MONSTER

久々に書きましたが相変わらず(ry)

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「……アリサちゃん、感じる?」
「えぇ。」


月が照り輝く夜。高層ビルの屋上に佇む2人の少女の姿があった。ほのぼのとした表情でフェンスに腰かける藍色の髪の少女と、付き従うように側に立つ金髪の少女。


「かなり高位のモンスターでしょうね。」
「うん。」
「私の側、離れないでよね。何かあったら困る。」
「もちろん。」
「じゃ、行きましょうか。……もうすぐ来るわよ。」


もうすぐ、という言葉に頷いた藍色の髪の少女は無言でもう1人の少女に手を差し出す。───と、差し出された方の少女は、その手を掴んで壊れ物を扱うかのように慎重に抱き抱えると。


「行くわよ。」


しっかりとその腕に抱き抱え、そのビルの屋上から飛び降りた。
































「つっかれたー…」


誰も居ない、電気も点いていないくらい部屋で。壁にある電気のスイッチをオンにしながら、私は仕事用の鞄を投げ捨てて大きく両手をのばした。


「ご飯…どうしよう……」


私の名前は高町なのは。一般企業に勤める所謂OLで、今日はたまたま仕事上でのミスを発見してしまって対応に追われて帰りが遅くなったところ。今から夕飯を作るにしては遅くなっちゃうし、もうすぐ日付を跨ぐ時間。食べないのはあまり良くないけどこの時間に何か食べるのも気が引ける。


「もう、今日は寝ようかな。」


小さく息を吐いて、ソファーに腰かけて。吐くように呟いた言葉は音のない部屋の中で小さく木霊した。


───パリパリ


「うん?」


音のない部屋なのに。聞こえたちょっとだけ不審な音。パリパリ、という静電気に近い電気質の音が聞こえて、もうしかして部屋の電気機器に異常があるのかと思って少しだけ首を回す。

けど、なにもない。


「………?」


1人暮らしを始めてもう数年。些細な音だったけどやっぱり気にせずにはいられなくて。私はゆっくりと、ソファーから立ち上がる。恐る恐る立ち上がったせいで少しだけ前屈みな姿勢だけど。


───パリパリ


立ち上がると、やっぱりそんな音が聞こえた。虫がいるような音じゃない。本当にパリパリ、というかパチパチと。火花を散らすような、電気の音。もしかして寝室かな?


「なん───…ひぁっ!?」


「なんだろう」と。立ち上がった場所から恐る恐る歩を進めて、寝室への扉を開けた瞬間。

ズズン、と建物全体が震えて軋むような轟音と共に、寝室に眩い閃光が奔った。っていうのかな?寝室に雷が落ちたような感じ。網膜を灼くような眩しい光の所為で目がチカチカする。


「……な、なに…?」


それは、普通のOLである私には到底理解の出来ない一瞬の出来事で。チカチカする視界が少しだけ落ち着きをとりもどした頃、私は部屋の中を見渡してみる。もしかしたら、マンションの建物が崩壊だとかそういうものを起こしたのかも、って。だけど部屋の中は崩れたりなんてしてなくて。


「なっ、なに……?ふぇっ?」


だけど、さっきの閃光と轟音の原因に間違いないような光景を目にした。光景と言うか、生き物。紅い瞳で真っ直ぐにこちらを見る、白い綺麗な馬。幻想の世界のような、そんな姿。その馬の額には、長く鋭い角があった。おとぎ話で見る、その生き物。「一角獣」と言う、そんな空想上の生き物が寝室に居て。どういうわけか、床から生えた鎖に繋がれて、少しだけ苦しそうに悶えていて。


「わ、私ペットとか…飼ってな──…何がどうなって……?」


とりあえず苦しそうに悶えるその馬…というか一角獣?今起きた事がさっぱり理解できてないけど、とりあえずその一角獣が苦しそうなのは分かる。よろよろと立ち上がって、その生き物に近づこうとして。


「ストップ。それ以上近づかないで。」


私の部屋の中で、誰かの声が響いた。


「ふぇ?」


声の方に顔を向けると、そこには女の子が2人。いったい何処から入ったの?私の疑問が顔に出ていたのか、2人のうち大人しそうな女の子がちょっとだけ苦笑して。


「ごめんね、詳しいお話は後なんだけど…」
「誰?い、一体何なの?!こ、これって……」
「一角獣……かなり高位なモンスターね…。凄い……」
「き、聞いてます?」


もう1人の金髪の女の子は私に背を向けて、苦しそうに喘いでいる一角獣をまじまじと見つめていた。


「……聞いてるわ。すずか、下がってて。」
「うん。」


その女の子は藍色の髪の女の子に下がるように命令して。それから、翠の瞳を私に向けて。「簡単に説明するわね」と、腕を組んだ。


「これは、この世界で言うモンスターよ。」
「モンスター?」
「えぇ。もう少し良い呼び方をすれば神獣。」
「……そ、それが何でこんな所に?」
「居る居ない、の否定はしないのね。理解が早くて助かるわ。」


だって、現に目の前に存在してるし。とは口にせず、話の続きを待つ。


「何でこんな所に?簡単よ、あんたが呼び寄せたの。」
「………はい?」


それから口にされたその言葉は、予期しない内容の話だった。それから本当に簡単に、一体どういう事なのかという事を説明してくれたのだった。









「───…つまりこういう事ですか?波長が合って、魔力っていう力が高い私がこの子をこの世界に呼び寄せたって…」


神獣という生き物はごく稀に人間と共鳴して、呼び寄せられる。そして、その人間を主として、この世界で生きる、と。


「そんなところね。」
「急にこんな話信じられないと思うんだけど……」


偉そうな口ぶりの金髪の女の子と、大人しく控えめな物言いの、藍色の髪の女の子。


「私……呼んでなんて…」


呼んだ覚えなんて全くないのに、なんでこんな所に……?っていうか、非現実的過ぎて……。


「故意に呼ぶものじゃないのよ。私たちは、何らかの形で引き寄せられて、惹かれる生き物なの。」
「それを皆は魔力って、呼んでるんだけど。」


補足するようにそういう藍色の髪の女の子は少しだけ困ったような笑みを浮かべていた。


「そ、それで…呼んじゃったらどうすれば良いんですか?」
「どうって?」
「か、帰すっていうか──…」


チラリとさっき現れた一角獣に視線を向ける。


「えっ?」


けど、話している数分の内に、さっきよりさらに苦しそうに喘いで居るのが分かった。まるで呼吸が出来ないとでもいうように体を痙攣させて、苦しそうに喘ぐ。


「な、なんでこんな──…」
「放っておけば死ぬから大丈夫よ。」
「はい?」


それから腕を組んだまま厳しい視線で真っ直ぐに私を見る金髪の女の子。「放っとけば死ぬから放っておきなさい」と、まるでその生き物の死を何とも思わないみたいに。


「その一角獣を繋ぐ鎖をあんたが触れば、その鎖が砕けてその子は初めてこの世界で生きられる。」


指差した先、どういう仕組みなのか分からないけど一角獣を繋ぐ鎖が床から生えていて。私は思わず手を伸ばす。けど、それを阻むかのように目の前に立つ金髪の女の子。


「ちょっ…どうして邪魔するの!早くしないとこの子死んじゃう!」


そう叫んだ私に、怒りを孕んだような、少しだけ悲しさをにじませたような瞳を真っ直ぐ向けたまま、静かに口を開いた。


「ある意味、今ここで死んでおいた方がこの子は幸せかもしれない。」
「ふぇ?」
「いい?神獣っていうのは、この世界での姿を手に入れたら主の人間の愛を必要とするの。」


苦虫をつぶしたような顔で。


「つまりこの子は、もし今あんたに助けられたらずっとこの先、あんたが死ぬまであんたの側に居続けるの。あんたの為に尽くして、あんたの為になら簡単に命を差し出す。」


捲し立てるように続ける。


「共鳴した人間は神獣の全てを支配するわ。主には絶対に逆らわないし、逆らえない。あんたに愛されるためなら何でもする。この鎖を外した瞬間に、あんたたちは別の鎖で私たちを縛るのよ。ずっと。」


苦しそうに、何かを叫ぶように。


「私は今まで何度も、捨てらる仲間を見てきた。邪魔になったら捨てるようなそんな人間を。」


それから、深く息を吐いて真っ直ぐに私を見据えて。


「あんたに、その覚悟がある?この子の一生を背負う覚悟が。」


そうとだけ真っ直ぐに言葉にした。神獣という生き物は、共鳴した人間を主としてただひたすらに尽くす。愛し、愛しぬいて。人は勝手な生き物で、「可哀想」とか「珍しい」という同情や好奇心でその神獣に「生」を与えて。勝手に飽きるのだそうだ。

そんな事をしないその覚悟。そんなの、良く分からない。


「覚悟なんて、良く分からないよ……。」
「じゃあ、このまま死なせてあげなさい。」
「でも!そんなの出来ないっ!そりゃ、急に現れて事情はさっぱり分からないし、それに少し怖い……」


だけど。


「だけど、今こんな風に苦しんでるこの子を、ただ見殺しになんて出来ない!」


たとえそれが私の人生を大きく変えるとしても。その結果どうなったとしても。私がこの子を呼んでしまっていうなら、私はこの子を守ってあげなくちゃならない。


「───…そう。なら、好きにしなさい。言っておくけどそうしたらあんたは今まで通りの生活なんて出来なくなるわよ。」


私の言葉に。静かに、どことなく嬉しそうに微笑んだ金髪の子。その言葉通りに、私は真っ直ぐに両手を、その子を繋ぐ鎖に伸ばして、触れた。


──パキン


その瞬間、大きな鎖だったのに容易くその鎖は砕けるように割れて消滅した。到底現実に起こるような出来事じゃないけどそんな事はもうどうでも良くて。

ただ苦しそうなその子を助けたかっただけ。


「………ゎッ…!!」


それから、その子を繋ぐ鎖が割れた瞬間、眩しい光がその一角獣を包み込んだ。光が包み込むというよりは、その子自身が光っているような感じで。その眩しさに、私は瞼を閉じる。私の後ろでは「さすがに高位なだけあるわね…」とか小さく2人が呟いていた。それから。眩い光が落ち着いた頃。


私は閉じていた目を開く。


───と、そこには。パリパリ、と電気を帯びて。


私と、その2人と同じくらいの年ごろの女の子が倒れていた。生まれたままの姿で。白く透き通るような素肌に、サラサラの、色素の薄い金髪。それから、その白い背中には刺青とは少し違う、模様が刻まれていて。

そこに眠っているのは、現実離れしたような容姿の女の子だった。

まさかさっきの一角獣が変化した…?状況が未だに理解できない私に、にっこりと微笑んだのは藍色の髪の方の女の子。


「………さて、これからが大変だね。」
「ぇ?」
「そういえば自己紹介が遅れたね、私は月村すずかです。」
「あ、高町なのはです。」
「この子はアリサちゃん。私の神獣。よろしくね?」
「…………へ?」


神獣?って、この一角獣みたいな…?


「あんた私の話聞いてなかったの?さっきから言ってたじゃない。『私たち』って。」


そう言えば言ってたかも知れない。……ってそうじゃなくて。


「わ、私今もさっぱり何が起きたのか分かってないんですけど!」
「うん。だから、一緒に来てもらえる?なのはちゃん。」
「い、一緒にってどこへ?」
「政府の機関、管理局に。」
「せっ、政府!?」
「その神獣も連れてね。」
「ふぇぇ?私明日仕事も早いんですけど!」


慌てて叫ぶように言う私にちょっとだけ不機嫌そうな顔をした、アリサちゃんと呼ばれた金髪の子はちょっとだけ私を睨むと小さく息を吐いた。


「言ったでしょ。今まで通りの生活なんて出来ないって。」
「えっ…」
「あのね、自分の神獣を得たなのはちゃんはこれから管理局の機関に所属することになっちゃうの。」
「はい?」
「しかもあんたの呼んだ一角獣はかなり高位のモンスターよ。機関が放っておくはずないわ。」
「えっと、とにかくまだ分からないことだらけだと思うから、まずは簡単に説明とかさせて欲しいの。この子の事もあるし……。」


少しだけ申し訳なさそうに困った微笑を浮かべる、すずかと呼ばれた女の子に、私はとりあえず小さく頷いたのだった。


それから、言われるままに用意された車に乗って、政府の機関へと向かう。微動だにせず眠る、薄金色の髪の女の子の姿になってしまった神獣と一緒に。そっと手を伸ばして触れたその女の子はとても温かくて。どうしてかそれが酷く落ち着いた。

信じられないような出来事の連発と、知らない場所へ連れて行かれる不安に駆られながら。私は車の外を見て小さく溜息を吐きだしたのだった。











FIN




何かよくわからない話でした。

世界には管理局って政府機関があって、神獣であるモンスターが人を襲ったりすることがあるんですよ。それを未然に防ぐのがアリサちゃんとかすずかちゃんの所属する管理局と呼ばれる機関で。

で、なのはちゃんは一般人なんだけど魔力が実は凄く高くて高位な神獣であるフェイトちゃんを呼んじゃったと。んで、見殺しなんてなのはちゃんがするわけ無いですから。フェイトちゃんを自分の神獣にしちゃうんですね。

ちなみにフェイトちゃんは生まれたばっかの新生児みたいなもんですから。ついでに言うならなのはちゃんの為だけに生きてるようなものですから。なのはちゃんの為なら何でもします。なのはちゃんに愛されたくて仕方のないわんわんおですね。なのはちゃんの事しか大切じゃないフェイトちゃん。しかしまぁ、目が覚める前に終わらせてしまいましたwまたこれも、需要とかありそうだったらちょいちょい続けますゆえ(・ヮ・)

きっとご飯とかも最初はなのはちゃんがくれたものしか食べないんでしょう(・ヮ・)
まぁだんだん成長もするんでしょうけど?

ちなみにすずかちゃんとアリサちゃんも主と神獣ですね、うん。すずかちゃんの為なら何でも、なアリサちゃんとそんなアリサちゃんを愛して慈しむすずかちゃん(・ヮ・)



いつも中途半端ですいませんね(・ヮ・)
そろそろまじで長編軌道に乗せますゆえ。

テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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