名もない妄想の続きのつ

これの続き。覚えてるかな。

ヴァンパイアなやつ。
この間「続きー」って言われたので思い出したので何となく書いてみた(°∀°)

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「………だから。」


家に帰宅して10秒。そんなところだろうか。私フェイト・T・Hは盛大な溜息を吐いた。目の前にはほぼ半裸の少女、なのはが居て。私はこめかみを抑えて一呼吸。


「服を着なさい、服を。」


それからきっかり3秒ほどしてそう言った私の目の前。Yシャツ1枚でソファーに寝転がっていたなのはは自分が怒られていると分かったようでちょっとだけ悪い事をした子供のような顔をした。見た目は高校生ほどの女の子なのに中身は幼稚園児とかそのくらい。まだまだ外に出せないな、と小さく息を吐く。

私フェイト・T・Hは復職したヴァンパイアハンター。こう見えてハンター教会では結構偉い地位になっている。まぁ職歴も長いので。そうして目の前の半裸の少女、なのはは歴としたヴァンパイアだ。それも希少な純血種。彼女には世界の常識だとかそういったものがない。それから前にも説明したように、純血のヴァンパイアというのは存在が脅かされているわけで、彼女の保護と言った名目でハンター教会の長である親友に厄介ごとを押し付けられた形で彼女を押し付けられたわけなのだけど。


「……怒ってるわけじゃないから。」


ソファーに寝転がったままじっと私の様子をやや不機嫌そうに伺うなのはに苦笑してそれからぽふ、と髪を撫でる。この所彼女は私の機嫌を伺うことが多くなった。まぁそれでも純血の彼女は気位が高いので「命令しないで」とか怒ったりもするんだけど。私が怒ったりするとちょっとひるんだりする。なんだか猫を飼ってるような気分にもなるなんて、それはまた別の話だけれども。


「こっちの方が楽だもん。」


そう言ってごろんと寝ころんだなのはのYシャツの裾元から覗く下着にまた小さく息を吐いた。辛うじて下着を履いていた事に心底ほっとして、それからなのはに用意しておいたジーンズ(床に投げられている)を拾った。朝は履いていたはず。なら、途中で脱いだって事だろうか。全く。


「ちゃんと服を着ないと外にも連れていけないよ?」


ここに着てから数日。だいぶ私に慣れたとはいえなのははまだ常識知らずだし危なっかしいし、私は仕事もあるしというわけでなのははずっとこの部屋に閉じ込めっぱなしだった。正直それも良くないとは思う。これじゃ軽い軟禁だ。だからといってこれじゃあまだ不安は多い。なんて一人で悶々と考えている私に。


「そと?」
「そう。街に買い物に行ったり、だ……と、か……」


キラキラと。向けられた目線に思わず言葉が途切れる。いや、まぁ。確かにずっとテレビばかり見ていて、退屈だったんだろう。外に、正確には街というものにあこがれているのも分かる。


「連れてってくれるの?フェイトちゃんが?」


期待に満ちたような、子供みたいな顔。きっとこのくらいの年の女の子じゃ、こういう表情ってなかなかしないだろうな。ちょっとだけ苦笑して、それから「なのはが良い子にしてたら」と付け足した。しまった、「外」というワードを出すのは少し早かったかもしれない。なんてちょっとだけ顔を顰めて。


「いつ連れてってくれるの?」


パタパタと、そう言うなのはのお尻にはなんだか尻尾でも生えてそうだ。お散歩を待ち構える犬みたい。


「なのはがちゃんと私の言う事聞いてたらね。」


そう言って仕事着の上着を脱いだ。相変わらずはやてにこき使われる毎日。折角ヴァンパイアハンターをやめたって言うのにこれじゃあすっかり前の通りだ。その実どこか充実しているような気はするけど。上着を脱いで、それからラフな格好に着替えて、首を鳴らした拍子にこちらを見ているなのはと目が合った。相変わらず綺麗な蒼。純粋で穢れていない無垢な蒼は、私をじっと見てそれから視線を落とす。視線を追えば私の腕にたどり着いてちょっと苦笑。

こうは見えても流石、純血種のヴァンパイアだ。血の匂いに反応したのだろう。仕事で少しかすり傷を負っていた事を思い出す。


「……血の匂い、する?」


袖を巻くって白い包帯を見せるとなのはは小さく頷いた。嗅覚が違うのだろうか、私には全然分からない血の匂い。余程大量の血量なら私にもわかるけど…。その辺はやはり普通の子と違うのだな、と実感してコーヒーでも飲もうとキッチンの方へ歩いて行こうとして、その腕を掴まれた。大した痛みはしないけど、それでも怪我をした腕を掴まれるとちょっと反応が鈍る。掴んだなのはは少しだけむくれた顔だった。子供みたいな、そんな感じだ。腕の包帯の上をなのはの指が滑る。不器用な手つきで多分包帯を外そうとしているのだろう。血の匂いがしたから仕方ないんだろうか、それとももう血をあげなくちゃならないのだろうかと考えてみる。まぁ考えてもしかない事なので、包帯を不器用に包帯を外すなのはの手助けをしてそのまま傷を晒した。微かな裂傷。あまり痕は残らないだろうけど、格下の相手にけがを負わされたのはちょっとだけ体がなまった証拠だなって思った。


「誰にやられたの?」
「え?」


傷口から血でも吸うのかと思えば。なのはは小さく舌をだしてちろりとその傷口に触れた。なんていうか毛繕いみたいな──…あぁ違うか、どちらかと言うと野生の動物がけがをしたときに舐める様なそんな様。労わるようにその裂傷から滲む血を舐めるなのははやはりどこか不機嫌そうでまるで相手に報復でもしそうな勢いだ。


「誰って…仕事でちょっと。」
「なんで?」
「えぇ…?」


なんでって…答えに困る質問だ。少し考えて、私が持ちうるヴァンパイアの知識を少しだけ捻って、なんとなくなのはが不機嫌な理由を想像できた。恐らくなのはにとっては私は従者だ。誇り高い純血のヴァンパイアであるなのはにとっては、従者は自分の所有物のような感覚で。そんな所有物を他の者に触れられたのが気に入らないとか、そんな感じのものだろう。子供っぽい独占欲のような、そんな。


「次からは怪我しないように気を付けるよ。」


なので、辛うじて浮かんだそんなセリフを言って、それからなのはの頭を軽く撫でた。まだ不機嫌そうではあったけどひとまずなのはは渋々納得したみたいで。結局ほんの少し血を舐めただけで終わったので物足りなくなってしまったのだろう、なのははその後しっかり私の首筋から吸血行為をして、はまた子供みたいに口元を血だらけにして眠りについた。







問題が起きたのはその翌日の事だった。






朝、相変わらず文句を言うなのはに服を着せて。なのはに朝ごはんをあげて。ちなみにそんな私は昨日の吸血のせいでやや貧血気味なわけなのだがその辺は仕方ないだろう。はやてから支給された増血剤の類を飲み込んで、仕事着に着替えた。


「動きにくい。」


服を着て文句をいうなのはに温かいミルクをあげて黙らせる。普通に服を着て大人しくしていたら本当に普通の子だ。


「可愛いのに。」


だから、なんとなくぽつりとそう言った。可愛いのに勿体ない、なんてニュアンスで。本当になんとなく。まさかその言葉でなのはがそんなに喜ぶとは思わなかったから。「可愛い」と、そう言われたなのはは見て分かる上機嫌な雰囲気を醸し出していた。従者に褒められることって、ヴァンパイアにとっては当然の事なのだろうか?その辺はよくわからないな。───とりあえずそんな経緯があったので。


はやてに仕事を押し付けて、午前中で切り上げてなのはを街にでも連れて行ってあげようとそう思って早く帰宅した。なんかすっかり子持ちの気分だ。折角なのでどこかで食事でもさせてあげようかななんて帰宅途中の私はなのはが喜びそうな事をちょっとだけ考えたりしていたのだけど。


「ただ、い…ま」


だけれども。家に帰宅して、もぬけの空になった部屋を見てすっかりそんな考えは消えた。開けっ放しの窓。どうやらそこから出たらしい。外に。出られないように魔法でロックでもして良かっただろうか、いやでもそれじゃあ本当に軟禁のようなものだし倫理観に反するし。などと言っている場合ではない。


「あの、じゃじゃ馬……!!!」


純血のヴァンパイアを保護する名目で彼女をここに置いたのに急にいなくなるとは。とりあえず彼女には私の魔力封印が施してあるから探すのは簡単。


彼女が逃げたら大失態、というより先に。
なのはが服を着て出たかの方が心配だった。












FIN








「可愛い」って言われたので外に出ちゃったなのはちゃん。
そして知らない人に餌付けとかされちゃっててフェイトちゃん激おこプンプン丸ですよ。

あれ。フェイトちゃんに「可愛い」って言われたのを自慢したいみたいな。
だからフェイトちゃんは私のだぞ、みたいなそういう犬っころみたいな。




別のシーンみたいなの書きたかったはずなのになんかこんな内容になっちゃったw












テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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初心者ですが宜しくお願いしますorz
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