シンフォギアSS-2

そのに。
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「…………。」


私、マリア・カデンツァヴナ・イヴは 目の前に置かれた、ストロー付の紙パックの飲み物をじっと見ていた。

紙パックは2つあって、1つは私の物でもう1つは ついさっきこの楽屋を出ていったあの子のもの。


「……………。」


ついさっき自分のマネージャーに呼ばれて出ていった、風鳴翼という日本のトップアーティスト。

私と今夜、一夜限りのライブユニットを組んだ相手。
そして、これから戦うことになるであろう相手。

パラリと手元の雑誌を一枚捲る。
彼女が出て行ってから既に3枚ほどはページを捲っただろか。
まだ帰ってくる様子はない。


「………。」


別に待っているわけではない。
彼女の事を気にしているわけでもないけれど。

パラリ。4枚目のページを捲った時、ちょっとだけ彼女の飲み物へと手を伸ばした。

別にこれは違うのよ。
あの子と間接キスとかそういうことを考えているわけじゃない。
ただ彼女の方の飲み物がどういう味なのか気になっただけ。
そう、それだけ。


「………。」


手を伸ばして触れた、ほんの少しぬるくなった紙パックの飲み物を掴んだ。
その瞬間、ちょっとだけ体温が上がったような気がしたけれど気のせい。
そう、これは気のせいなのよ。

別に彼女と間接キスがしたいとかそういうことを考えているわけではないのよ。

紙パックを持ち上げて流れる様な動作で口元へと急ぐ。
彼女が帰ってくる前に。



───ガチャ。



と。

部屋の扉が急に何の前触れもなく開いた。




「ぁ。」


ノックぐらいするのが常識よ、と思ったまま体が硬直した。
部屋に入って来たのは風鳴翼だったから。

用事が済んだようで、少しだけ息を吐きながらやってきた風鳴翼。
そんな彼女は私の手元に気が付いたらしい。
少しだけ怪訝そうな顔をしたまま口を開く。


「マリア?それは私の……」


狼狽えるな。

小さく胸中で呟いて息を吐く。


「えぇ、そうね。」
「…?」
「…………飲み物の成分表を見ていたのよ。」


我ながら見事な切り替えしだったと思う。


風鳴翼は少しだけ不思議そうな顔をして「そうか」とだけ呟いて、それから忘れ物でもしたのか急に何かを思い出したような顔をして直ぐに慌てたように楽屋を後にした。





「………。」


変な汗をかいたような気がして、手の甲で額を拭って。何気なく。
ふと、気配を感じて視線を向けた先。赤い2つの瞳があった。
何処となく冷ややかな視線。


「じー………」
「しっ、調!?いつからそこに──…ぁあッ!?」


そう聞くと同時に、握ったままの風鳴翼の紙パックを思わず握りつぶしてしまった。




風鳴翼がまた部屋に戻ってきたのはその直ぐ後の事だった。




















_(:3 」∠)_


陰でこっそり翼さんの間接キスとか狙ってたらいいなって。勝手に妄想しました。

テーマ : 2013年放送 テレビアニメ
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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