だってフェイトちゃん

からかい甲斐がありすぎるんだもん。
のちになのはさんがそう言った。

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とある日の午後のこと。ちょっと小難しい話を終えて、そこに居た面々はほんのひと時の休憩時間を取っていました。


「ティアナ、フェイトちゃんの所で勉強してるんだよね?どう?順調?」
「あ、はい。フェイトさんもシャーリーさんも色々指導してくださるので。」
「ティアナは優秀だから飲み込みが早くて私もフェイトさんも驚いてるんですよ。」


なんて。場所は八神部隊長の執務室。そこに居るのは部隊長のはやてさん。それから分隊長のなのはさんとふぇいとさん。それから諸事情でフェイトさんの補佐のシャーリーさんと、色々教わっているティアナさんがやって来た所でした。


「お茶淹れたからゆっくりしてってな?」


なんて言ってお茶を運んでくれるはやてさんに各々ありがとうございますなんてお礼を言ってお茶に口をつける面々を余所に。フェイトさんはまだ少しお仕事モードなのか、窓際に立ったまま書類に目を向けて眉間に皺を寄せていて。


「もー。フェイトちゃん?」
「えっ?」


当然それを止めるのは恋人でもあるなのはさんでした。とはいえ2人はそんな関係を公表していることもないわけで。だけどそれに気付かない人間なんてこの局内にはほとんどいません。なのはさんは自分の座っているソファーから腰を上げて、ちょっとだけ怒り顔で「みんなで休憩しようって言ってるのに」なんて文句を言いながら、フェイトさんの側へと寄るのでした。ここから先は、フェイトさんが今気が付いたように「ごめんごめん」なんて言いながらなのはさんに引っ張られてくるのが大体のこと。こうなると普段の凛々しい執務官という姿はほとんどなく、どちらかというと出来た嫁に引きずられる朴念仁という夫の姿。

なのですが、今回は少しいつもの流れと違いました。


「……。」


もう、なんて言いながらフェイトさんの側に寄っていくなのはさんへと視線を送った後、ちょっとだけきりっとした顔で。(とはいえもともといつでもきりっとした顔というのは余談ですが。)


「ふぇ、ふぇいとちゃん…?」


なのはさんとの距離を縮めて、手を回して。


「……ん。取れた。」


糸くずついてたよ?なんて微笑してなのはさんの髪から糸くずをとる仕草。何故か一瞬その場が固まったような気がしたけれど、フェイトさんはそういう空気を読むのには疎いようで。「みんなどうしたの?」なんて不思議そうな顔。


「はぁー…。」


けど、そんなフェイトさんの疑問に答えたのはなのはさんの少しだけ大げさな溜息。


「びっくしりた…。」
「なのは…?」


どうしたの?なんて言うフェイトさんに。


「フェイトちゃんってば急に真剣な顔で迫って来るんだもん。てっきりキスされるのかと思っちゃった。」
「キ……、しっ、しないよそんなこと!!!何言ってるの!!」
「………そんなに思いっきり否定しなくてもいいのに。」


あからさまに酷く動揺するフェイトさんに口を尖らせるのはなのはさんで、その後ろから今度は違う声。


「フェイトちゃんそういう事は自分らの部屋でやってな?」
「しないってば!!///」


大体ゴミを取っただけの皆しってるはずでしょう?なんて顔を真っ赤にして弁明するフェイトさんに次の一手。


「私もキスするのかと思っちゃいましたよー。」


飄々と爽やかに笑った補佐官の一言に「シャーリーまで!」なんて凛々しさの微塵もないフェイトさんは最終的にあれこれ必死に弁明をするのですが、最終的には敵わないわけで。


「ごめんねフェイトちゃん、冗談だよ。最初はびっくりしたけど。」


最終的にはなのはさんのごめんねという一言でようやくその場が収まるのですが、フェイトさんは一生懸命弁明しすぎて疲労困憊といった様子。


「酷いよなのは。……みんなも。」


ただゴミを取っただけなのに。と。ちょっとだけ子供っぽく拗ねたフェイトさんにクスッと笑ったのはなのはさんで。


「フェイトちゃんごめんってば。拗ねないで?部屋に帰ったら続きしてあげるから。」
「いっ、いらないよ!…てゆーか続きって何言ってるのさ!///」


落ち着き始めた顔の色はまた赤に元通りして、挙句。


「私先にこの書類だけ届けてきちゃうから!」
「あっ……」
「あ」
「逃げた。」
「……。」


黒い執務官征服を靡かせて、フェイトさんは書類の入っている茶色の書類袋を持って部屋を飛び出していきました。各々「逃げた」とか「フェイトさんったら」とか「折角フェイトちゃんの分もお茶淹れたのに」とか言う中、ティアナさんは終始無言で。ちょっとだけフェイトさんとなのはさんの日常を想像してしまったのかほんの少し赤面。




「……てゆーかフェイトちゃんが持ってった書類って。」
「私たちがさっきまで呼んでたやつだよね?」


それはさっきまでの小難しい話の議題の書類。最終的に各々決めあって、あとは書類をクロノさんの所に届けるだけだという事になってはいるのですが。


「てゆーかそこにある書類…ですよね?」


シャーリーの言葉と同時に、はやてさんの目の前に広がっている書類に各々視線を寄せて暫し沈黙。






空っぽの書類袋を持ったフェイトさんが、赤面のままクロノさんの所に到着するのはもう少し後の事でした。


















FIN










なんつって(∫°ਊ°)∫







テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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