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「避ける」を選択

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ロストロギアを破壊すれば、ガジェットドローンが止まるけれどこの距離では間に合わない。どうする……?瞬時の判断で回避を試みる。僅かに軌道を逸らして体を回転し、何とか致命傷だけは回避した。


「ぅぐっ!」


だけどやっぱり完全には避けられず脇腹にかすり傷を負ったらしく、じくじくとした痛みに眉を顰める。けど更にもう一方のガジェットドローンは既にこちらに向かって攻撃態勢。若干不利な形勢で私が先にロストロギアを壊すか、先にガジェットドローンが私を攻撃するかという状態。だけどそれも間に合わないだろうと判断してじくじくと滲むような脇腹の痛みに耐え、ガジェットドローンに向かってバルディッシュを構える。



だけど、


─────ズドォン、と言う音を立てて。


私のすぐ真横を誰かの砲撃がすり抜けた。淡い桜色のその魔力光にはとても見覚えがある。その破壊力にも覚えがあった。


「フェイトちゃん!大丈夫?」


動かなくなったガジェットドローンを飛び越えるようにして駆けてきたのは、やはりなのはで、私は唖然としたまま問う。


「なのは!?どうしてここに?!」


確かなのはは学校に行ってたはずなのに。


「緊急ってことでクロノくんから連絡があったの。援護に行ってくれって。」
「そう、なの……?」
「うん。ちょっとガジェットドローンの数が報告よりも多かったから苦戦してるだろうって。」


そう言って呆然と立ち尽くす私を見て、なのはの顔が少し歪んだ。


「フェイトちゃん、血が出てる!」
「あ、うん。かすり傷だから大丈夫だよ。」
「ふぇー?かすり傷でも怪我は怪我でしょう!もぉ、心配させないでよ…」
「…………なのはは優しいね。」


私がそう言うと、なぜかなのはが眉を寄せた。


「優しいのはフェイトちゃんでしょ?」


なのはにしては珍しく何処か棘のあるような言い方で。


「だから人気なんだろうけど……。」


次いで、少しだけ寂しそうにそう微笑む。こちらから言えば人気なのはなのはの方じゃないだろうか?昨日だって告白されてたし。………あぁ、そういえば昨日の話って何なんだったんだろう。それはさておき。


「どうして怒ってるの?」
「………別に、怒ってなんて。」


私の脇腹に応急処置を施しながら、何だかつんつんしたような感じだ。私が怪我したから、怒ってるわけではないと思うけど。


「………というか、人気なのはなのはの方じゃない。」


ポツリとそう呟くと、私の脇腹を若干強めにぎゅっと縛る。ちょっと強すぎじゃないかなって思うくらいに。


「いっ……たたたた…」
「これで良し。」
「っっっ……、そういえば昨日の話って何だったの?」
「ふぇ?」
「え?いや……帰ってきたら話があるって言ってたでしょう?」


何故かなのはは私の言葉にしどろもどろな表情で。余程言いにくい話だったのかな、なんて首を捻る。やっぱりなのはの、恋愛相談とかそういうのだろうか?嫌だな、とチクリと胸が痛む。


「言いにくい話なら後でで良いんだけど……」
「そ、そうじゃないんだけど。」


慌てたように声を荒げたなのはは何故か頬が赤くて、ちょっとだけ恥ずかしそうな顔。あぁ、やっぱりなのはの好きな人の話か。と腹を括る。


「ちゃんと聞いてるから大丈夫だよ。」


落ち着かせるようにそう言うと、なのはは恥ずかしそうに小さく「うん」とだけ頷いた。正直聞きたくないけれど、私は昨日決めたんだ。昨日みたいになのはが1人で悩まないように、どんなことでも支えてあげるって。


「す……//」


にしても、こんなに言いにくそうにするなのはは初めてかもしれない。というか、可愛らしいとも思えて胸がズキズキ痛む。なのはにこんな表情をさせるなんて凄く羨ましかった。


「す?」


「好きな人が居るの」とかそう言う話かな?それはもう分かってるんだけど。それにしても、なのは凄く恥ずかしそうにしてるけど大丈夫かな。私から「誰?」とか聞くのもどうかと思うし……。あ、そういえば今は任務中という事を忘れてた。


「す………///」


それにしてもなのはの好きな人なんて、思い当たる人物がいない。あ、いや居なくもないか。私が知っている人だとしたら多分ユーノとかその辺かな?じくじくと胸が痛むのを我慢しながら小さく息を吐く。私もこんなにもなのはの事が好きなのにな、なんて思いながら。


「す……っ、すk」
「なのは、私もう分かってるから大丈夫だよ。」
「………ふぇ?//」


ちょっとだけ苦笑してそう言うとなのはは頬を染めたまま瞳を瞬く。


「ユーノなら、多分局に居ると思うんだ。」
「───は?」


それから「会ってきたら?」と微笑むとほんの一瞬、空気が凍った気がした。


「ぇ…?っと、ユーノが好きって話じゃ、無いの?」


今度は私が目を瞬く。するとなのはは、ちょっと泣きそうな顔で。


「フェイトちゃんの、鈍感大魔王………」


そう小さく紡いで、何故か私にレイジングハートを向け出した。


「ぇっ?ちょ、ちょっと待ってなのは!なんで!?」
「私が好きなのはフェイトちゃんに決まってるでしょ!ばかぁ!」
「───ぇ?」


そう私が返すのと、なのはが砲撃を放つのはほぼ同時で。辛うじてソニックムーブを展開して、逃れきってなのはの背後を取る。もう、私は怪我をしてるっていうのになのはは一体何を考えているのか。………まぁ、ちょっと悪いことをしたなって思うけれど。それと同時に、先ほどのなのはの言葉に胸が高鳴って、顔が熱くなる。


「なのは。さっきの話、本当?」
「ふぇっ……///」


なのはが動けないように後ろから抱きしめて、そう問いかけるとなのはは恥ずかしいのか身じろぎして逃げようともがく。


「なのは、あんまり暴れると傷が……」
「ふぇっ?ごめんっ!」
「それで、さっきの話って……」
「……本当。だけど…」


動かなくなったなのははそのまま話を続ける。


「フェイトちゃん昨日教室で独り言言ってたでしょう?」


何か言っただろうか?あまり覚えがないのだけど。


「自分もいつか、好きな人に想いを告げるなんて事出来るかな…って言ってたのを聞いたの。」
「そんな事言ってたっけ?」
「うん。」


あんまり覚えがなくてそう聞くとなのはは首を縦に振る。私が鈍感大魔王だとしたら、なのはだってそうじゃないだろうか?それが自分の事だなんて露ほども思わないのかな……?


「………私の好きな人も鈍感大魔王みたいだね。」
「ふぇ?」


そのまま顔を上げて私に振り向いたなのはにクスりと苦笑して。


「私の好きな人だって、なのはに決まってるじゃないか。」


そのまま、なのはの耳元で小さく囁いた。






その後顔を真っ赤にしたなのはの話や、任務中だったので会話が筒抜けだったことや、私に向かって放たれた砲撃についてはまた別の話。


ともあれ、私となのはは晴れて恋人という間柄になったのだった。











FIN






ここまで読んでくださってありがとうございました(・∀・)
一応これがルートEnding「E」という事になってます。AからEまであるつもりですw
それから、拍手内に後書きというか色々書いてます。












テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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