スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
web拍手 by FC2

non title.31

まずは31話。なんかメールサーバーがメンテナンス中っぽくて拍手お返事が明日になっちゃうかも…。そろそろ短編更新したいな、ネタがいっぱい出てきたので今夜か今週末にデデンと更新したいですねw

web拍手 by FC2











戦いの夜空、そこに月を背負うようにして立つ彼女は、真っ直ぐに私たちの後ろに居いる敵を見据えていた。











『non title.31』










2年半前。フェイトちゃんが居るという部屋に連れられた私が見たものは、綺麗な水晶の中に眠るフェイトちゃんの姿だった。


「………起きてよ、フェイトちゃん」


水晶のような氷の中で眠るフェイトちゃんに何度呼びかけても彼女が応えてくれることはなかった。それどころか、例え彼女を癒す方法が見つかっても、彼女はもうここには居られないと、そう告げられた。彼女を「処分」するか魔力を封印して彼女を別の世界に隠すか。選択肢はそれしかないと言われたら、私には何も言えなかった。


彼女の体を治すのに要した時間は丸2年。彼女を地球に送ったのは半年前。その地球を送り先に選んだのは彼女だと聞いた。


それから、とある情報が入って来たのはクロノ君が承認したのと同時期。地球に送り込んで密かに別の記憶を植え付けて生活しているという彼女を、また奴らが狙っているという情報。これは局の情報部から入ったらしいのだけど。それからの局の対応は直ぐに一変した。やはり彼女は管理局に留めておくべきだっただの、処分すべきだっただの。クロノ君は私と同様死に物狂いで出世した。異常なまでの出世スピードはきっと、フェイトちゃんの為なんだろうね。だから、彼女に関する権限はほとんどクロノ君が握ってたみたい。

そして、彼女を守る為に地球に送り込んだメンバーの中に私の名前を入れてくれたのはクロノ君とリンディさんで。私は、凍結された彼女に別れを告げた日から半年ぶりに彼女に会えることになったのだった。





あの日、地球の彼女が住むというマンションに到着して彼女に会った時。



『──うぁ、すいません!』


後ろを振り返りながら歩いていて私にぶつかった彼女は。紛れもない、彼女だった。2年半も経ったのに、あの頃と変わらない彼女に胸が痛んだけれど、やっぱり記憶を植え付けると別人になってしまうのか、自分の恋人だった彼女より少し子供っぽい印象を受けたっけ。


学校で、彼女が想いを告げられている所を目撃した時は気が気じゃなかった。だって、そんなの嫌だったから。


『フェイトちゃんは、誰かを好きになった事、無いのかな?』
『………無い、ですねぇ。』
『一度も?』
『はい。この歳になってお恥ずかしいんですけど……そもそも「好き」って感情が良く分からないんです。』


そう言われた時は少し悲しかったけれど、どこかホッとした。私が知らない彼女のこの世界での半年の中に、もしそんな存在が在ったとしたら、きっと心が破壊されてしまうと思うから。


『……なのはさんは本当にその人が好きなんですね。』


それから、私の質問に対しての答えにそう微笑んだ彼女に。真っ直ぐに頷いた。それが自分の事だなんて、きっと彼女は気付かなかっただろうけど。


そうして堪えきれない想いが溢れたのは、彼女をミッドに連れて帰ってしばらくしてから。だけど強引な私の気持ちに、フェイトちゃんは儚く微笑んでくれた。


『私も、なのはが……好きだよ。その……まだ良く分からない気持ちなんだけど……』


例え本当の彼女じゃなくても、私にとってはフェイトちゃんに変わりはなかった。私の事を昔のように情熱的に愛してくれなくても良い。ただ、もう離れないで側に居て欲しかった。彼女を守っていたかった。


結局その幸せな時間はほんのひと時で終わってしまったけれど、彼女が幸せなら側に居なくても耐えられると、唇を噛みしめて耐えた。



それが数日前の事。




この事件が解決すれば、彼女はもう危険な目になんか合わない。



なのに。




「どうして、……此処にいる、の…?」


別れたばかりでも会いたくて会いたくて仕方がなかった人。愛おしくて恋しい人。


弱く「帰りたい」と泣いていたのに、今の姿は、そのバリアジャケット姿はまるで2年前までの彼女そのもの。思わず錯覚して、戦いの真っ最中だというのに瞳から涙が落ちた。

























ミッドへとやって来た私は真っ先に探知魔法を展開して、直ぐにこの場所に駆け付けた。私の、皆の記憶は2年前で途絶えているから、少し心配だったんだ。ここに、記憶を植え付けられた私として来た時には皆随分エース的な扱いになっていたようだったけれど。



「……………やれやれ。」



そうこうして、バインド拘束されているアリサとすぐ後ろの敵に背を向けたなのはの姿を見つけた。見つけたと同時に高速移動で急接近する。相手が私の存在に気付く前に、撃ち落すつもりで。


そうして近づくと同時に右手に魔力を集中させて一気にこちらに背中を向けて杖を振りかぶる、その女に狙いを定める。


「───サンダーレイジッ!」


無防備に受ければ気絶するほどの魔力を込めて、今までの恨みというかそういったもの諸々込めてを叩きつける。崩れ落ちるその女を逃がさないようにバインドで縛り上げてまずは1人、と前を見据えた。


白い白衣姿の、ジェイルスカリエッティ。私の、生みの親の1人でもあるその男を。






「どうして、……此処にいる、の…?」




それから、か細く泣きそうな声が耳に響いた。



────声の主は私の最愛の人物で。


初めになんて言おうかとか考えておけばよかった、なんて戦いの最中にそんな事を思いながら。



「ただいま。」




バツが悪く、そう呟いた。



















テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

コメント

非公開コメント

プロフィール

92

Author:92
なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2拍手記事別ランキング
FC2拍手記事別ランキング
FC2拍手記事別ランキング
twitter
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。