距離をとったを選択

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両手を大きく広げた私はなのはの抱擁から逃れようと、なのはの自分の体を引き離すように手を伸ばした。だけど良く考えたら私の腕の長さは子供同然で届くところが私の予想と反したわけで。


「…ぁっ」


耳に届いたのはほんの少し艶めいたなのはの声。

自分の手の位置を見れば、なのはの胸の上に置いてあって、どうやたちょうど敏感なところに触れたようだった。無論ワザとではないのだけど。


「ご、ごごごごめんわざとじゃないんだけど…///」


そう言えばなのはは上着を着てなくて、シャツとインナーとスカート。だから偶然でも触れてしまったのかも知れないけど。なのはは顔を赤くして「私こそごめん」と小さく笑った。いつもだったら。普通の姿だったらなんてことなくやり過ごせるはずだったのにどうしてかこんな姿の所為か、ほんの少し気まずい空気が流れる。


「……そういえば医務室に行かなくちゃいけないんだった…。」
「ふぇ?そうなの?」
「うん、一応ね。はやてがシャマルさんに看て貰った方が良いんじゃないかって。」


もしかしたら24時間待たなくても元に戻れる方法が分かるかもしれないし、なんて付け加えてそう言うとなのははちょっとだけ心配そうに「そっか」と呟いた。


「でもフェイトちゃん」
「ん?」
「その格好で行くつもり?それは私、ちょっと承知しかねちゃうかな…なんて。」


その言葉に自分の恰好を今一度確認した。ぶかぶかのインナーにぶかぶかのシャツ。確かになんていうか…この恰好では行きたくないかも。


「着替え……あったっけ…?」
「ちょっと見てみるね。もしかしたらフェイトちゃんの子供のころのお洋服あるかも。」


いや、子供の服なんて無いと思うんだけど。と心の中でつっこみながら。いそいそと寝室に服を探しに行ったなのはの背中を視線で追ったのだった。

そうしてどういうわけか、そもそもどうしてそんなものがあるのか色々聞きたいところではあるけど。なのはが服を持って来た。


「……どうしてそんなものがあるの?」
「ふぇ?にゃはは、忘年会か何かで貰ったのかなぁ?」
「何で子供服を忘年会で……?というか、これ…仮装じゃ………?」


暫くして戻って来たなのはの手に在った服。小さくて少し暖かい生地で出来たそれは。どうしてかフードに耳のような飾りがついていて、ついでに言うなら上下がセットでくっついた服でお尻には丁寧に尻尾までついている。まるで犬仕様の着ぐるみみたいな。


「フェイトちゃん絶対似合うと思うの。」
「いや、似合う似合わないじゃなくて…そもそも何で犬?」
「犬じゃなくて狼さんだよ?」


いや、そう言う問題じゃないです。


「もっと、ほかに無いの……?」


ぶかぶかのシャツで行くか、そのなのは曰く狼さんの着ぐるみのような服で行くか。二者択一。結局後者しか選ばせる気なんてなかったんだろう、なのははそのままその狼服を問答無用で差し出したのだった。


「待って、本当にこの格好で行くの…?」
「ふぇ?」


いやいや。なのは。


「こんな格好誰かに見られたら……」
「うーん、それは確かに嫌かも。」


結局のところ子供狼スタイルの私をじっと見てから。


「ちょっと他の人には見せたくないなぁ。」
「わっ、ちょ…なのは?///」
「フェイトちゃん可愛いー♪」


床に膝をついて私を抱き寄せた。完璧に子ども扱いされてる。完璧に。


「な、なのはぁっ!//」
「子供のころは綺麗って思ってたんだけど…あ、もちろん綺麗だよ?大人の目線で見ると可愛いっていうかもう……」


挙句の果てには「フェイトちゃんってよく誘拐されたりしなかったね!」なんて言いながら頬ずりする始末。嬉しいんだけど、そうじゃなくて。私子供なのは見た目だけなのに。


「なのは、私中身はちゃんと普通だから!//」
「にゃははそうだった。」
「もう。」


私は被せられたフードを取って、念のためバルディッシュを手にして。


「それじゃあ私ちょっと医務室行ってくるから……」


そう呟いて玄関へ向かう。……向かおうとして、なのはの制止にあった。片手でなのはに制止されちゃう辺り、子供と大人の力の差って結構あるんだなぁ、なんて思いながら振り向く。


「なのは?」
「1人で行くの?」
「へ?そのつもりだけど。……あのね、なのは。何回も言ってるけど私中身は大人だから。」
「でもそんな可愛らしい狼の格好なんてして歩いてたら危ないんじゃない?」


いや、この服用意したのなのはだからね?と言うツッコミは飲み込んで。


「局内だから大丈夫だよ…。」


それから力なくそう返す。そんな私になのはは不服そうに唇を尖らせて「じゃあ」と呟いた。


「じゃあ私も一緒に行く。」
「なんで?」
「ほ、保護者として!」
「私子供じゃないから!///」


再三そんな押し問答してるじゃないか、と思いつつ。何故か一緒に行くと言ってきかないなのは。

私は少しだけ思案した。折角航行から久しぶりに帰って来てこんな風になってしまったのは申し訳ないと思う。一緒に居られないのも。だけど連れて行ったら連れて行ったで何か起こりそうな気がする。


どうしよう……





一緒に行く
一人で行く











テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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