続きの続きのつ…

次回の更新は多分、前に書いてた「ヴァンパイアハンター」みたいなのの続きです。

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朝起きて最初に思ったことは、「しまった」という気持ちだった。折角久々にフェイトちゃんに会えてしかも一緒に過ごせて。今日こそはこの気持ちを伝えようと息巻いていたその夜の事だっただけに結構ショック。どうして私、寝ちゃったんだろう。

結論から言うと多分フェイトちゃんと一緒に居れて安心しちゃった所為かも知れないんだけど。私が目覚めたとき、隣に寝ていたフェイトちゃんはもうすでにベッドには居なくて、朝が弱いフェイトちゃんというイメージしかなかった私は、さらにまたショックを受けた。


「……起こしてくれたらよかったのに。」


誰も居ない寝室でそう唇を尖らせて、ほんの少し髪を整えて寝室を出る。フェイトちゃんは今日休みだったはずなのにしっかり執務官の黒を基調とした制服を着ていて、それから小さな手帳をなんとも言えない顔で見つめていた。難しそうな顔で、ちょっと切なそうなそんな顔。少しだけ声を掛けるのを躊躇って。


「なに、見てるの?」


それから、少しだけ遠慮がちに聞く私にちょっとだけ驚いたような顔をして微笑んだ。とても優しく。


「ちょっとね。」


仕事が入っちゃって、とそう困ったように笑ったフェイトちゃんは私の質問にやんわり違う言葉を返す。それよりも「仕事が入った」という言葉に肩を落とした。折角フェイトちゃんと一緒に居れると思ったのに。


「航行に行くの?」


だとしたらまた当分会えなくなる。そんなのやだなって、ちょっと我儘な気持ちが芽生えてチラリとフェイトちゃんを見るとフェイトちゃんは少しだけ笑って首を横に振った。


「昨日言った難航中の事件の手伝いだから、夜には帰ってこれるよ。」


そしたら一緒にご飯でも行こうか?なんて言うわけで。私はそんなフェイトちゃんの優しい言葉に子供みたいに喜んで首を縦に振ったのでした。結局フェイトちゃんの手帳に何が書いてあったのか分からなかったけど、そんな疑問も飛ぶくらい嬉しかったなんていうのは余談。


「危ない仕事じゃないんだよね?」


それから、何だかちょっとだけ心配になってそう聞いた。フェイトちゃんの仕事に危なくない仕事なんてあるのかなって思うけど。何となく「大丈夫」っていう言葉が聞きたくて、そうフェイトちゃんを見つめる。フェイトちゃんが仕事に行くときはいつも心配だ。フェイトちゃんって結構無茶な事するから。


「大丈夫だよ、ちょっと手伝うだけだから。」
「フェイトちゃん無茶するからなぁ…。」
「それはなのはでしょ。」


私の言葉はそんなフェイトちゃんの言葉に一蹴された。私も無茶するけどフェイトちゃんだって結構無茶するくせに。


「フェイトちゃんだってするよぉ!」
「そう?なのはの前で無茶したことってあんまりないよね?」
「あるもん。」


なんだか子供の言い合いみたいなことが始まってしまった。フェイトちゃんの澄ました物言いに思わず反論して、それから昔の話を引っ張り出す。


「はやてちゃんの事件の時だって急に突っ込んでって消えちゃったし。」
「あれは……」


闇の書事件で闇の書さんにフェイトちゃんが消されちゃったときは本当に焦ったんだからね。と付け加えて言うとフェイトちゃんは口ごもった。どうやらこの勝負は私の勝ちみたい。


「…でも自力で脱出したから……。」
「……。」


なんだか埒が明かなくてそんな不毛な言い争いはそこで苦笑を交えて終わった。無茶をする気持ちは何となくわかるし、心配もあるけれど。


「とりあえず、怪我とかしないでね?」
「うん。」


そんなわけで、フェイトちゃんは私に「夜まで預かってて」なんて言って家の鍵を渡してさっさと仕事に行ってしまった。フェイトちゃんが私に家の鍵を預けるのって結構日常茶飯事。はやてちゃん曰くそれって恋人にしかせんのやない?らしいんだけど、フェイトちゃんにはそういう概念はないみたい。(結構誰にでも平気で鍵とか預けようとするし。)


「フェイトちゃん何時頃帰ってくるのかなー…。」


すっかり空いてしまった予定。フェイトちゃんの香りがする部屋で、私はとりあえずフェイトちゃんが淹れてくれたコーヒーを飲みながら、部屋のソファーに腰かけたのだった。










































「無茶しないでね。」と。そう言われた言葉を思い出して思わず眉を寄せた。私となのは、一体無茶をするのはどちらだろうかって。私は絶対になのはだと思う。


いつもあぁ言った言い合い(別に喧嘩じゃない)をするときなのはって絶対あのことを持ち出すんだ。私が闇の書事件で闇の書の闇に囚われたときの事を。本当に心配したらしいのだけど、それは昔の話で。自分の事は棚上げなんてずるいと思う。

小さく苦笑を漏らした。


それから手にしたのは手帳に挟まれた1枚の写真。中学校を卒業する時にはやてが冗談でなのはを隠し撮りした写真。「私が返しておく」って言ったくせに、そのまま手放せずに写真を今でも大事にしている事がどうしようもなく辛くて、そんな自分がどうしようもなく汚く見えて。


どうしようもない気持ちを抱いたまま、私は呼ばれた先の任務に訪れた。任されたのはロストロギアの調査部隊の指揮。難航している事件、と聞いていたけれど事実任務内容は調査だけ。短時間で終わるような仕事で少しほっとした。


あまりなのはを待たせなくて済みそうだ。












「フェイト執務官、まもなく指定区域です。」
「───うん。先頭は私が。」


それから任務遂行のために、件のロストロギアが隠されていると思われる洞窟のような場所にたどり着いた。私を含め、先行部隊は4人。調査だけなので妥当な人数だと思う。緊急時には退避が命じられているし。ただその判断が難しい。


「念の為、周辺には十分気を付けて。」


暗くて少しだけ寒い場所。あんまり良い感じはしないその場所を慎重に進む。敵の存在も特には確認できない。かといって油断しちゃいけないけど。


「この辺に、反応って……」


資料に記載されていたんだけどな、と小さく独り言ちると共に、視界の端に光の反射を確認した。瞬時に把握して後ろに控える調査チームの足を止めさせる。街のあるロストロギアとは聞いていない。けどその実、詳細不明と資料には明記されていた。私に課せられた仕事は、まずそのロストロギアの危険性の確認、及び可能であればその回収。


「フェイト執務官、あれは───…」
「そうだね、あれが多分…今回のターゲット。」


視界の先、洞窟の最奥。無造作に放り出された小さな宝石のような綺麗な石。青い石だった。幼い頃に追ったジュエルシードともまた違う、綺麗な色。なのはの瞳みたいなそんな色だ。などと。多分一瞬、油断した。或は私の気持ちにその石が呼応したのか。


ただ無造作に置かれただけだったその石が。一瞬揺れた様な気がして、身構える。後ろの調査チームに下がるように指示するとほぼ同時、そんな刹那。


「───!?」


ゆらりと動いたその石から、放出された閃光。というのだろうか。一直線に走る稲妻のような光。後ろには調査チーム。気が付いた時には避けようがなくて、少しだけ体の反射が遅れた。伸ばした左手と、バリアをものともせずその閃光は。


「──ッく、ぅ…?」


私の胸の中心を貫いて、突き抜けて。やがて細々と消えていく。一瞬の激痛に体の中を何かが這う様な気持ち悪さ。自分の中を蹂躙されるような悍ましさ。










そんな感覚を残して、その光は消えた。












私の、大切な何かを奪って。














つ-づー……く(´・ω・`)?







テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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