non title.28

更新しましま!………なんか全然話の流れがむちゃくちゃですいません…。書き方変えたら偉い書きにくくなってついでに少しずつ内容がずれてきた(しろめ

追記から
web拍手 by FC2







『───ねぇ、私が贈られる世界ってどんな場所なの?』
『……まだ、決まってないよ。』
『なら、無理を承知でお願いしたいんだけど………』


私は一度で良いから、地球という場所に行きたかった。

─────なのはが生まれたという場所へ。
















『non title.28』















「なのはには、本当に何も言わないのか…?」


私の「封印」を決行する前日にクロノが悔しそうにそう声を響かせた。「封印」とは御大層な言い方をしたものだと少し苦笑したのは少し前の話。処分方法が決まったらあっという間に上の人たちは結決行日を決めた。私の気持ちなんて聞く事もなく。少しは魔法が使えるようになったのに、異論なんて認めることはなかった。


「なのはに…何て言えばいいの?」


私が居なくなるという事を。それは私が死ぬ、ということに近い事だ。そんな事、どうしたら彼女を泣かせずに言えるのか。少し棘のある言い方になってしまったことに気が付いて、慌てて「ごめん」と紡ぐ。けれど、クロノはますます悲しそうな顔をした。


「なのはには、手紙を書くよ。」
「そうか。それが良いな。」


静かに、あらかじめ用意しておいた便箋に視線を向ける。


「アリサ達には、会っておこうかな。きっと殴られると思うけど……」
「あぁ。……それと、母さんも会いたがっていたよ。」
「………うん。泣かせちゃうかもしれないけれど……ちゃんと会いたいな、…最後に。」


別に死ぬわけじゃない。だけど私の記憶を上書きするなんて。そんなの「私」が死ぬのと一緒。気楽に考えたら「私」の全てをリセットするってことで、私自身の性格とかそういうのは変わらないんだろうけれど。


「ねぇ、クロノ?」
「なんだ?」
「………もし、私の処理が終わったとしてさ。」


静かに紡ぐ私に、クロノはそのまま頷く。


「記憶を全部上書きしたとして、私が今の自分の事を思い出す可能性ってあるのかな?」
「………フェイト?」
「いや、可能性の話だよ。万が一とか、そういうの。」


私の言葉に驚いたような表情をするクロノに苦笑を漏らす。


「そうだな…なんせ今回の事自体が初めての事だからな……」


クロノはなんというか正直だ。申し訳なさそうに「何とも言えないな…」なんて言うクロノにやっぱり苦笑して、それからありがとうと言うとクロノはますます申し訳なさそうに眉を寄せた。クロノは不器用で、だけど決して適当な嘘は吐かない。だから心底信用できるんだ。


「そっか。ありがと。」
「君がどんな形にせよ早くここに帰ってこれるように、僕はのし上がるよ。」
「期待してるよ、お兄ちゃん。」
「……お兄ちゃんはよせ。」


冗談を混ぜ込んでからかうとシリアスな場面でも顔を染めるクロノがおかしくて笑う。



────プシュッ



と、そこに義母さんであるリンディ提督がやって来た。前線で戦う私の黒い制服とは違った指揮官の制服。一応敬礼をしようかと思って立ち上がったのだけど義母さんの苦笑にそれをとりやめる。 クロノは何となく気を使ったのか、静かに立ち上がってアリサ達を呼んでくる、と言って部屋を出て行った。


「フェイト、気分は…どう?」


眉を寄せて、少しだけ困ったように微笑みながら言う母さんに何と言って良いのか分からなくて「落ち着いてます」とだけ苦笑気味に言うと、母さんは何も言わずに座っている私を抱きしめてくれた。


「───母さん?」
「ごめんなさい…フェイト。娘の貴女を救う事も、何もできなくて…」


顔は見えなかったけれど、泣きそうな声でそんな風に言う母さん。思えば生まれが生まれだけに、幼い頃は本当に大人が嫌いで、私が初めて触れた優しい大人はこの人だった。私を養子にしてくれてこれ以上ないくらいの愛情を、たくさん注いでくれたと思う。それこそ、少し過剰なくらいの。…というのは余談だが。優しく抱きしめながら、愛おしむように髪を撫でてくれる。なのはとは違った「親」と言う名の温もり。───私はこの人の事も悲しませてしまうのか。と瞳を閉じた。


「私、母さんには本当にたくさんのものを貰いましたよ。」


そう言うと、なお一層抱きしめる腕が強くなった。結局何も返せなかったな、とほんの少し唇を噛む。


「………なのに、何も返せなくて…」


ごめんなさい、という言葉は喉に詰まって出なかった。


「馬鹿ね。返すものなんて何もないのよ?……貴女は私の娘で、私だってたくさんのを貰ったんだから。……何があったって貴女は私の娘よ?」


そう言って、頭を撫でる母さんは泣きそうな瞳で微笑んだ。この人の事もきれいさっぱり忘れてしまうのかと思うと心底胸が痛かった。そして。もしもまた、違う「私」としてこの人に会えたなら、もう一度この人の娘でありたいと強く願ったのだった。








その後、アリサ達と話した後に少しだけ時間を貰ってなのはに手紙を書いた。アリサ達は凄く怒ってたし、その気持ちは凄く嬉しかったのだけどもうどうにもならない事だと分かっているのか、最後には押し黙ってくれた。目の前のメモ紙のような小さな紙に、私がなのはに伝えたい気持ちを書ききることは出来ないのだけど。何て書いていいか分からない。考えて、悩んで悩んだ末に一言だけ書いた。



『君を愛してる。    永遠に。』



これ以外に浮かばなくて、我ながら自分にがっかりしたりもした。


「もう少しマシな事、書けないものかな……。」


苦笑気味に小さく漏らした瞬間に。ポタリと、紙に滴が零れ落ちた。


「ぇ…?」


それが涙だって気が付いた時にはポタポタと零れ落ちてどうしようもなく泣いていた。ずっと我慢していた気持ちが溢れるように、声殺して手紙を濡らしてしまわないように泣いた。生まれて初めて。一度は決めたことなのにいざとなると凄く怖い。


「ごめん……ごめん…なのはッ……!」


18歳になったら結婚しようと約束したけれど、全然その約束は守れそうにない。17歳の私は、ここでなのはに別れを告げなくちゃならないんだから。ずっと傍にいると言ったのに。こんな事で諦めなくちゃならないなんて。

アリサ達が言ったように、なのはを連れて逃げたら良かったんだろうか?──でもいくら少しは魔法が使えるようになったからとはいえこのまま魔力が不安定なままだと暴走してしまう可能性だってある。それでなのはを傷付けてしまうのはもっと嫌だ。……諦めるしかないのだろうか?私の魔力のことはクロノ達が何とかしてくれるという言葉を信じるとして。その後に、記憶を植え付けられたなら。


「………………。」


涙をぬぐって、先ほど書いたなのはへの手紙を手に取る。


それから不安定な魔力構築で、その手紙に手を添えて詠唱を唱える。この手紙を、私が手に取る確率はきっと低い。それ以前になのはがとっておくことなんてないかも知れない。───捨ててしまうかもしれない。捨てられてしまうくらいなら、それで良い。だけどなのはがずっとそれを大切にとっておいてくれたなら。


手に熱が集まる感覚を覚えながら、祈るように魔力を展開する。


「チッ……」


やはり上手くいかなくて、手に無数の傷が奔るけれど気にせずさらに続けた。


「お願い…。」


バチバチと稲妻を走らせて、私は「私の記憶」をその手紙に寄せた。私がこの手紙を手にする可能性は低いけれど、なのははきっと私に会おうとしてくれるはず。例えそれが「私」でなくとも。愛してくれるなんて思わないけれど、きっと会うチャンスはある。賭ける価値はある。







───それに、私はきっとまたなのはに恋をする。




















そこまで思い出したのと同時に、私は私の部屋。つまり海鳴市の、「植え付けられた記憶」の私が暮らしていたアパートの一室で、覚醒した。































テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

コメント

非公開コメント

プロフィール

92

Author:92
なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2拍手記事別ランキング
FC2拍手記事別ランキング
FC2拍手記事別ランキング
twitter
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR