Mafia( ˙-˙ )とか

久々に書きました( ˙-˙ )

今色々調整してますので…。生きてますので…

web拍手 by FC2






ある晴れた昼下がりの午後。街はたくさんの人で賑わっていて、そんな通りを眺めながら、私は教会の庭先を掃除していた。

いい天気だなぁ、なんて空を仰いで、そんな時。ちょっと悲鳴にも似た子供の泣き声が響き渡って、その泣き方がただ事じゃないような泣き方だったので思わず視線を向けた。泣いているのは小さい女の子。手にはアイスのようなものを握って、その手元を見ながら物凄い勢いで泣いていて。

状況を見て分かったのは、女の子が走ってて多分人にぶつかっちゃったんだろうなって事。手元のアイスは見る影もなくて、その子の前には白いコートの女の人が居た。コートにはピンク色の染み。多分アイスの染みなんだろうなって思った。見れば結構上質そうなコートなの。


「わわ、ごめんね?……えっと…」


ぶつかられた側の人は、ちょっとだけ心地良いアルトの声で少し焦ったようにコートのポケットに手を入れて、それから泣いている子供に目線を合わせるように屈みこんで。ちょっとだけ少し困った顔をして口を開いた。地面に膝をついて、服が汚れるのも厭わないような感じで。


「私のコートが君のアイス食べちゃったみたい。これで新しいの買って?」


ごめんね、怪我はない?なんて。上質なコートを汚されての対応にしてはとても物腰の良い反応。それから半分泣きそうな声で謝るその子のお母さんにちょっとだけ苦笑して首を横に振って、それからその親子を見送って。


その人はその後で何かを探す様な仕草をして、そんな中私と目が合った。正面から見たその人はとても綺麗な紅い瞳をしていて、太陽を反射するような綺麗な薄金色の髪を腰元で結っていて。物腰から何までとても綺麗な女の人だった。


「えっと、すいません。」


それから少しだけ困ったように眉を寄せて歩き寄ってくる。歩く姿も物腰が良くて、私より少しだけ身長が高かった。


「ちょっと水道借りても良いですか?」


それから困ったようにそう笑って、汚れたコートを指差した。教会の水道をって意味なんだろうけど、誰でも自由に使える物なのにわざわざ聞くなんて丁寧だな、なんて思いながら頷く。


「あ、えっと…自由に使えるものなので、どうぞ。」
「あぁ、とても助かったよ。ありがとう。」


紅い瞳を細めてそう笑うと、彼女は水道の水で少しだけ手を濡らして、それからコートを擦る。ぎこちない手つきで汚れを擦り落とそうとする姿はなんていうかさっきまでの雰囲気を一蹴して、ちょっとだけ子供っぽさを連想させる。多分この人は私より年上なんだと思うんだけど。ちょっとだけイメージギャップって言うのかな。小さく笑みを漏らして、それから私は干してあった手拭いを手に取って。


「ちょっと、貸してください。」


あまりにもぎこちない仕草だったから。思わず手を出しちゃったわけで。


「あ、ぁ…はい。」


ごめん、なんて小さく言ってそっと手を放す。とんとん、と染みを叩くようにしてコートを拭うと何となく目立った色は落ちたような気がして。応急処置としてはこのくらいが限界かな、なんて小さく呟く。


「君、ここの人なの?」
「ふぇ?あ、はい。」
「修道女さん?あぁ、シスターって言うのかな?」


ありがとう、なんてお礼を言ってその人は汚れが落ちたそのコートにちょっとだけホッとしたような顔をして微笑む。コートのポケットに手を入れて、それから教会を見上げて。どうやらこの辺の人ではないみたいだった。


「シスターって言うか、ボランティアでたまに掃除しに来ます。」
「ふぅん。私この街には越してきたばかりだから…あ、私フェイトです。」


それからフェイトと名乗ったそのコートの女性は、にこりと微笑んで教会の扉の前の階段に、「座っても良い?」なんて言って腰かけた。見た目と物腰に反して少しだけ人懐こい子供っぽさを伺えるその人。自分も名乗っていなかったことに気が付いて、私も箒片手に自己紹介した。


「あ、私は高町なのはです。寒かったら中に入ります?」


基本的に出入りは自由な教会。いくら昼間とはいえ、季節は冬。子供がアイスを食べながら歩いていたりしてもやっぱりちょっと寒いので、教会の中の講堂にどうぞと誘おうとして。


「ん、いや…。私は大丈夫だよ。……あんまり相応しくないから。」


この場所にって意味かな?どういう意味だろう?教会の中に入ることはちょっと遠慮されてしまって。ただ座ったままの彼女に、なんていうか何を話していいか分からなくて空を見上げる。掃除も途中なんだけどな、なんて思いながら座ったままの彼女をちらと見ると、彼女と視線がかち合った。


「なのはは、何歳?」
「ふぇっ?──…16、です。フェイトさんは?」
「さん、なんてつけなくて良いよ?フェイトで。私もなのはって呼ぶから。」
「え、えーと、じゃあ…フェイト…ちゃん。」


流石に年上っぽいの彼女を呼び捨てにすることは憚られて、「ちゃん」を付けてみた。けれど失礼だったのかな?ちょっと瞬いた後、彼女は笑う。


「じゃあそう呼んで?」
「あ、はい。」


いまいちよく分からない人なの。彼女は階段に腰かけたまま、のんびりしている。柔らかな物腰で、穏やかそうな性格。ちょっと子供っぽいところがあるけれど。それが、彼女の第一印象だった。


「教会って落ち着くよね。」
「ふぇ?」


それから特に話すこともなく、ぼんやり2人で空を仰いでいる時。相変わらずのほほんとしたようなそんな口調でポツリと彼女が呟く。何だか隠居したお年寄りみたいな口調で思わず笑っちゃう。フェイトちゃんは時計を見て、それからぼんやりとまた空を仰ぐ。待ち合わせでもしてるのかな?なんて。

そう思っている矢先。


「こんにちは。」


嫌な声音でそう言って、教会の門をくぐる人影。そういえば今日は、来る予定の日だったかと、ちょっとだけ鬱めいた気持ちが沸いた。


「………どうも。」


古い教会であるここは、町の人たちがよく集まると同時に、こういった輩が良く寄ってくる。その辺のチンピラのような、雰囲気の悪い数人組。チンピラのようなっていうか、所謂チンピラなのだけど。教会に借金があるとか、よくわからない言いがかりをつけて脅しに来る人たち。


「今日もこの教会の主、居ないの?」


煙草をふかしながら、ずかずかと敷地に入り込んだそのチンピラの言葉に小さく息を吐く。さっきまでのほのぼのした空気が台無しになって、ちらりと客人(なのかな?)であるフェイトちゃんを見る。フェイトちゃんは階段に座り込んだままぽかんとした顔でチンピラたちの様子を見ていた。出来れば巻き込んだりしたくないなって、きゅっと手を握った。


「すいません、今日も不在で私しか──…」


教会の主は生憎の不在。なんとか私1人でうまくやりきらなくちゃと、ちょっとだけ緊張が走った。乱暴でもされたらどうしようかと。だって力じゃかなわないもん。人数だって向こうの方が多い。


「ふぅん…?何でもいいけどおたくの教会いつになったら金返してくれるのかな?」


返済期限とっくに過ぎてるんだよね、なんてお決まりの文句を吐いて、ピン、と吸っていた煙草を跳ね捨てる。まだ火が付いたまま。火事にでもなったらどうするのかと、ちょっとだけ眉間に皺が寄った。


「……おじさん、煙草ポイ捨ては駄目だよ?」


そんな私の横で。相変わらず階段に腰を下ろしたまま言うフェイトちゃんにちょっとだけ冷汗が出た。怖いもの知らずなのか、もしかして世間知らず?なんて。きっとそんな風にものを言ったらチンピラに絡まれるに決まってる。巻き込まないようにしようと思っていた矢先なのに、なんて。


「あ?何だ、お前。」


案の定、気に障ったみたい。そもそも上等なコートなんて着てるものだから、目をつけられるに決まってる。どう見たって良いとこの人みたいだし、でも喧嘩とか強そうに見えないし。


「だから、煙草。火も消し忘れてるし。」


にこにこ微笑んだまま、ちょっと神経を逆なでしそうな言い方をして続ける。


「あと気分悪くなるから、早目に帰ってくれる?」
「ちょっ、ちょっとフェイトちゃ──」


流石にまずいと思って思わず止めに入ろうとしたんだけど。私よりそのチンピラの方が動くのが早かったみたいで。仰々しい黒い銃を彼女の額に押し付ける。多分脅しのつもりなんだろうけど。その銃が本物かどうかも分からないけど、流石にこの状況はやばいかも、なんて。


「ぐぁっ」


思った拍子に、そのチンピラの持っている銃が発砲音と同時に意図も容易く弾け飛んだ。あまりにも一瞬で、私を含むそこに居た皆が何が起こったか分からない状態で。


「よいしょ、っと。」


唯一驚いていないのは彼女だけ。どうやらどこかからチンピラの手を狙って発砲されたみたい。
よいしょ、なんて言いながらゆっくり立ち上がると、彼女は白い上質のコートを翻して腰元のホルダーから。


「さて。」


銃を抜いた。その銃は、チンピラが翳した偽物臭い銃とは違って。銀色の、装飾のついた、紛れもない本物だった。両手に持った2丁の銃をカチリと鳴らして微笑して、彼女は言う。いつの間にか、教会の周りは仰々しい黒い服の人だかり。


「実はこの教会の主が私の古い友人でね?」


銃を持つ彼女の手首の内側に、小さな龍の入れ墨が見えた。教会を囲む黒い人だかりは、どうやらチンピラとかそんなものじゃなくて、多分マフィアの類。そういえば有名なマフィアのボスが、この辺に来るような噂を聞いたような気がしなくもない。

ってことは──…?と顔を向ける。


「どうやらくだらないチンピラに絡まれて困ってるらしいんだ。」


フェイト・T・ハラオウン。そういえば聞いたことがある。マフィアで知られる一家。ハラオウン。彼女がその家の人だとしたら、この黒い服の人たちの事も何となく納得がいくかも。それから、囲まれてすっかり声も出ないチンピラたちに向かって、彼女は優しく微笑みかけたのだった。






「何とかしてくれって頼まれててね?──…私の顔を立てて、協力してくれないかな?」







顔面を蒼白にした彼らは人数にしても雰囲気にしても敵うはずがないと悟ったのか、早々に教会の敷地内を後にして。脅しに使っていた銃まで置いていく始末。(煙草はしっかり拾っていったけど。)結局彼らを追い出すと同時に黒い服の人たちも、彼女の合図一つで綺麗に居なくなってしまった。


あっという間のそんな出来事に驚いてただ目を瞬くしか出来ない私の隣で、ホルダーに銃をしまった彼女が再び階段に腰を落とす。腰を落として、さっきまでも仰々しい雰囲気はいつの間にかなくなって、それから。


「………怖かったー…。」


それからそう呟いて、へなへなと。肩を落として立っている私の脚に寄りかかるわけで。


「ふぇっ…///」
「はやてもなんだってこんな事私に頼むのかなー…。」


私こういうの向いてないのに、なんてブツブツ。さっきまでのマフィアのボスという雰囲気はそこには皆無だった。


「わわわわっ、あっ!あの、助けてくれてありがとうございました…」
「あー…、どういたしまして。」


教会の主であるはやてちゃんとはどうやら本当に古いお友達みたい。脚に寄りかかったままの彼女にお礼を言うと、彼女はへたり込んだまま「どういたしまして」と言って、それから息を吐く。寄りかかられている所為で私は動けないままなんだけど…。


「あの、中に入ります…?寒くないですか?」
「……寒いけど…」


ちょっとだけ苦笑して言い難そうに。


「腰抜けたみたい。」


彼女はそうとだけ呟いたのだった。彼女の家は有名なマフィアの一家。後から聞いた話だと、彼女はその家の末っ子みたいで。それからはやてちゃんに聞いた話だと、酷くヘタレで怖がりなマフィアなんだって。




その後、彼女が何かと教会に遊びに来ることになったのは別のお話で。
彼女が本当に、本物のマフィアなのだと思い知るのももう少し先のお話。





















FIN







つまり普段はヘタレだけど、いざという時はマジでちょう格好良いマフィアのボス的フェイトちゃんで。体術とか銃術とか凄いんだぜ。そして戦いとか終わった後に「怖かったー」とか言うタイプの人なのだと。

そして戦いの最中で割と平気で人に向かって銃を撃ったりするフェイトちゃんと人を傷つけない主義の修道女的ななのはちゃんとのちょっとしたすれ違いがあったりなかったりしてたら良いな、と思いますた。その所為でフェイトちゃんが怪我したりなんて。



思っただけ( ˙-˙ )




テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

コメント

非公開コメント

プロフィール

92

Author:92
なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2拍手記事別ランキング
FC2拍手記事別ランキング
FC2拍手記事別ランキング
twitter
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR