サイコメトラーふぇいとちゃん。

サイコメトラーEIJI読んでたら、気が付いたら書いてた。
あまあまななのフェイ短編書いてたはずなんだけども…。

そして最近シンフォギアにドハマりしてたせいでなのフェイを全然書いてなかった(^o^≡^o^)


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「うー…寝不足………。」


いつもの定時刻よりも少し遅い午前9時過ぎ。寝不足で痛む頭を抑えて、私は車のアクセルを踏み込んだ。

私の名前は高町なのは。一応これでも警官で、昨夜は張り込みだのなんだのという仕事でほとんど寝てない。肌も荒れるから張り込みは苦手だな、なんてあくびをかみ殺して。そんな中。


「ふぇっ」


突如として車の進行方向に、高校生が降って来た。道沿いの塀を飛び越えてきたのか、学校の制服の上着の代わりにパーカーを着て、パーカーのフードが逃げた瞬間に、寝不足の目には少しばかり眩しすぎるくらいの綺麗な長い金髪。女の子だった。


「うわわわっ」


慌ててブレーキをかけて、ハンドルを切ってどうにかその子を弾かずに済んで、私は深く息を吐いた。出社途中で人身事故なんて冗談じゃない。そもそもこんな道の真ん中に飛び降りてくるなんて。大体学校も始まってる時間なんじゃないの?と少し説教の一つもしてあげようと、私は車を降りた。


「ちょっと貴女……」
「あ、すいません。」


パーカーにミニスカート。なんていうか今どきの子だなぁ、なんて思って小さくもう一度息を吐いた。


「こんな所に飛び出してきて、危ないでしょ。」
「……ご、ごめんなさい。」


その女の子は苦笑して、少しだけ頭をぺこりと下げた。


「待って、貴女学校は───…」


そう言って肩を掴もうと伸ばした手は、避わすようにその子に掴まれた。流れる様な動作で、隙も無くいとも容易くただの高校生に腕を掴まれた事に驚いたけれどそれよりも。もっと驚いたような、なんとも言い難い顔をしていたのはその子の方で。よくよく見てみれば不思議なことにその子は片手に黒い手袋をしていた。ポケットにはもう1双。寒い時期でもないのにおかしいな、なんて思って。


「………お姉さん、刑事さんなの?」
「ふぇ?」
「あっ」


そうしたら彼女はもっと不可解な事を口にした。彼女も口にした後で慌てて口を紡ぐように抑えたのだけど。


「なんで知ってるの……?」


顔をまじまじ見ても、面識がある子だとは思えない。こんなに美人ならなおの事、忘れるなんてことはないと思うんだけどな…。


「貴女、名前は?」
「………私これから学校なんで失礼します…。」
「あ、ちょっ…!待ちなさい!」


名前を聞くや否や。急ににっこりとした笑顔を浮かべて礼儀正しくお辞儀して、今飛び越えてきたと思われる、彼女の身長と同じくらいの高さの塀を軽々飛び越えて。


「ちょっ…ちょっと!」


颯爽とその場を去ってしまった。車がなければ私もその子を追いかけたかったんだけど……何だか悔しくて小さ爪を噛んだ。


「あの制服……私立海鳴高校か。」


この付近の学校なんてもちろん把握してるし、制服ですぐに分かる。それにあの容姿ならすぐに見つけられるはず。気を取り直して、私は車に乗り込んだ。学校に戻ったのだとしたら下校する時間は明白。それまで少し気になることを調べてみようと思って。


私の推測(あくまでも推測で憶測だけど)が正しければ。彼女には力がある。ずっと私が調べていた力が。


「………まさか、ね。」


でも、確かめる価値はありそうかな。そう思って、私は車のアクセルを踏み込んだ。

























「────んで?何のこのこ帰ってきてんのよ。」
「いやぁ、それがさ。」


早退しようと学校を抜け出したはずの私が再び舞い戻ったことに小さく呆れた溜息を吐いた親友に、少しだけ苦笑を浮かべた。私、フェイト・T・Hは私立高校に通う高校生。まぁ、何処にでもいるっていう紹介をつけることは諸事情により出来ないんだけど。


「実はさ、うっかりしちゃって。」


そうして、私は今しがたあった出来事を親友であるアリサに打ち明けたのだった。私にある、「力」をうっかり露呈してしまう所だった、間抜けな話を。朝会った女の人に不注意にも素手で触れてしまった事。それによってそれに残った記憶の断片を読み取る特殊な力で知った事実をうっかり口に出してしまった事を。


「───って事があって…」
「はぁ?あんた馬鹿じゃ…っだから手袋しなさいってあれほど。」
「ん…。まぁでも流石にバレてはないと思うけど。」


記憶を読み取る、とはいっても厳密にはそれだけじゃないんだけどね。誰でも知りえるような情報しか口に出してない。よっぽどあの警官が聡い限りは大丈夫だと思うけど。でも結構、聡そうな人だったな…。


「はー…。大方その警官が美人だったとかその辺でしょ。」
「失敬な。」


あながち間違ってはないけど。


「ともあれ、授業最後まで受ける事になったわね。」
「ついてないなぁ…。」
「学生の本業でしょ。サボってばっかりいないで勉強しなさいよ。」
「ちぇっ…。」


学校を途中で抜け出すなんて事した私が悪いんだろう。今日は大人しくした方が良さそうだと、私は深く息を吐いた。大人しくすべての授業を受けて、だらだらクラスの子と話なんかしたりして。


「アリサ、一緒に帰ろうよ。」
「良いけど。私今日すずかと約束あるから遅くまでは付き合えないわよ?」
「はいはい。2人の邪魔をするつもりはありませんよっと。」


帰る準備をしてパーカーに袖を通す。すずかというのはアリサの年上の恋人の事。……確かすずかも警察関係の仕事だったっけ。私の「力」の事を知る数少ない信用できる人だ。


「あんたも恋人作ったら良いのに。」
「うわー、恋人居るからって上から目線ー。やだやだ。」
「んなっ?違うわよ!ただ…フェイトって結構人と一線引く癖があるから。」


その力の所為だっていうのは分かってるけど。なんて小さくぼやく。アリサは口調は厳しいけど、実は凄く友達思いで優しい。私がこの力の所為で結構人間不信とかに陥ってる時とかもあって、その経緯があって色々心配してくれてるんだろうけど。


「いつか心から信用出来て、あんたの支えになってくれるような人が居たらいいなって思っただけよ。」
「……うん。ありがと、アリサ。」


教室を出て夕暮れた校舎を歩く。私だって別にそんな風に好意を寄せられないわけじゃない。むしろ多くて困ってるくらいだ。だけどやっぱり、一定の距離に近付くのは色々と怖い。まぁこの力の所為で浮気されたりしてもすぐに分かっちゃうのとか、それも怖いけど。


「あら?」


まぁとにかく。別に恋人が欲しいとかは考えたことないな。なんて思いながら靴を履く私を隣でアリサが小突く。


「ちょっと。フェイト。」
「痛いよアリサ。なに?ラブレターでも入ってた?」
「じゃなくて、アレ。」
「はぁ?」


校舎を出て、アリサが指差した先。校門の前に停められた車と周囲の生徒のざわつきに私は何となく眉を寄せた。あの車……見覚えがある。割と最近。


「あ、フェイトちゃん。」


フェイト、ちゃん?そう呼ばれて振り向いた。


「あ。」
「こんにちは。」


振り向いたその先で、ひらひらとこちらに向かって手を振っている例の女の人が居た。ピシッとしたスーツ。亜麻色の綺麗な長い髪。ほんのちょっと大人っぽい蒼い瞳。今朝、私がうっかり力を使ってしまった人だった。


「誰よ?」
「あー、今朝の。」


ひそひそと。そう言った途端 察したアリサが眉をしかめる。


「ちょっと、時間良いかな?」


ひそひそ話す私とアリサに笑顔でそんな風に言うその人。今までこの力の所為で散々な目にあってきた私を案じてか、アリサがその人と私の間にまるで私を庇うように立つ。


「何か用ですか?」


──のだけど。まぁ、仕方ないかと息を吐いて。


「あんまり遅くならなければ良いですよ。」


苦笑気味にそう返した。アリサには小声でありがとうと言って。


「……ってフェイト?」
「ごめん、アリサ。今日の約束はパス。」


心配そうにこちらを睨み付けるアリサに「大丈夫だよ」と口パクで伝えて、私はその女性へと向き直った。朝とは違って少しすっきりした顔立ち。寝不足は解消したのかな、と少しだけ苦笑した。


「何かあったら電話しなさいよ?」
「うん。」


そうとだけ言って心配そうにその場所を去ったアリサに手を振って。


「それで、私に用事って?」
「あ、私高町なのはです。」
「はぁ。」


そういえばどうして私の名前を……?ちょっとだけ眉を寄せた私の考えを呼んだのか、その人は「まぁ乗って」と乗車を進めるわけで。渋々、車に乗り込んだ。


「ごめんね、急に。」
「はぁ。」


悪い人ではなさそうだけど。まぁいざとなったら使う手はたくさんある。どうにでもなるだろう。高町なのはと名乗ったその人は車のハンドルを握るとゆっくりアクセルを踏み込む。一体どこに行くつもりなんだろう。というか私ものこのこついてきて何してるんだか。いつもなら取り合ったりしないのに。



「名前はね、すぐわかったよ。」


制服で通っている学校がすぐに分かって、それから生徒に何気なく私の容姿で聞いて回ったらすぐに分かったらしい。「有名なんだねー」なんて言うその人。


「それで?どこに行くの?」


ポケットからキャンディを取り出して適当に口に放り込んだ。


「警視庁。」
「はぁっ?何で?」


私何かしたっけ?とちょっとだけ冷汗をかいた。いや、身に覚えはないけれど。


「ちょっとね、聞きたいことがあるの。」
「嫌です。下ろしてください。」


冗談じゃない。警視庁なんてそんな場所に行ったら家族に心配されるし行きたくないし。そもそもこれってほとんど拉致じゃないか。嫌々言いながら。引きずられるようにして、私は彼女の言う警視庁の個室に連れていかれたのだった。























彼女の通っていると思われる学校にやってきて遠目にすぐ彼女を見つけた。それから何だかんだと理由をつけて私の職場に連れてきたのだけど。無理やり連れてきたせいで彼女は完璧に不機嫌だった。ちょっと失敗。私もこんな風に連れてくるつもりじゃなかったんだけどな…。


「えっと、ごめんね?」
「………今更ですね。訴えますよ?」


冗談ですけど、と取調室の一室で、彼女は不機嫌そうに肘を吐つく。これは本当に不機嫌そう。


「あのね?ちょっと…聞きたかっただけなの。」
「何をですか?」


チラリと不機嫌そうな視線をこちらへと向けて。その子は小さくそう呟いた。近くでまじまじ見ると本当美人だなーなんて。見とれそうになって。


「率直に聞くんだけど、今日の朝…」


ほんの少し、彼女がピクリと反応した。


「───何ですか?」


やっぱり。もしかしなくても彼女は「そう」なのかもしれない。


「私ね、大学の時心理学とかそういうの専攻してたの。」
「………?」
「それと同時に特異能力の事も。」
「………。」


それが?と言いたそうな顔の彼女にゆっくりと話して聞かせる。彼女はちょっとだけ怪訝そうな顔をしていた。


「あくまでも推測なのだけど。」


一拍置いてから、彼女の目の前にコーヒーを出して。


「貴女には人とは違った特異な能力がある。……違う?朝、私の職業を言い当てたみたいに。」


確証はないけどなんとなく確信してる。この子の態度と言い、両手にしている手袋と言い。色々と当てはまる。違かったらそれはそれで「ごめんなさい」と言えば良い話。しらを切らせるつもりはない。


「………違いますよ。私、たまたまお姉さんが警視庁に入っていく所みただけですから。」


にっこりと涼しげな笑顔を浮かべて、彼女はそうとだけ返してきた。それから何事もありませんよと主張するかのように手にしていた手袋を外して見せて。まぁそう返されるのは百も承知。そんなに簡単にそういうことをバラすとは思えないし。だけどそれならそれでいいの。一応罠は仕掛けてある。


「……そっか。違うんなら、私の勘違いだよね。ごめんね?」


あっさり引くと、また怪訝そうな顔。この子きっと頭も良いんだろうなー、なんて思いながら今しがた目の前に置いたコーヒーを進めた。


「せめてコーヒーだけ飲んじゃってくれる?」
「え?……あ、はぁ。」


そう言って口元にカップを持って行ったところで。


「…………。」


口を付けることはなくカチャリと、カップを机に戻した。やっぱり。


「どうしたの?飲まないの?」
「き、汚いよ………!大人のくせに!」
「何が?」


やっぱり。カップに残った記憶を呼んだのなら、飲めるはずがない。下剤入りのコーヒーなんて。何が?と笑顔で返す私に観念したのか、はたまた面倒くさくなったのか、彼女はさっきまで見せていた澄ました態度を一変した。


「あーぁ、普通今朝のあんな一瞬の事でこんな事気付くとは思えないんだけどな。」
「………じゃ、じゃあやっぱりそうなの?」
「はぁ。まぁ、そうだね。私にはそういった力があるかも。って言ったら?」


少しだけ敵を見る様な目つき。まぁ、きっと色んな目にあってきたんだろうなって大方予想はつく。けれど。私もずっと彼女のような能力の人間に出逢いたかったわけで。


「一緒に事件とか解決しない?」
「…………は?」


思わず勧誘めいた事をしてしまった。ずっと憧れて探し求めていた能力者。


「だって!凄くない?いろんな人を救える力だよ?」


ちょっと夢見がちに言っちゃったかな?少しだけ引いたような意外そうな表情。そりゃあ女子高生をこんな風に操作に巻き込むのはあんまりよくないっていうおは分かってるけど。


「バケモノとか思わないの?」
「ふぇっ?なんで?」
「……………。」


バケモノなんて誰が思うの?とちょっと首を捻ると心底予想外だったのか彼女、フェイトちゃんは少しだけ拍子抜けしたような顔をして、ほんの少しだけ頬が朱を差した。


「もう帰っても良い?」
「ん、駄目。」
「………何で?」
「フェイトちゃんが協力することに首を縦に振ってくれるまでここに居て貰おっかな。」
「監禁罪じゃないの?それ。」
「権力に逆らっちゃだめだよー?」


にこりと笑って新しくちゃんと入れたコーヒーを目の前に置く私に。


「わぁ、権力使うなんて汚いね。」


にっこり微笑んで、彼女フェイトちゃんはそんな風に言って、さっきまで弄っていた携帯を仕舞った。確かに汚いし卑怯かもしれないけど。というか汚いのは分かってるけど。それでも………うーん、もうちょっと違うやり方すれば良かったかな?


「良いよ。」
「え?本当?」
「ただし、なのはが私の喜ぶコトしてくれたらね?」
「ふぇ?」


悪戯っぽく挑発するように、くすっと笑って席を立つ。その瞬間に部屋の扉が開いた。開けたのは私の上司。


「ちょっとクロノ君。ノックもしないで開けるって──…」
「なのは。何どうして僕の妹を取り調べてるんだ?」
「ふぇ?」


妹。同じ親から生まれた年下の女子。違う親から生まれても養子縁組等でそう呼ぶこともある。いもうと。つまり───?


「く、クロノ君…妹とか居たの……?」
「さてと。じゃあ、私もう帰っていいよね?」
「あぁ。それとフェイト。お前も素行が悪いからこういうことに──…」
「ちょっちょっと!!」


帰ろうとするフェイトちゃんの手を咄嗟に掴む。瞬間に、何か読めてしまたのかちょっとだけ驚いたような顔をして。


「なのは、権力には逆らっちゃだめだよ?」
「なっ……?」


それから、私が今しがた言った言葉をそっくりそのまま返してきた。挙句。


「あと。これは忠告なんだけど。」
「あ、なに?」
「下着はもう少し色っぽい方が良いと思う。」
「!!!!!///」


その力で読んだのか、ひそひそ声でそんな風に言ってウィンクして部屋を出ていったのでした。


その後数時間に渡ってクロノ君に説教をくらったのはまた別の話で。





「絶対……一緒に協力してもらうんだからっ!!」







そんな風に誓ったのはその日の夜の事。
















FIN


こんなの書くつもりなかったのに…
ちなみにこの後なのはちゃんが悪いやつに拉致されて力を使いまくるフェイトちゃん、みたいな。








テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
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