黒白3

(˘ω˘≡˘ω˘)ふおぉ…。
高町家の間取りみたいなのがメガマガで公開されてましたね。
皆さんもう見ました・・・?とても妄想を掻き立てる間取りでした。ちょっとえろましい妄想をしてしまいますね。ふひひ。

追記から黒白3話。
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一線があった。

越えられない、越えてはいけない一線。
それは、天使の中では「禁忌」とされるもの。


触れてはいけないその果実に触れて、口にしてしまえば一気に虜になる。
罰されると分かっていても、その時私は止められなかった。



ただ一人を、愛する事を。







『 黒白03 』










「──なのはちゃん、本当に良かったん?」


会議の帰りに少しだけ羽を伸ばそうとやって来たラウンジで、心配するようにそう問いかけるはやてちゃんに、私は少しだけ微笑して返した。


「うん。…こんな風にしないと、きっと、会えないから。」
「フェイトちゃんに、会って、どうするん?」
「分からない。…けど、会わなきゃ何も始まらないの。」


自分の意思を明確にして、そう答えた私にはもう迷いはなかった。


「せやね……」


はやてちゃんは私の言葉に頷いて、だけどそれ以上は何も言わなくて、私も黙りこんだ。心に描いたのは黒い翼の堕天使。漆黒に身を包む彼女は昔と変わらず、とても美しかった。


それから、思い出すのはいつだって彼女が滅されるはずだった、別れの日のことだった。












「ごめんね、なのは。」

何度も何度も、泣きそうな顔で、声で、そう謝るしかしないフェイトちゃんは、真っ白な服の袖で優しく私の涙を拭う。

「フェイトちゃんがいくなら、私も…っ!」

一緒に、と言おうと思った言葉は冷たい指に遮られた。

「それは駄目だよ。ねぇ、なのは……」

それから少しだけ震える声で言った言葉。



「──私たち、天使じゃなかったら良かったのにね。」






あの日、泣きそうな顔で微笑んだフェイトちゃんの言葉が、いつまでたっても離れなかった。「天使じゃなかったら」なんて、どういう意図でそんな事を言ったのかも分からない。どうして彼女があんな事をしたのかも。

ただ分かっているのは、レジアス中将に傷を負わせて、その罪で彼女が滅せられることになったこと。天使同士の傷つけ合いはご法度だから。だけど彼女は、その日そのまま浄化の門をくぐらずに堕天したという事。

手引きをしたのはいつも彼女の側に居る元天使、現在堕天使のスカリエッティという人だということは分かってるんだけど、彼女が何を思っているのかがさっぱり分からなくて、私はずっと彼女と話せる機会を伺っていた。彼女の堕天を知ったその日から。もう一度、会いたくて。



「………そろそろ行こか。」
「うん。」


立ち上がったはやてちゃんの後をついていくように席を立つ。歩き慣れた通路、この時間この場所は天使しか通らないと思っている途中で鮮やかな金色が視界に触れた。遠目でもはっきり分かる鮮やかな金髪。私が誰かと違えるはずがない、彼女。黒い制服に身を包んだ彼女は、誰かと話をしていた。


「あれ、フェイトちゃんやないの?」
「………うん。」
「それにレジアス中将や。」


この2人の組み合わせに、背中が冷えた。天使なら知らない人はいないだろう事件の中心人物だったから。レジアス中将を斬りつけて、浄化と言う審判を下された彼女。どうしてそんなことになったのかなんて理由は分からないけれど。


とにかく、不安が過った。


「なのはちゃん。もし……危なくなったら…」
「ぅ、うん…。」


止めよう、なんて。はやてちゃんの言葉に息を飲みながら見守るようにして先を進む。だけど視線の先の彼女が腰に下げた長刀に手を伸ばすことはなくて、一言二言だけ二人は言葉を交わして、私たちの方とは反対側に歩を進めて行ってしまった。

───多分彼女は、私たちが向かう事に気付いてわざと反対側から去って行ったんだろうな。私の事を、一目も見ようとしない彼女に心がチクリと痛んだ。


「フェイトちゃん、どないしたんやろな。」
「………うん。」


レジアス中将も去ったのを確認して、小さく胸元の衣を握るように掴む。



私とフェイトちゃんは小さい頃からずっと一緒だった。もちろんはやてちゃんや、別のお友達もいたけれど、どうしてか昔から、フェイトちゃんだけは特別で、フェイトちゃんも同じように「特別」だと言ってくれた。


その「特別」が本格的なものに変わったのはすぐ後。


それは私たちには許されていない感情で、「恋」よりも「愛」に近い想いだった。私たちは天使で、平等な愛を持たなければいけなくて。だから恋愛は許されていなかった。

でもそんなもの関係ないと思っていた。ずっと。許されないと分かっていても、私たちは関係を持ってしまった。私は結ばれて、心から幸せだと思ってしまった。


親友たちには私たちの関係は知られていたけれど、だけど私たちは何も恐れてなかった。─それはもしかしたら、私だけだったのかも知れないけれど。

少なくとも、私はフェイトちゃんを愛してしまったことに後悔なんてしてなくて、関係を持ってしまったことを後悔なんてしてなくて。例えそれで罰されても怖くなんてなかった。どんな罰でも。


結果として、彼女はあの事件を起こして、最終的には私に何も言わずに私のもとを去ってしまって堕天してしまったんだけど。まるで私の事なんて忘れてしまったように。





「………ねぇ、はやてちゃん。」
「うん?」
「堕天してしまうと、記憶も消えてしまうものなのかな…?」
「それはないやろ。……フェイトちゃんは一人で考えすぎる奴やから、きっと今回も…。」


そう言って口を閉じたはやてちゃんに「そうだね」と小さく返して、そのまま私たちは天使の領域へと戻ったのだった。




















その翌日、堕天使もとい、悪魔側の任務に私たちも同行した。最初、任務の日は未定ってことだったけれど彼女たちは早く片付けたいらしく、昨日の今日で任務にあたる事になったみたい。


悪魔側に同行する天使は3人。


私と、はやてちゃんと、もう一人。フェイトちゃんがかつて天使であった時、フェイトちゃん隊の部下だった子。


「なんよ、今日すぐやなんて偉い急やない?」
「うん。そうだね。」


任務に向かう前の集合の地にやって来るとそこには既に少数の悪魔が集まって待っていた。……あんまり愛想は良くない。

はやてちゃんは声を潜ませてそう言うと、小さく息を吐いた。正直、天使は悪魔にはあまり好かれてないんだよね。仲良くしたいと言うのが天使なら、関わるなと突っぱねるのが悪魔。不思議とそう言うイメージがぴったり合っていた。


「フェイトさんは、まだ来てないみたいですね。」


連れてきたもう一人の天使、ティアナがぽそりと口を開いたと同時に、悪魔達が少しだけ今までと違った空気を孕む。それはある種の緊張といったような空気で、同時に憧れのような羨望めいた空気。

口々に、やって来たフェイトちゃんともう一人スカリエッティさんに挨拶を交わしている。私たちが来た時とは(当たり前だけど)大違い。


「堕天して数年で異例の出世、そらぁ…憧れもするんかな?」


はやてちゃんも、少しだけ私と同じことを考えたみたいで、苦笑しながらそう小さく呟いた。──確かに、彼女はとても凄い早さの出世だし元天使の悪魔なんて凄く嫌われそうなものだけど、彼女達は違うんだろう。と、そう思った。

悪魔まで魅せるっていうのかな……きっと、天使だった頃とは違う「気高さ」を抱いているような彼女の風貌に、引き寄せられる子は昔以上に多いんだろうな。

そんな自分もやはり例外には含まれない事に少し苦笑して、息を吐いた。


遅れてやって来た彼女は、漆黒の制服をピシッと着こなして腰に長い刀を差し、書類を見つめながら、部下の子と何か話していた。それからその部下の悪魔が私たちのところにやって来て作戦(というか私たちの待機場所など)を説明してくれた。そもそも私たちは試験的に任務に赴くだけなので、居ても居なくても関係ないんだろう。彼女の、私たちに対する対応はそんなものだった。一目も、視線すら向けない彼女。


「──ということで、天使の皆様には固まって動いてもらいたいのですが…」
「分かりました。」


少しだけおどおどそう言う悪魔の子に頷くと二、三だけ諸注意のようなものをされた。というよりは任務に赴くにあたっての、悪魔側からの要望なのかな?一つは邪魔をしない。二つ目は護衛がつく事。三つ目は……怪我をするなということ。どっちかというと最後の注意は命令に近い言い方だった。


「…じゃあ行こうか。」


私たちの方に視線も向けず、そう口にしたのは指揮を執る彼女で。その隣ではスカリエッティさんが退屈そうに欠伸をしていた。彼女が口にしたその一言で、少数部隊の悪魔たちが背中から大きく黒い羽を伸ばす。



その奥で。背中に伸びた金髪を波打たせながら、人一倍美しく黒い、大きな羽を広げたのを、見つけた。

昔彼女に生えていた白い羽を、何度も撫でたことがある。羽っていうのは実はとてもデリケートで敏感なので、みんな他人に触られるのをとても嫌がるんだけど彼女はそれを私にだけ許してくれていた。

撫でていたその羽は、とてもとても綺麗な白い羽だった事を覚えている。



だけど。





その黒は、それ以上に美しかった。



























テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
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