコーヒーを淹れて、無限書庫を出て行ったのだった。私一人になった無限書庫は余計に静かになって、ページを捲る音まで響きそうな静けさだ。



『──これは僕にしか出来ない魔法。』


「自分にしか出来ない魔法……格好良いな…。」


さっきのユーノが展開した魔法を思い出して、ポツリと呟く。何だか特別みたいで羨ましい。ユーノが淹れてくれたコーヒーを飲みながら、少し休憩しようと本を置いて天井を仰ぐ。………なんとまぁこの空間は何処まで続いてるんだろう…?


「プロジェクト・F………ん?エフ…って、何だろう?」


知りたいという欲求は、不思議と人間の中では一番強いらしいって、聞いた事があったっけ。気になれば気になるほどに、早く強く知りたいと願う。だからなのだろうか。勝手に魔法を構築してしまったのは。ユーノがやったように、勝手に魔力が広範囲に放たれてそれは一瞬で消えてしまった。私の魔力って監視とかされてなかったっけ?また余計な心配掛けちゃったら………


「ぇ………?」


すると、絶対に起こりえない事が起きた。私の目の前に、一冊の本が落下してきたんだ。落下と言うには速度がないけれど。その本は、私が読んでいた魔法史よりももっと古めかしくて、もっと薄い。見て良いのかな?ていうかなんで急に落ちてきたんだろう?まさか私がユーノにしか出来ないという魔法を使用したとは思えないし、ていうかそんな事出来るはずもない。多分偶然だろう。と思い、何気なくページを捲る。



『使い魔を超える人造生命の作成と死者蘇生』


何気なく捲ったページにはそんな文字があった。死者蘇生っていうのは、つまり禁術とかだよね?───これは閲覧禁止なんじゃないのかな?あぁ、何か今日の私悪いことばっかりしてる。そう思って、閉じようと思って中をあまり見ないよう視線を俯かせた拍子に、目にしてしまった。



─────プロジェクトF.A.T.E



既視感、焦燥感、慟哭。




─────プロジェクト・「フェイト」。




到底ありえない、関係なんてないはずだ。ただ一緒なだけだ。名前が。




─────メモリークローン技術




『そう。科学と魔法の最高傑作───プロジェクト…F。』


不意に頭を金槌で殴られたような衝撃が走る。クアットロ先生が言ってた、そんな言葉を思い出して。嫌な予感が、じりじりと私を蝕む。でも、私には両親がいる。幼い頃の平凡な日常の記憶がある。


『フェイお嬢様は何にも疑問に思いませんの?』


なのに、どうしてこんなにも不安なんだろう。「恋人の代わり」と、いつぞやの生徒に言われたその台詞が、不意に頭に浮かんだ。どうしてこんな事を考えてしまうんだろう。馬鹿げてる。ありえない。到底ありえない予想が、予感が、じくじくと蝕んでいく感覚。




もしも。




ありえない話だけど、もしも私がクローンで生まれたのだとして。



誰のクローンなのか?




『フェイトちゃんが、好きなのッ…』



耳元で動悸がする。頭が痛い。



以前になのはに、誰かと恋人になったり、人を好きになった事があるか聞いた事があった。


『………あるよ。』


その時にそう答えたなのはの表情がフラッシュバックした。



“ 代 わ り ”


「─────だれ、の?」


呼吸が出来ない。考えると頭がどうにかなりそうになるけれど、考えずにはいられない。ありえない事なのに不安になる。これは私が勝手に想像して勝手に不安になってるだけ。きっとそのうち「そういえばこんな勘違いしてたよ」って笑い話に出来るレベルの話だ。私は即座に立ち上がって、その謎の本をよく読まず、手の届く本棚の奥に突っこんだ。もう二度と私の目に触れないように。ユーノに気付かれないように。



『フェイトちゃんの世界と一緒で、こっちの世界にもあるの。』



確かめる方法がある。


ふらふらと無限書庫を出る。一応急に居なくなると悪いのでユーノには書置きを残した。あの墓地に行けば、何か分かるんだと思う。だってなのはの元恋人は死んでるんだから。寮の出口へ向かって覚束ない足で走って街へと向かおうとするけれど、寮には寮の管理?監視?良く分からないけどいまの私には監視にしか思えない局という場所の人が立っていて。


「───少し外に出ます。」


避けて外へ行こうとして。


「すいません、一人での外出は危険ですので…」と案の定止められてしまった。だけど私は押しとおるつもりだった。力ずくでも。


「退いてください。」
「では誰か護衛を……」
「何のために?」


思いのほか低い声が出た。そんな私の問いかけに、少し困ったような顔をする制服姿の人は「仕事ですので……」と小さく呟いた。何でこんなにイライラするんだろう。呼吸が苦しくて、怖い。自分に、得体のしれない何かが絡みついてるような、そんな感じ。冷たい手に心臓を撫でられるような。


何かに追われているような焦燥感、不安感。そういうのが纏わりついて、だから冷静な判断が出来なかったんだ。きっとそうだ。





───私は気が付いたら、目の前のそのに攻撃していた。




































テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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