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ぱろ

長編書くって言ってたのに…

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「こんにちは。」
「やぁ、いらっしゃい。」


門番の人と慣れた挨拶を交わす。


「……フェイトちゃんいますか?」
「あー、若なら………」


大きな門を掻い潜って、私は学校の鞄を両手で抱きしめるように抱えて通い慣れた大きなお屋敷へとやって来ていた。今日は学校が早く終わったからいつもより長く彼女と一緒に居られるかな、なんて淡い気持ちを抱いて。


「あぁ、なのは。来てたんだ。」


すると後ろから名前を呼ばれて、振り返った。名前を呼ばれるだけで、声を聞いただけで弾む胸をほんのちょっとだけ抑えて。振り返った先で、彼女は優しく微笑んでいた。


「フェイトちゃんっ」


フェイトちゃんは私よりも5つ年上。この近辺ではハラオウンの名を知らぬ人はいないほどの大きな家で、その家業の家の若頭だ。


「全く、駄目だよ?」


君みたいな令嬢がこんな所に来るなんて、と。クスクス微笑を浮かべながら、フェイトちゃんは「お茶でも?」と悪戯っぽく続けた。小さいころから通っているのだからそういう意地悪な言い方しないで欲しいのに。

私高町なのはは、この辺ではそこそこの財閥の末っ子。小さいころに誘拐された事があって。実はそれはフェイトちゃんの家の悪い下っ端さんがやったことなんだけど、そんな恐ろしい状況で私を助けてくれたのがフェイトちゃんだった。それが私とフェイトちゃんの出逢い。フェイトちゃんは「なのはが誘拐されたのは私が未熟だった所為だ」ってよく言うけど。


「学校の友達とかとは遊ばないの?」
「遊ぶけど……」


それよりもここに来たい。分かってるくせにそんな事を言うフェイトちゃんは本当に意地悪だ。私がフェイトちゃんに抱いてる気持ちだって、本当は知ってるくせに。小さい頃助けられてから、私はずっとフェイトちゃんに恋してる。だからこうしてほとんど毎日通ってるわけなんだけど。


「なのははお嬢様なんだから、こんな所に毎日通ってると怒られちゃうよ?」
「………フェイトちゃんは、私がここに来たら迷惑?」
「えっ?そんな事は…ないけど。」


意地悪な事言ってごめんね、なんて優しく頭を撫でられて。


「おいで。お茶を淹れてあげる。良いお茶が入ったんだ。」
「うんっ」


それからちょっとだけ苦笑して、フェイトちゃんは私を家へと上げてくれたのでした。

























昔、私の未熟さの所為でとても怖い思いをさせてしまった女の子が居た。この近辺ではかなり有名な財閥の末っ子で、とても愛らしい子。窮地を救ってから、なんでかその子は私にすっかり懐いてしまって。その子の両親も、本当だったら私を恨んでも良いくらいなのに、良くしてくれて逆に「フェイトちゃんの近くにいたら安心だ」なんて言う始末。

それ以来、なのははすっかりこの家に通っている。


「フェイトちゃん、そうやって座ってるとお家元みたいだね。」


姿勢良いし、なんて。私が淹れたお茶を飲みながら、行儀良く座ったなのはは姿勢を正して腰かける私を見てそんな風に言った。いつも思うのだけど、ここに来ているなのははとても嬉しそうで。何となく、私はいつも気まずさを感じるんだ。正確には、私を見るなのはの瞳に。


「あの、フェイトちゃんっ」
「ん?」
「えっと…これ、今日学校で作ったの。」


鞄から出されたのは綺麗にラッピングされたお菓子。お嬢様学校でもそういった実習をするのかと驚きながら、私は「ありがとう」と言ってそのお菓子を受け取った。


「えっと、お茶……新しいの淹れて来るから少しだけ待っててくれる?」
「うん。」


それから何となく困った空気になった気がして、逃げるように部屋を後にした。

自分に向けられる純粋な好意。もちろん嫌じゃない、けど……なのはは箱入りのお嬢様で、何だかどうして良いか分からない。まだ子供だし、傷付けたくないし、そもそも私はこの年になって恋愛経験皆無だし。だけどなのはの前では大人ぶっていたいし余裕ぶっていたい。


「参ったなぁ……」
「なんや、お困りか?」


うちの若様は悩みが多いなぁ。そんな声に振り返る。いつの間に私がいる台所に来たのか、やってきたのは私の付き人で、幼馴染で親友のはやてだった。「なのはちゃん来てるんやって?」なんて知ってるくせに白々しく言う。


「なのはちゃん、相変わらずフェイトちゃんに恋しとるねぇ」


ククク、と声を殺すように笑って「可愛いなぁ」続ける。単に私の事をからかいたいだけなんだろうけどね。


「はやて……笑い事じゃないんだけど。」
「なんで?嫌なん?」
「あのねぇ、嫌とかそういう問題じゃなくて。」


だいたい釣り合わないでしょう、と言葉にした。私はこんな家業の若頭で、彼女は有数の財閥の令嬢。しかもなのはは相当な箱入りだ。挙句に高校生。


「手を出したらダメな部類だよ、なのはは。」
「よう言うわ。恋愛経験皆無なくせして。」
「……それ、なのはの前で言ったら叩っ切るよ。」
「いつまでも期待させっぱなしで居るのも可哀想やよ?」


溜息を吐いた私の手前、はやてはちょっとだけ困った顏。……分かってはいる。応える気がないなら、ちゃんと言うべきだと。


「そうなんだけど……」
「なんや意気地のない。」
「う……。は、はやて…悪いんだけどさ……」


若頭と呼ばれる肩書でこんなに格好悪い事を頼むなんて正直嫌だけど。


「私がなのはに嫌われるように、適当にある事ない事言ってきてくれない?」
「卑怯なやっちゃのー…」
「煩いなっ!」
「なのはちゃんの事、別に嫌なわけやないんよね?」
「うん。……ただ、なのはにはもっと良い人間が居るから。」


それになのはの気持ちは、なんていうか少し盲目だ。窮地を救われて恋愛という錯覚を起こしたんだと、そう思うから。でなければあんな良いとこのお嬢様が私に好意を寄せるだなんてこと、有りえない。


「まー、私はフェイトちゃんには逆らえんし?えぇけど?」


何だか含んだような物言いで。はやてはスタスタと、なのはの待っている部屋へと足を運んだ。私も心配になって後から忍び足で部屋に向かったんだけど。






それから。

そーっと部屋へとやって来て、始めに聞こえたのは何やら不穏な声。



「────せやから、なのはちゃんも気を付け?」


じゃないとフェイトちゃんに何されるかわからへんから。なんて。一体何の話をしてるのかな…はやては。今さらながら、はやてに頼んだことを酷く後悔した。どうせ大方「フェイトちゃんは女好きで直ぐ手を出すから」みたいな話をしたに違いない。そりゃあ嫌われるようにって言ったのは私だけど。

なのはのことを大切に思っているならやむを得ない事だと自分に言い聞かせて、それからその場所を去ろうとして後ろを向く。────が。



「ッ……フェイトちゃんになら何されても良いもんッ!」



扉越しに聞こえた涙交じりっぽい声。その言葉には流石のはやても言葉を失ったらしい、暫く間を置いてから「そうか」とだけ返していた。声から容易に想像できる。なのはは絶対顔を赤くして涙目だろう。深窓のお嬢様になんて事を言わせてるんだはやては。いや、そもそもの原因は私だけど。


「私っ、帰る!」
「うぉ?待っ…今フェイトちゃん呼んでくるから」
「呼ばなくて良いのっ!」


バタバタと。自分が何を言ったのか気が付いたような感じで。


「お邪魔しましたっ!」


私は、逃げるように部屋を飛び出したなのはを遠巻きに見ていた。遠目に見たなのはの耳が真っ赤だったな、と思いながら。




「分かってたけどフェイトちゃん一途やね……あの子。」



背中で苦笑するはやてに「煩いな」と返すのが精一杯だった。














FIN





(´ω`)



世間知らずな箱入りのお嬢さまとヤ家業の若頭(ただしヘタレ)みたいな話が書きたかったんやけど…
なんか思い描いてたのと違くなった。









テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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