ざかざか(*‘∀‘)書いた

何も考えないでざかざかと。

嫁( ˙-˙ )そしてべた。
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「……フェイトちゃん何かあった?」
「えっ?な、なにも。」


ないけど。と小さく呟く私の目の前で、幼馴染で親友でもあるはやてが「ふぅん」と言った。はやてに渡すための書類を持って今しがたはやての執務室にやって来たわけなのだけど、はやては私にコーヒーを淹れてくれて「ちょっと休憩しよう」なんて言って。それから私の顔をみるなりそんな風に言ったのだった。


「なんや、なのはちゃんと喧嘩でもしたみたいな顔しとるよ?」
「喧嘩はしてないよ!」


なのはと喧嘩、というのはまずありえなくて思わず声が大きくなってしまった。けどはやては私の声量なんて気にすることなく「それもそうか」なんて笑うだけで、それ以上の追及もなくコーヒーに口をつけた。

追及されないとなると聞いてほしくなるというか。はやては私となのはの親友で幼馴染だから、なんとなく相談を持ち掛けるならはやてがいいわけで。


「あのさ…」


最終的に、私はぽつりぽつりと話し始めた。私の、密かな悩み。というか、単純に不満…というほどのことでもないけれど、不安な事。恋人であるなのはとの関係。はやては茶化すこともなく黙ってそれを聞いてくれたのだった。








「───嫉妬?」
「っていうか…。うん。そうだね、いつも私ばっかりくだらないやきもちとか、そういうのが多いから。」


私が話し始めたその事柄に、はやては予想もしていなかったというような素っ頓狂な顔をして、首を捻る。私の言いたい事を理解してくれたのか、少しだけ思案するような顔をして「うーん」なんて唸り声を上げて。


「中学生の頃とかは割となのはちゃんの方がこう、やきもち妬いたりしてたような気もするけどなぁ。」
「……最近は?」
「どうやろ。…なのはちゃんもあれで結構ポーカーフェイスやから。」


最近の悩み、というか不安事。それはなんていうか、私ばかりがつまらない嫉妬とかそういう想いを抱いてもやもやしているような気がしていた事。なのははそんな風に思う事ももうなくなってしまったのだろうかと、変に焦る。愛が薄れるとか、そういうのも良く聞くし。


「なのは、そういうの何とも思ってなさそうな感じなんだもん。」
「くくく…天下のフェイト執務官もそんな顔するんやね。」
「ちゃ、茶化さないでよ。」


これでも結構焦ってるんだから、なんて言う私にはやては声を殺して笑う。なのはとはもう随分長いこと交際してるし、そろそろ結婚を視野に入れて考えたりもしている。だからこそ余計に焦ったりもするのだけど。もしもこれで振られたりなんてした際には。なんて想像するのも恐ろしい。


「そんなんなのはちゃんに直接聞いたらえーのに。」
「……格好悪くて聞けないよ。」
「もうてっきり結婚秒読みやと思ってたんやけど、意外とそんな悩みもあるんやね。」
「………秒読みだから、かな?」
「フェイトちゃんも変なとこ踏ん切り悪いからなぁ。」


一応指輪は用意してるよ、とは言わなかった。結婚とかしちゃったら、安心できるのかなって思うけど、きっと私の事だから結婚しても焦ったりするんだろうな。だってなのはは可愛いから。


なんて。はやての手前、うじうじ考えてる所へ。噂をすれば、とも言うしそんなものなんだろうね、タイミングって。


「失礼しまーす。」


当の本人、渦中の人物。なのはがやってきて、思わず姿勢を正した。なのはは私が居ることにちょっとだけ意外そうな顔をしてからすぐに優しく微笑む。対して、多分私は硬直したような顔をしているだろう。目の前のはやては白々しく「そういえばなのはちゃん呼んでたんやった」なんて言うわけで。


結果、いつも通り。私の隣になのはが座って、3人で談笑という形。


「フェイトちゃん、今日はお仕事忙しくないの?」
「え。…あ、うん。もう少しだけ書類整理したら帰るところ。」
「じゃあ私も早く帰ろっと。」
「2人とも見せつけるのはやめてな?私は夜まで仕事いっぱいなんやから。」


当たり前のようにぴったり隣に座って、ほんの少しだけ腕が触れる距離がちょっとこそばゆい。できればこのまま、はやてが変な事を言い始めない事を祈りたかったのだけど。そういうのって大抵、祈りが通じることはなくて。


「そういえばなのはちゃん。」
「なぁに?」
「なのはちゃんはフェイトちゃんが他の女の子と仲良くしてても平気?」
「ちょっ…はやて!?」


しらっと。はやてはそんな事を言うのだ。私の気持ちを酌んで言ってくれたのか、ただの好奇心とかそういうのか分からないけど。言われたなのははきょとんとしたまま、次いで私の方へ視線を向ける。


「んー。」


それから硬直したままの私を見て、はやての方へ視線を戻して。


「そんなことはないけどね?」


ほんの少し頬を染めて笑って頬をひと掻き。


「フェイトちゃんってこんなんでしょ?だから昔はすっごくやきもきしたんだけど。」


こんなんってどんなんだろう、とか思いながら黙って耳を向ける。何を言われるのか気が気じゃなくて、そんな私を見てはやてが笑いを堪えているのが伺えて、コーヒーに口をつけて顔を隠した。


「だけど?」


それからはやてが続きを促す声。私はもう口を挟めなくて、カップが空になっているのにも関わらず口をつけて顔を隠していた。


「なんていうか、最近は嬉しいかなって。」
「は?」


なのはの言葉に私もはやてはまたしても素っ頓狂な声。なのはは一度私へと視線を向けて、目が合うとにこりと笑う。嬉しいって言うのは一体どういう意味なんだろう。なんて。目が合って自分も耳が熱くなるのを感じながら、ちょっとだけ視線を逸らす。


「そりゃ度を超えて仲良くしてるのは嫌だよ?」


でも、なんて指を組んで。ちょっとだけはにかんだ顔をして。


「でも。フェイトちゃんが皆に好かれて、評価されるのとかは嬉しいかなって。」


フェイトちゃんの評価は私の評価みたいなものだもん。なんて嬉しそうに話すなのははなんて言うか。


「もうあれやね。……嫁の立場ってやつ?」
「にゃはは。でもたまにあわよくば、とか考える悪い子とかいるでしょう?そういうのには気を付けて欲しいかなって思う。」


そう言いながらちらりと私を見るなのは。


「フェイトちゃんってそう言うの疎いからな。」
「うん。そーなの。」


この人隙がありすぎるから。なんて笑うなのはとはやてはとてもとても楽しそうで。私はなんていうか、恥ずかしさとかそういう気持ちでいっぱいいっぱい。


「フェイトちゃんが心配とか不安がる事なんて何もなかったな。」
「……。」
「心配ってなぁに?」


それから散々楽しそうに話をした後で言ったはやての言葉に、なのはは興味津々といった様子。いや、多分どんなことかなんて知ってるんだろうけど、からかいを込めての質問なのかな?


「なのはちゃんがやきもち妬いてくれんから愛が薄れたんやないかーって。」


くくく、と声を殺して笑うはやてに、私はソファーにあったクッションを投げた。なのはもなのはでわざとらしく「えー」なんて言う始末。


「……ほんとにそう思う?」


挙句。上目遣いでそんな事を言うなのはは、とても楽しそうで、「本当に愛が薄れちゃったって思うの?」なんて聞いてくる。わざといじらしい声で、わざと唇を尖らせて。そういう顔、普段は絶対しないくせに。私の顔が赤くなってるの知ってるくせに。


「………思わ、ない。」


1人で不安に思っていたのが阿呆らしく思えた。





私はたぶん、なのはには敵わないんだろう。この先ずっと。
あと極力はやてには相談しないようにしようなんて思いながら、はやての執務室を出て小さく息を吐いた。


「なぁに溜息なんて。」


そんな私の溜息を聞いて、幸せ逃げちゃうよ?なんて隣で笑うなのはは相変わらず楽しそうだった。



「…いいよ、別に。」


私は、そう小さく呟いた。



なのはががいればいいよ、なんて。
そんな台詞はちょっと恥ずかしいので言えそうにない。


















FIN



なんていうか不安がる夫(フェイトちゃん)としっかり構えてる嫁(なのはちゃん)の話。
嫁に転がされる、みたいな。



べた。



テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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