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見事に風邪をひきました_(:3 」∠)_
熱はあるし鼻水止まらないし最悪です_(:3 」∠)_
とりあえず更新だけして寝ようかなって思います_(:3 」∠)_

ずび・・・・
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「初めまして。」


目の前に立つその男性は、にこやかな笑顔を向けてそう言った。初めて会う自分の決めた婚約者。倍ほど歳もある、何処か骨っぽい男の人だった。

初めて会って抱いたのは嫌悪感。良くないと分かってるのにそんな感情を抱いてしまった自分を責めて、私も出来るだけの笑顔を浮かべて挨拶をした。













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「なのは、本当に良かったの?」
「うん。これでいいんだと思う。」


その婚約者との謁見とあいさつを終えて、部屋に戻った私にそう言ったのはアリサちゃんだった。流石と言っていいのか、どうなのかな。多分アリサちゃんは私の気持ちをほんのちょっと悟っちゃったんだと思う。失敗したと、小さく思った。


「私のこの力を隠せるのなら、それでいいの。」


私の力。望みもしない、本当に存在するのかも怪しい不死の命を与えると言う力。そんなものがこの国にあると、この国は何度も狙われる。隠れ蓑といったらこれから行く国にとても失礼だけど、いろんな人の勧めもあって最終的に決めてしまった。相手の国を騙しているようで気が引けるけど。


「それにしてもちょっと食えない相手ね。」
「………そうだね。」


スカリエッティと名乗った婚約相手。彼の国ではあまり魔法が発展していないと聞いた。だから、選んだって言うのもあるけど。


「魔法より化学が進んだ国ねぇ…。」
「うん。」
「式までもう間もないし、私たちも準備を進めるわ。」
「………うん。」


そう言ってアリサちゃんが「またね」と言って部屋を出ようとする。ここ数日間ずっと考えていたある事を、口にするのはとても勇気がいったけど。


「フェイトを呼んでおくから。」


護衛に、という意味でそう言ったアリサちゃんの背中に向かって。


「待って。」


私は静かに口を開く。私の顔を見て、アリサちゃんは怪訝な顔をした。フェイトちゃんより先にすずかちゃんとはやてちゃんを部屋へ呼んでもらって、皆が集まった中、私は静かに自分の今後の考えを紡ぐ。とてもとても我儘な考えを。




「ごめんね、急に呼んじゃって。」
「いいけど…どうしたのよ改まって。」


フェイトは呼ばなくていいの?なんて言う3人にだけ先に。


「私ね…。」


言っておくこと。そう決めた事。


「フェイトちゃんを置いていくつもりなの。」
「は?」
「え?」
「なんで?」


真っ直ぐ一言そう言ったその言葉に、3人はすぐに反応した。予想していた反応だけど、私はちょっとだけ困って眉を寄せる。3人はやっぱりすぐに反対の意見を述べた。


「何言ってんのよ!フェイト連れて行かないでどうするつもり?」
「そうやよなのはちゃん。フェイトちゃん置いていくなんて──…」


すずかちゃんだけは黙って私の言葉の続きを待っていた。3人の言いたい事はよくわかる。私だって、出来るなら側にいて欲しいと思う。


「……あのね。」


だけど、私はフェイトちゃんを連れて行かないと決めた。


「私、これ以上フェイトちゃんの人生を縛りたくないの。」


フェイトちゃんが傍に居てくれたらどれほど良いか。安心するし嬉しい。言葉には出来ない気持ちがたくさんある。伝えてはいけない気持ちもたくさんある。きっと彼女は生涯私の傍に居てくれるだろうってそんなの分かり切っていて、確信さえできる。

でも、そんなのだめだと。フェイトちゃんがあの日言った言葉で改めて気づいてしまった。




「もしも、なのはが──…」



そう言ったフェイトちゃんの本音。知っていたはずの彼女の本音と、私の本音。傍に居るだけでいいはずがない。私が嫁いだ後も、彼女が傍に居てくれたらそれはきっと幸せかもしれない。だけど彼女は本当にそれでいいのかなって、思ってしまった。良いはずがないのに。

どれだけ私に尽くしてくれても、想ってくれても、私は彼女を拒絶しか出来ない。彼女の気持ちに応えてはいけない。


「なのはちゃん、本当にそれでいいの?もしかしたら、フェイトちゃんに会えなくなるかもしれないんだよ?」


本当に良いの?と悲しそうな顔をするすずかちゃんに、私は静かに頷いた。私の気持ちに、気付かないほど皆疎くはない。言わなくても伝わるから、良くも悪くもある。


「それで良いと思う。…それにね。」


泣きそうな顔を見られたくなくて、窓の外へと顔を向けた。


「あの人の隣に立つところを、見せたくないの。」


婚約して、生涯あの男の人の隣に寄り添わなくてはならない。妻として。そんな姿を、フェイトちゃんに見られたくなかった。見せたくなかった。フェイトちゃんは気にしないかも知れない。けど、私は嫌。そんな私の姿を見て、フェイトちゃんが何を思うのかが怖かった。


「……なのはが、そう望むなら。」
「そうやね。私らは何も言わんよ。」


ふわりと撫でられて、私は小さく「ありがとう」と言う。


「でもフェイトちゃんには何て言おうね…。」
「私が言うよ。これは私の我儘だから。」
「言えるの?フェイトに面と向かってそんな事。」


それから「無理せんでいいんよ?」なんて続けたのははやてちゃんで。


「大丈夫だよ。」


フェイトちゃんは何て言うだろうか。怒るかな?だけど、フェイトちゃんの事を想って、決めた事だから許して欲しい。勝手な考えなのだけど。


「フェイトちゃんには、婚儀の前日に言おうかなって思ってるの。」
「そうね。そのくらいが妥当でしょうね。」
「──…うん。」


全て私が決めた事。生涯仕えたいと笑って言ったフェイトちゃんに、私はこんな酷い事しか言えなくて、そんな自分が嫌になる。

いっそこんな力がなければ良かったのに。いっそ私が姫様なんかじゃなかったら良かったのに。そしたら、フェイトちゃんとずっと一緒に居れたかもしれないのに。なんて少し可笑しくて笑える妄想をして、一人で小さく笑った。



フェイトちゃんには、いつか相応しい子が現れる。想いを受け止めても、どうすることも出来ない、同じ想いを抱いていても返すことが出来ない私よりも、ずっとずっと相応しい子が。


だから、ごめんねフェイトちゃん。




























なのはの婚約者と話す機会が出来たのは、なのはの婚約者が国へと来た日の夜のことだった。偶然。雪が微かにちらつく夜、場外で散歩をしているところで出くわした。供を1人連れて、空を見ていた。



「あぁ、昼間はご苦労だったね。」
「いえ、お風邪を召しませんよう、お気を付けください。」


深くお辞儀をして、そう返す。近くで見ればなのはよりは随分年上で、何だか少し薄気味の悪い男だと思った。その男は私を見るや否や薄っすらと笑みを浮かべて「少し話でも」と続ける。断れば角が立つわけで、私は否応なしにその誘いを受けた。


「君は幼い頃からお姫様に仕えているらしいねぇ。」
「───えぇ。孤児だっやところを拾って頂きました。」
「そうか。…この国は随分平和そうだねぇ。」


他愛ない世間話。なのに、どうしてか不安になる。この男の側に居ることがとても不安だった。どうしてか分からないけれど。


「姫様は…私にとって命の恩人です。」


そう言うと、男は興味深そうに細い目を開く。


「もしも…万一、姫様を不幸にするような事がございましたら、その時は──…」


許しません と、静かに告げた。おおよそ失礼千万な言葉だけどこの男はきっとそのくらいの私の態度では腹を立てることもないだろう。そう思ってそこまで言い切ると、男は何とも言い難い微笑を浮かべた。


「あぁ、約束しよう。君の大事な主君を不幸にはしないと。」
「────…ッ」


そう言った男の顔は、笑顔で。だけど、私はどうしてか確信した。この男はきっとなのはを不幸にする様な気がする。どうしてか分からないけど、そう思った。今ここでこの男を殺してしまえばなのはに害は及ばないのでは、とまで一瞬考えて。自分がとんでもない事を考えていた事に気が付いて息を吐く。


「……ありがとうございます。私はまだ見回りがありますので、これで。」


そうとだけ言って、私はなのはの婚約者に一礼して背を向けた。

一体何を考えたんだろう、私は。あくまでも推測の域でしかないのに、危うくとんでもない事をする所だった。仮に彼がなのはを不幸にするような存在だったとしても、私がなのはの側にいてなのはを守ればいい話だ。


外からなのはの居る部屋へと目を向けるとまだ灯りが付いていて。恐らくなのはの部屋に、アリサとすずかとはやてが居るのだろうと伺えた。






冬の夜空は星が綺麗で。なのはが嫁いでしまう前に、教えてあげようと思った。

















Continue...














テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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