さいん。

今日はエイプリルフールだけど嘘とか一度もついてないですしおすし(∫°ਊ°)∫

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「フェイトさん、この会議資料なんですけど──…」
「あぁ、それはもう少し情報をまとめ、て」


補佐官と一緒に、少しだけ足早に歩く局の通路。資料に目を通しながらなんて少しだけ行儀が悪いのは承知の上で、資料の上に並べられて文字の羅列を指で追いながら、そんな風にして歩いていると通路の先、ちょうど私の進路先によく見知った人物の姿を見つけた。

彼女は休憩中なのか、ほんのちょっとだけ纏っている空気が軽い。実際彼女が休憩中かどうかなんて分からないけどそんな気がした。そんな彼女の姿を見つけて一気に浮上した気持ちは、だけど次に見つけた人物の姿に少し降下する。

通路の先に立っていたのは私の恋人でもあるなのはが居た。なのはの隣には、なのはの同僚の教導隊の男性局員。恐らくなのはに気のあるのだろうと、雰囲気で見て取れてほんの少しだけ眉を寄せた。


「フェイトさん?」
「…うん、ごめん。この資料なんだけど、もう少しだけ情報をまとめてから提出しようと考えてるんだ。」


けど、呼びかけられた補佐官の声にすぐに理性を集めて、私は極めて普通の声音と表情でそう答える。局の通路で恋人を見つけて、たまたま誰かと一緒だったからって嫉妬するなんて。一瞬でも抱いてしまった自分のそんな小さな嫉妬心にほんの少しだけ自己嫌悪して、なのはの居るその場所を通り過ぎようとするほんの一瞬、なのはと視線が重なった。

私の心まで見透かしてしまいそうななのはの瞳。この場合、私は出来るだけ通常通りの表情をしていたわけなのだけど。こんな些細な嫉妬心を見透かされてしまわないかと。私は隣を歩く補佐官に話を合わせるふりをして格好悪く目を逸らす。


「フェイトちゃん。」


けど、見透かされたのか、或いは用事があったのか。通り過ぎたすぐ後に背後から呼び止められた。


「…どうしたの?」


呼ばれれば無視することなんて出来ず、急ぎ足を止めて振り向こうとして。すぐ背後に気配を感じて振り向こうとする体を制止した。すぐ後ろのなのはは何か言うでもなく、ちょんちょん、と2回だけ、私の執務官制服の上着を引っ張った。「一瞬びっくりして、だけどゴミでもついていたのだろうと考えて少し首を向けて後ろのなのはを見て。

私の顔を見上げるなのはの顔が悪戯っぽく艶っぽい表情をしている事に気が付いて、不意に顔が熱くなる。悪戯っぽい顔をしていても、なのはは真っ直ぐに私を見ていてそんな瞳に私は何も言えなくて。上着を2度引いたその行為が何だったのか。それは私だけが知っている「合図」。きっと私は顔が赤いだろう。


「ごみ、ついてたよ?」


そんな私を見て、なのははそう言ってくるりと私に背を向けたのだった。





「フェイトさん?」
「ぅ、えっ?なに、かな?」


そんな、背を向けたなのはに釘付けになっている私を呼び戻すのは補佐官で。私は慌てて視線を戻して前を向く。補佐官はほんの少しだけ呆れたような顔で小さく息を吐いて。


「何があったか分かりませんが顔赤いですよ?」
「ぁ、う…ごめん。」
「次会議なんですから、しっかりしてくださいね?」
「……ごめん。」


なのはを見つけた時、ほんの少しだけ沸いた嫉妬心なんて何処かに消え去っていて。なのはの方を振り返る事なく、私は情けなくも小さく苦笑しながら補佐官と一緒に次の会議の場所へと急いだのだった。


















「……ただいま。」


そんな日の夜。仕事を終えて部屋に戻ると、いつも通りなのはが玄関先まで出迎えてくれた。なのははエプロンをしたままで夕飯を作っていたのか家の中は良い香りがした。


「おかえりなさい、フェイトちゃん。」
「た、ただいま。」


笑顔で出迎えてくれたなのはと顔を合わせるのが少し恥ずかしいような気がして声が上擦ったりなんてして。そんな私の事なんて気にしない様子でなのはは手際よく私の上着を受け取ってハンガーに掛けたりして。


「ふぅ…。」


なのはに上着を預けて、ほんのちょっとだらしなく、制服の上着を脱いだだけの中途半端な制服姿の格好で、一息吐こうとソファーに腰かけた私の背後で、なのはがちょっとだけ悪戯っぽく笑う。


「…な、なに?//」


そんな笑い声に私は首だけでなのはの方を振り向いたわけなのだけど。案の定。なのはは、私の制服を掴んでちょんちょん、と2度ほど引っ張る仕草をして悪戯っぽく笑う。


「フェイトちゃんはすーぐやきもち焼くから不安にならないように。」
「……そ、そんな事。」


ないけど。なんて言い訳する言葉はとても小さく、その声は部屋に響かずほとんど口の中で溶けて消えた。


「そういうフェイトちゃんも好きだけどね。」



ちゅ、と頬に触れた唇。
何だか嫉妬なんてしたのが馬鹿らしくて恥ずかしくなった。













その制服を2回引っ張るのは、私だけが知る「あいしてる」のサイン。












FIN









だったらいいね(∫°ਊ°)∫


テーマ : 日記
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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