こねた

_(┐「ε:)_

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「えっ?」


何気なく仕事をしている私の部屋にやって来た恋人が呟いたその言葉に、思わずそんな声が転げ落ちた。視線を目の前のウィンドウの文字の羅列から、恋人へと向ける。

教導隊の白い制服に身を包んで、後ろ手に手をもじもじさせながら「だから」とちょっとだけ唇を尖らせて、なのはは私に続けた。


「だから、その……」


そう言って一拍置いてから。おずおすと歩を進めて私のすぐ横へとやって来て。


「キス、したいの。」


それから「むぅ」と唸る子猫のようにそう小さく言うと、私の袖口をちょん、とだけ摘む。その瞬間に、さっきまで見ていた文字列の内容がすっぽり頭から抜け落ちた。


「なの…は…?」
「だって」


それからまた不機嫌そうに「だって」と呟くなのはは私の袖口を掴んだまま。


「だって折角久しぶりに帰って来たのにフェイトちゃんお仕事ばっかりなんだもん」


そう言って、蒼い瞳で私を見る。数日間長期の任務に出ていた私は本日、細かに言えば今日の朝帰還した。そのまま帰宅しろと、義兄であるクロノに言われていたけれどそうは出来ずそのまま自分の執務室に来ていた経緯があって、恐らくは真っ直ぐ部屋に帰らなかった私に、拗ねているのだろう。


「怒ってるの?」
「怒って、ないけど……」


けど。と付け加えて。


「一番に会いに来てくれると思ったのに。」


むぅ、とさらに唇を尖らせると、座ったままの私の耳にカプ、と噛みついた。子犬が噛みつくみたいに。


「痛っ……ごめんってばなのは。」


カプカプ、と噛みつくなのはに笑いながら、時々触れる舌がくすぐったくて身を攀じる。もはや仕事どころではなくて目の前のウィンドウを消して。


「こら、…なのはったら………」


それから噛むどころでは済まずペロペロと耳から顔を舐めるなのはに。


「分かった、ごめんったら……なのは…舐めないで……」


クスクス笑いながら。そんな風に幸せを噛みしめる。まるで本当に子犬みたいに顔とかを舐めるなのはに「どうしたんだろう」という疑問を持ちながら。




































「うわぁ……フェイトちゃん、疲れとるんやろうなぁ」


ソファーに横たわって眠っているフェイトちゃんに視線を向けて、はやてちゃんは「お疲れやなぁ」と気遣わしげに呟く。今日の朝帰還したばかりのフェイトちゃんは余程疲れていたのか、すっかり眠ってしまっていて。

「うん。帰って来てすぐ寝ちゃった。……ところでその子どうしたの?」
「ん?あぁ、部隊の子に預かったんよ。」


はやてちゃんの腕の中に納まる見慣れない子を見て首を捻る。大人しく鼻を鳴らしているのは白い子犬で、はやてちゃんは私の質問に答えながらその子犬を撫でた。はやてちゃんの隣に座るヴィータちゃんはちょっとだけ羨ましそうに見ていて、シグナムさんは「ザフィーラなら言葉が分かるだろうか」とか呟いていた。


「この子もちょっと疲れてるやろからフェイトちゃんと一緒に寝せておくか。」


それから抱いているのに少し疲れたのか、はやてちゃんは座っている場所から立つとソファーで眠るフェイトちゃんの顔の横にその子を座らせて、そっとその場を去ろうとゆっくり背を向けた。


「ん……」


その瞬間、小さくフェイトちゃんの声が漏れる。


「あかん、起こしたか……?」


だけどフェイトちゃんが起きる気配はなくて、代わりに少しだけフェイトちゃんが寝ながら微笑を浮かべて。その声に視線を向けると子犬がフェイトちゃんをぺろぺろと舐めていて、なんていうか微笑ましい光景が広がっていた。


「………こら…、なのは…」


それから。

フェイトちゃんは微笑したような声でそんな事を言ってのけたのだった。
幸せそうな顔で。嬉しいけれど。
いや、そうじゃなくて。


向けられるのは3人の視線。

「なのはちゃんいつもこんな事してるん?」
「し、しないよ!!!///」


それから部屋に響いたのは私の、そんな声。
その後フェイトちゃんにどんな夢を見たのか聞いても教えてはくれなかった。













FIN


フェイトさん、それなのはさんじゃなくてわんわんおですよ\(^o^)/っていう。




テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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