素敵な

あけましておめでとうございます。
いろいろありまして先月は更新ぐだぐだでしたが、今年もよろしくお願いします。
missing久々に更新しましたが頭に内容が入ってこなくて自分で書いてる感じがしませんw

そんなわけで素敵な~を更新します。

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お正月という休日の朝の、ささやかな幸福の時間。まどろみの中で、私は寝るには少しだけ硬い、けれども今では慣れたソファーの上でうとうとと休日の朝のまどろみを味わっていた。

そうしてほんの少し肌寒くなってきて、数日前に1枚増やした毛布を顔の半分まで引っ張り上げたところで。


「フェイトちゃん、朝だよ。はいはい、そこどいて。」
「むぐっ…」


よいしょ、なんて声と共に私の毛布が奪われた。

毛布が無くなった瞬間、肌寒さと寂しさを感じて慌てて跳ね起きる。見れば毛布を手に持って、私を見下ろしてクスクス笑うなのはの姿があった。


「ひ、酷いよなのは。」


私まだ寝てるのに。なんて恨めしく言えども当の彼女は「私が起きちゃったんだもんしょうがないでしょ?」なんて可愛らしく言うわけで。彼女なのはは実はこれでも人気アイドル声優。ひょんなことから私は彼女と一緒に住むことになった。というか部屋をほとんど侵略されている。なのは曰く私は奴隷らしい。それはさておき。


「……なんで今日はこんなに早いの?」


いつもは仕事で早起きしても私を起こさずに行くくせに。眠い目を擦りながらそう顔を上げるとなのはは私を見下ろしたままにこりと微笑んで。


「理由がないと起こしちゃいけないの?」


そんな風に言う。これがまた可愛い顔で。ちなみにいつの間にかもうなのはは朝の支度を終えていて、私は渋々休日の二度寝を諦めたのだった。


「なのは、今日は仕事は?」


2人分のコーヒーを淹れながら、私の寝ていたソファーを奪ったなのはに聞くと、なのはは雑誌を見ながら「今日は休みなの」とか答えるわけで。じゃあ今日はずっと家に居るのかと、嬉しいような、でもちょっと自由が奪われる残念なような気持ちになった。正直なところを言うと前者8後者2割ってところなんだけど。


「フェイトちゃんこそ折角の休日に予定もないの?お正月だよ?」
「……放っておいて。そもそもその言葉そっくりそのまま返すよ。」
「私は連日の多忙スケジュールの末のお休みだもんゆっくりしたいの。」


アフレコだとか、そう言った仕事が随分続いたらしい。まぁ確かにここ数日のなのはは結構忙しそうだった。疲れてるってわりに今日は随分早起きだけど。


「私も今日は撮り溜めしてたテレビとか見て過ごそうと思ったんだよね。」


だから別に休日を一緒に過ごすような人が居ないってわけじゃない。なんて心の中で何故か一人で言い訳をしながらなのはの隣に腰かけてテレビを点ける。ちなみになのはは雑誌を見ながら「ふぅん」なんて言ってたんだけど。


「……。」


そこまで言って気が付いたわけで。私が見たいのは所謂アニメ番組。というのも、隣に居るなのはが一応主演を務める作品なわけで。本人の前で見るのはちょっと恥ずかしいと言うかそういうものがあるわけで。きっと当の本人も嫌なんじゃないかな。見られるの。


「なに?」
「……いや。後で見ようかなって。」


それに、なのはに知られたら絶対馬鹿にされる事間違いない。そんな私の心情を読んでかなんなのか、なのはは何か思いついたような顔で笑う。ちょっとだけ悪戯っぽい顔で嫌な予感しかしなくて、私はコーヒーの入ったカップに口をつけた。


「もしかして、人に見せられないようなもの録画してるの?」


クスッと笑って、ちょっと低い声。


「ち、違うよ!昨日やってたやつ!」


思わず大声を出した私になのはは面白そうに笑う。からかわれてるって分かってるのについつい大きく反応しちゃう私は何なんだろう。まったく。


「なのはが出てるやつだから、本人の前で見るのはどうかなって。」
「なーんだ。」


なーんだ。なんて言いながらなのはは興味なさそうに雑誌のページを捲る。あんまり興味なさそうなので、私も何となくソファーにもたれてテレビのチャンネルを回す。結局そのアニメは後日見ることにした。けれど。


「ねぇ、なのは。」
「うん?」
「作品の続きとかってなのはは知ってるの?ストーリーとか。」
「ふぇ?」


やっぱり視聴者としては気になるわけで。今見ているアニメの続き、というかヒロインがどうなるのかとか、そう言うのが気になったから、思わず聞いてしまったのだけど。なのははそんな私の質問にちょっとだけ蒼い瞳を瞬いて。


「知りたいの?…ネタバレになっちゃうよ?」
「う…。それは、そうなんだけど。」


聞きたいような聞きたくないような。視線を少しだけ泳がせた私に、「教えてあげようか」なんて、なのはが少しだけ身を寄せた。腕が振れるくらいの距離で、ほんの少し香る良い香りにちょっとだけドキッとしたのは内緒だ。


「いっ…た?」


急に耳を引っ張られて、なのはが唇を寄せる仕草。結構な至近距離と相乗効果でまさか耳打ちされるなんてと、ちょっとだけ顔が熱くなる。よく考えたら誰も居ないこの部屋で耳打ちなんておかしいって、普通気付くことなんだけど。


「教えるはずないでしょ。」
「…え。」


クスッと笑って。言うのはそんなセリフで、私は耳打ちされる事と続きを教えて貰える期待感でちょっとわくわくしてたわけで。なんとも間の抜けた声を漏らしたのだった。


「教えるわけないでしょ。残念でした。」


同じことをもう一度言ってウインク。真正面でしかも間近でそんな攻撃を受けて、一瞬で顔が赤くなったのが自分でもわかった。けど、自分でもわかるんだから目の前のなのはにも十分わかるわけで。これはからかわれるには格好の餌食となるのは容易に想像つくわけで。


「………。」


だけど、どうしてか。


「…なのは?」


目の前のなのはもほんの僅かに、そう、少しだけ。


「顔、赤───うぶッ」


顔赤いよと、言おうとしたその瞬間。顔面にクッションがやってきて、思わず変な声が出た。一体今の何が気に障ったのか、私にはまるで分らないんだけど。それはさておき。

クッションで殴られた鼻をさする私と、なぜか急に不機嫌ななのはの微妙な空気のそんな部屋にピンポーン、なんてインターホンが鳴った。こんな朝早くから誰だろう、なんて。どうせまたはやてだろうなぁなんて思う私はなのはに小脇でつつかれて玄関へと向かった。まぁ、私の家なのだから私が出るのは当然なんだけど。


「……はいはい、どちら様で──…す?」


ドアを開けると、立っていたのは知らない人だった。綺麗な女の人。見たことあるような、ないような。髪の色はなんだかなのはととても似た綺麗な亜麻色で、雰囲気もどこか近い。まぁ、きっとこの人の方が年上なのか、ずっと大人なんだと思うけど。


「あら?」


顔を見合わせてまぬけな顔をしている私の顔を見て、その女性は「場所を間違えたかしら」なんてちょっとだけ怪訝な顔。


「えっと…?うちに、ご用ですか?」
「ごめんなさいね、娘の家に来たつもりだったんだけど、住所が違ったのかしら。」


人づてに聞いたものだから、なんて上品に、ちょっとだけ困ったように微笑むその女性に。


「ちょっと、地図見せてもらっても良いですか?」


丁寧に部屋番号まで書いてあるような地図なのに。この女性が相当方向音痴なのかな?なんて手に取った地図を見る。


「あれ…?うちの住所だ。」


ともすればこの女性が間違っているわけでなくて、この地図が間違っているんだろうか?なんて首を捻ったところで。


「お母さんっ!?」
「あら、なのは。やっぱりここであってたのね。」


良かった、なんて。


「お、お母さん?!なのはの?お母さん?」



そういえば。似てる。そりゃあ、似ている。どこかで会ったかも、なんて思ったのはそのせいか、なんて思う。なのはのお母さんってこんなに若いんだ…なんて。そうじゃなくて。


「何してるの?こんな所で!!」


狼狽したなのははとても珍しい。なんて経緯があって、私は大慌てでなのはのお母さんを部屋へと通した。先日掃除していて良かった。なのはのポスターも、貼ってなくて良かった。







「──で?何しに来たの?」


ちょっとだけそわそわしたなのははいつもの余裕な感じがなくて、なんだか子供っぽい。私ここに居ていいのかなって気になりながらお客さんようのお茶を入れたりお茶菓子を出したりせかせか働くあたり奴隷っぽいなとか思ってしまった。


「何って、特別に用事はないのよ?ただ、最近連絡なかったからどうしたのか心配になって前に住んでたマンションに行ってみたら引っ越してるって言うし。」
「…ご、ごめんなさい。」


なのはが「ごめんなさい」なんて。お母さんに怒られてごめんなさいなんて言ってるなのはは可愛かった。けど次の瞬間に目が合って、慌てて逸らす。適当にお茶菓子を用意したら早々に家を出た方が良いだろう。うん。


「だからアリサちゃんに聞いたのよ、この住所。そしたら同棲中だなんて。」


同棲、という言葉に思わずお皿を落とした。


「す、すいません…。」
「フェイトちゃんも、こっちに来て座って?」
「ぅえ、いや…えっと…。」


ちらりと視線でなのはに助けを求めるとなのはは小さく息を吐く。どうやら助ける術というか。なのはも自分の母には敵わないらしい。


「……フェイトちゃん、座ったら?」
「はい。」


そんなわけでなぜか私もそのテーブルに座らされて、そしてなぜかなのはの母、桃子さんに質問攻めを受けたりなんだり。それは良いのだけど。なんていうか私はひどく困惑していた。


「あら、フェイトちゃん顔が赤いけどもしかして風邪ひいてるの?」
「ち、ち違います。いつもなんで気にしないでください。」


なんでかって、そりゃあ。だって、そっくりなんだもん。なのはに。いやこの場合なのはが桃子さんにそっくりなんだけど、そうじゃなくて。距離がめちゃめちゃ近い。まるで子供に接するような甘やかし方というか。とても優しくて、なんというかそれがかえって恥ずかしい。なのはにパーツパーツがとても似ていて、言うならなのはを大人っぽくした感じだろうか。


そんなこんなでなのはの母親である桃子さんが我が家にいるという状況下の中でそわそわしながら時間をやり過ごす。別に人見知りとかする方ではないけれど、緊張とかはもちろんするわけだ。しかも彼女はなのはの母親。容姿がとても似ているし、なぜかとても優しくて良い香りがして。って、そうじゃなくて。ともかく。殆どはなのはと桃子さんのやりとりをおとなしく見ているくらいで、どうやらこの後ほかにも予定があるらしく、桃子さんが席を立つ。


「急にお邪魔しちゃってごめんなさいね?フェイトちゃん。」
「い、いえいえ…何もお構いしませんで…。」
「なのはもこんな子だけど、宜しくね?」


それから、「そうそう」なんて言って。


「二人は付き合ってるのかしら?それともただのお友達?」


なんて、爆弾みたいな質問を投下した。もちろん私が何か言う前に、即座に全否定したのはなのはだけど。いや、まぁ。そうだよね。


「そういうのじゃないったら!ほら、お母さん用事あるんでしょ?」


なんのと言いながら。


「じゃあ、またね?フェイトちゃん。」
「あ、はいっ」


という経緯がありまして。なのはが半ば強引に母である桃子さんを追い出したというわけで。なんていうか、嵐のような数十分って感じ。ちなみになのはは、恥ずかしさとかからなのか、少しだけ耳が赤い。それでいて、結構な不機嫌?なのだろうか。


「……えと。なのは、お茶飲む…?」
「うん。」


なんだかちょっと疲れた感じというか、とても珍しい光景。


「やらしい目で見ないでくれます?」
「や、やらしくなんてないよ!そんなこと今は考えてない!」
「……今は?」
「えっ」


不機嫌と裏腹。私の言葉の節に、からかいどころを見つけたなのはは微笑を浮かべて私の方へじわじわと距離を縮めてくる。


「今はってことはなぁに?そういうこと考えてるわけ?」
「か、かかか考えてない!全然!」
「ふぅん。」


慌てて顔を背ける私のすぐ後ろ隣でくすっと笑う吐息。わざと耳にかかるような距離。いや、これはもう絶対わざとだと思う。


「ねぇ。」
「なっ、なに?///」


頼むからもう少し距離を取って欲しい。そもそもなのはは私に完全に安心している節があるけど、もうちょっとこう危機感を持って欲しいと思うわけで。かといって、私が何かするとかはないんだけど。別に私たちは恋人っていうわけでもないし。ただの奴隷。そんなことをエンドレスにもんもんと考える私のすぐ耳元で。


「お母さんにずいぶんデレデレしてたけど、年上が好みなの?」


ねぇ、なんてほんの少しだけ低い声。ぞわりと鳥肌が立つような感覚。


「ち、違うよ!デレデレなんてしてないしっ!」
「でも鼻の下伸ばしてたし?」
「ちがっ」


ただ緊張してただけ!なんて少しだけ大きな声が出た。間違ってもなのはに似てて、とかは言わなかった自分を褒めたい。


「ふぅん。」
「でも、優しそうなお母さんだね。」
「……いやらしい目で見ないでね?」
「なんでそうなるの。……お茶、淹れるね。」


はぁ、なんて息を吐いて肩を落とした矢先。耳元で気配。なのはが少しだけ距離を縮めた気配と一緒に。かぷ、と耳に。


「ぅ、わぁっ!?///」


耳に噛みつかれて思わず悲鳴を上げた私に、なのはは悪戯っぽい表情のまま、くすっと笑う。


「な、なにするのっ!///」


悪戯っぽい顔のままでそう言うなのはは何か企んでそうな微笑を浮かべていて、私はどうして良いかわからなくてそわそわ視線を巡らせるしか出来なくて。


「スケベ。」
「なんでっ!?」


とかいうやり取りがあったりして。今度は私の母さん(義理なんだけど)が私の家に突然やってくるというのはもう少しだけ後の話。



私となのはの関係性っていったい何なのだろう、なんて。
そんな事を少しだけ考えるようになってしまった。




もちろん、「奴隷」が正解なのだろうけれど。

















FIN


















テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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