没ネタ①(残骸)

前回のリリマジでコピ本にしようとしていた(途中で終わってる)SSの残骸を見つけました。何かちょっと今日はめっきりSS書く気になれなくて、過去の遺物お焚き上げという事で公開させて頂きます(^p^)実はいっぱいあるんだ。

但し途中で書き止めていますよm9(`・ω・´)

それでもよろしければ…

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「──っ…」

私がその子に初めて出会ったのは小雨の降る夕暮れ時だった。サァサァと降る雨音の中で小さい泣き声を聞いた。藪の中だろうか?子供の声。

「誰かいるの?」

袖が濡れぬように気を配って、そっと藪の中、少し開けた場所を覗き込む。────と、そこに居たのは、まだ幼い少女。どうやら恰好から、何処かの家の下働きなのだろう。雨の中傘も差さずにびしょ濡れで小さくしゃがみ込んでいた。

「───…ひっく…」
「キミ、風邪ひくよ?」

袖が濡れるのも仕方なく思いながら藪を突き抜けその子にそっと近づいて、私の持つ傘を差しだして入れてやると泣きじゃくっているその子は鼻を鳴らしながら少しだけ上を向いて、怯えたように私を見上げる。
涙を溜めこんだその瞳は、この雨に、涙に似つかわしくないほどの澄んだ蒼。

体の大きさからまだ齢十を越えぬほどの少女は、叩かれたかのように頬を赤くして、怯えたようにこちらを見ていた。

「……風邪を、ひくよ?」

泥に服が汚れるのも厭わずしゃがみ込み、袖で濡れた頬を拭うと少しだけ身を捩るその少女にもう一度そう言って自分の仕えている家に戻るようにと言うけれどその少女は頑なにそれを拒むように首を横に振る。

近くで見れば赤い頬は腫れて痛々しくて。
少しだけ曇ったような蒼い瞳に、私は溜息を吐くと、濡れた亜麻色の髪をそっと撫でる。撫でられて気持ち良さそうに目を閉じたその少女に、それからそっと囁いたのだった。

「────私の家に、来る?」

相変わらずサァサァと降りしきる小雨の中。そうして差し延べた私の手を縋るように掴んだその少女を、私はそのまま自分の家で育てることに決めたのだった。

「名前は?なんて言うの?」
「──…なのは。」
「可愛い名前だ。」

すっかり冷え切っているその少女の手を引いて名前を聞いた。

可愛い名だと褒めると嬉しそうに笑顔を浮かべるなのは。初めは下働きに引き取ろうと思ったけれど話しているうちにすっかりその子が気に入った私は、自分の子のように、それ以上に大切にした。

「まるで年下の恋人みたいやな」と茶化される事が多々あるくらい。私の家は代々伝わる名家で、その辺の家、ましてやなのはがもともと下働きとして住まった家など歯牙にもかけずなのはは私がその家から略奪したような形になったけれどさほど気にもしなかった。

「フェイトちゃん、一緒に寝ても良い?」
「いいよ。おいで?」

なのははますます私を慕うようになって、私の側から離れようとしなくなった。「ますます恋人みたいやな」と茶化す家人が煩く感じるほど。



それが、なのはと出会った七年前の話。







───七年後






「───戻ってくるのは何年ぶりかな。」
「出立したのがちょうどなのはちゃんが十二歳の誕生日を迎えた年やったから、四年ぶりやろか。」
「なのはは元気かな…?」

ふふ、と笑う私に相変わらず茶化すような視線を向ける家人のはやては、「きっと美人になってるやろな」なんて笑う。

四年前に都仕えが決まり暫し都へと赴いていた私はその後四年の契機を経て自分の家へと帰って来たところだ。都仕えと言っても、兄の仕事の手伝いなのだけど。出発時に泣きじゃくるなのはを宥めるのが大変だったのは良い思い出で、手紙でのやり取りが途絶えることはなかった。

「私と十違いだから、なのははもう十六歳か……。」
「きっと美人になってるで?フェイトちゃん。」
「そろそろ縁談の話も出てくるだろうね…。」
「まずは自分の縁談を決たらええんやない?」

苦笑気味にそう言うはやてをひと睨みすると、私は小さく溜息を吐く。それからなのはの為に買った都の土産をチラリとみて。

「私の話は良いよ。私はなのはの人生を預かってる身なんだから。」

優先すべきはなのはの事。そう笑うとはやては少し苦笑を滲ませて、もう大量のお土産を見て「全く、溺愛にも程があるなぁ」と笑ったのだった。

「いっそのことフェイトちゃんがなのはちゃんを娶れば良いんちゃう?」
「はぁ?」

その提案に思わずらしからぬ声を上げてしまった。考えもしない、そんな話。冗談にも程がある。

「私はなのはをそんなつもりで育ててきたわけではないよ。」

そんな風に思って大切にしてきたわけじゃない。

子供のように無邪気に私を慕って追ってくるなのはが愛おしい心は、そんな気持ちじゃない。少し複雑だけれども。

「そろそろ着くで。」

馬車に引かせた荷物を雇った車屋に降ろさせて、久々の我が家へと足を踏み入れる。手入れの整った庭にほっと胸を撫で下ろして、それから主である私の出迎えに出揃った下働きの子達に挨拶をして。

「………?」

だけど、肝心ななのはが見当たらなくて周囲を見渡した。折角たくさんお土産を買ってきたのに。

「なのはは、居ないのかな?」

少し苦笑気味にそう言うと。

「いえいえおりますよ。──さぁほらなのは様、恥ずかしがって無いで、ほらほら。」

下働きの女将の後ろから。引っ張られるようにしてなのはがもじもじと顔を出す。

久々に見たなのはは、少女とは言い難い、可憐な容姿で。とても大人っぽくなったなのはは髪を片側に結い、少しだけ頬を染めて恥ずかしそうに俯いてから「お帰りなさい」と微笑んだ。

「た、ただいま…。」

すっかり大人っぽくなったなのはに驚いたのは私。それはそうだ。たったの四年でこんなにも綺麗になるとは思ってなかった。長い睫毛を震わせて、体つきも大人っぽくなって。

「なのは大きくなったね。」

それから、手土産の一つを髪に飾り付けた。赤い宝玉のついた髪飾り。なのはの髪に良く映える髪飾り。
一目見てなのはに買うと決めたものだ。

「あ、ありがとう…フェイト、様。」
「え?」

だけど、なのはは昔とは少し違ったような呼び方で、私を呼んだのだった。昔だったら「フェイトちゃん」と呼んでいたのに。

「どうしたの?急に様付なんて。」
「え、と……その、失礼かなって…思っ、て。」

しどろもどろになって困ったようにそんな風に言うなのはに少しだけ苦笑を漏らして、私はなのはの髪を撫でる。

「なのははそんなの気にしないで今まで通り呼んで良いんだよ?急に様付なんて私が寂しいじゃないか。」
「ぅ、うん。」

それからそんな風にして照れたように微笑んだなのはと各々の家人を引き攣れて屋敷へ。私の帰郷を祝う小さな宴を催して、夜を過ごしたのだった。

それから。

夜も更けて私は自室で灯篭に火をともして読んでいた本を閉じた。都の方は暖かかったけれどこちらは少し肌寒くて。風邪を引く前に寝ようと灯篭を消そうかと思って。そこで部屋の外の気配に気付く。襖の外、こそこそとそこに佇むその気配に苦笑と溜息をもらしてから、それから寝間着の上に上着を羽織って襖をそっと開けた。そこに居たのは心細げに立っているなのはで。解いた髪が少しだけ風に揺れていた。

「なのは。どうしたの?……眠れない?」

羽織っていた上着を寒そうな格好のなのはの肩に掛けるとなのはは少しだけ困ったように笑って。

「その…一緒に寝ても、良い?」

少しだけ弱々と、そんな風にか細く呟く。小さい頃は遠慮なしに私の部屋へと忍び込んできていたのにな、なんて微笑ましく思いながら私は襖を広げて部屋へと誘った。だけど同時に、そろそろこんな事もあまり良くないかとちょっとだけ眉を寄せた。なのははもう年頃で、縁談の話があっても良い頃だ。いくら私がなのはの後見人とは言ってもやはり宜しくない部分もあるわけで。

だけど久々に再開した今日だけは良いかと小さく息を吐いて、決して小さくはないその華奢な体を狭い布団に招待した。何だか急になのはが成長していて私が歳をとった気分。布団へと入って来たなのはは嬉しそうに微笑んで、それから都の話をしてとせがむ。

「いいよ。」

私はそんななのはに微笑して、なのはが眠るまで都で起こったことの始終を話して聞かせたのだった。

そうしていつの間にか眠ってしまったなのはの肩に布団を掛けて、私も目を閉じる。なのはは寒いのか、私の方へと身を寄せて、子供の時のように、腕の中に潜ろうとして来る。

「…………今日だけだよ?」

私は寝ているなのはに苦笑交じりにそっと囁いて、それからなのはの体を腕の中に抱き寄せたのだった。これからは、なのはを子ども扱いするわけでなく、1人の女性として、もう少し距離を置いて接そうと決めた。














ここで終わってた\(^o^)/


⊂( ⊂ 。д。)⊃ <やる気くれぇぇぇー



テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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