なのへー

(∫°ਊ°)∫びゃおおおおお!

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「………な、なのは?」


恐る恐る、小さく名前を紡ぐ私の目の前で。当の呼ばれた本人は、まるで聞こえていないかのようにパラリと音を立てて雑誌のページを捲った。その表情はとても上機嫌で今にも鼻歌でも口ずさみそうな程なのに、どうしてか私に向ける空気は冷たくて。


「なのは。」
「……………。」


もう一度呼ぶと、その呼び声に呼応するようにパラリとページを捲る音がした。だけどやはり、当の本人は聞こえていない素振り。どうやらかなり不機嫌のようだった。


「───…怒ってるの?」


心当たりはもちろんある。というか、原因があるとしたら1つしかない。そっと伺うように向けた言葉に、ようやく反応を示したなのはは蒼い瞳をちろりと私へ向けた。ソファーの上、私の隣。普段なら肩を寄せ合って座る私となのはの間には数センチの隙間。その隙間が、物語ってると思うのだけど。


「何が?」


それから。なのはの唇が、紡いだ言葉はその一言だけ。


「………なん、でもない。」


そんな風に言われたらもう何も言えなくて、「何が」と紡いだ後、その手元の雑誌に向けられたなのはの瞳に、私は言葉を飲み込んだ。

原因と言えば、多分私が通路であの子にぶつかった時の事だろう。知らない子だった。ぶつかって、ほんの少しだけ触れた。何が、というか何処が、というか唇が。偶然の事故なのだけど、ほんの少し掠めるような触れ方。本当、私からするとただぶつかっただけで、全然気にするような事じゃなかったのに。ぶつかった子は気にしたらしい。ほんの少しだけ頬が赤かった。

けど正直私にはそれもどうでも良くて。それよりもその場所、通路の先になのはが立っていたことの方が問題だった。なのはに見られた事が凄く嫌だった。何となく。案の定なのはは怒っていてこの様だし……。


「───…。」


隣で情けなく、小さく肩を落とした私の横で雑誌が閉じられる音がした。次いで、溜息。怒られるのは仕方ない事かも知れない。けどあれは本当に事故だったと分かって欲しい。怒ってるだけならまだ良い。だけど嫌われるのは嫌だ。雑誌を閉じて、ソファーを離れようと腰を浮かせたなのはの裾を。


「……ふぇいと、ちゃん?」


思わず掴んでしまった。

まるで置いて行かれるのが嫌な子供みたい。掴まれてソファーから中途半端に腰を浮かせたなのはは驚いたように蒼い瞳を瞬いて、それから呆れたような、何ともいえない溜息を吐いてそのままソファーに腰を下ろした。


「ごめ──…」
「違うよ。」


どうして良いか分からない。なのはに嫌われたくない。とにかくこの状況を何とかしたくて謝罪を口に仕掛けた私に、被せるようになのはが呟いて、もう一度息を吐いた。


「違うの。……フェイトちゃんは何も悪くないの。」


ちょっと困ったように笑って、それからほんの少しだけ唇を尖らせて。黙ったまま情けなくなのはを見る私の方を向いて続ける。


「フェイトちゃんがあの子とキスしちゃったのは事故だって分かってるよ?ただ…それなのにやきもち妬いちゃう自分が嫌だなって。」


そう思ったら自分にイライラしちゃっただけなの。と困ったように笑って「フェイトちゃんにもちょっと八つ当たりしちゃってごめん」と、なのはは少しだけ泣きそうな顔になる。何だ、そんなの。


「なのはだけだよ。」
「── ぇ?」


あれは唯の事故。そう言ってほんの少しだけ身を屈めて目の前で言葉を紡ぐその唇に触れた。自分の唇で掠める程の柔らかな接触。


「私がキスするのはなのはだけ。」


それ意外なんて有りはしない。そんなの知っている癖に。私にはなのはだけだって。


「道端でぶつかって偶然触れたのなんて、キスって言わないよ。」


目の前でほんの少し染まる頬に親指で触れて小さく言うと、「じゃあ」と少し拗ねたような照れた声。








「──…じゃあ、どういうのがキスなの?」
「教えてあげる。」






その答えを君にだけ。


















FIN.










なんならキス以上の事教えてもいいのよ(∫°ਊ°)∫?




テーマ : 日記
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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