黒白4

コメントお返事明日させてもらいます(∩´∀`)∩
とりあえず追記から黒白。

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任務場所(というか犯罪者の潜伏先付近)に到着して、私たちは本格的に「護衛対象」とされたみたいだった。彼女の部下たちが張った結界の中で様子を見守るようにして。なんていうか護衛と言うよりは「監視」されてるような気がする。気のせいだと良いんだけど。







『黒白04』









「な、何か…私たち本格的に邪魔にされてません?」
「奇遇やねティアナ。私もそう思ったとこや。」
「……ふ、二人とも声が大きいよっ!」


結界の中で不満そうにブツブツ言っているはやてちゃんとティアナを宥めつつ、実際ここに来て私たちは邪魔にされてる事を、私は改めて認識した。フェイトちゃんは全然私たちのことなんて気に掛けない素振りで他の子たちと任務の話をしてるし。もともと気にされてなんてなかったけれど。



「あの……。」


恐る恐る、結界を張っている悪魔の子の1人に話しかけてみた。この子は確か前もフェイトちゃんと一緒に歩いてた子だ。

私の声に振り向いたその子は少しだけ驚いたような顔をして、それから少し下がった眼鏡を押し上げてから「何でしょうか」と礼儀正しく耳を傾けてくれた。とても良い子だと思う。


「私たち、ずっとここで?」
「はっ、はい。任務の解決が優先なのですが、フェイト様の指示により天使様たちに怪我の無いようにとの計らいです。───その、悪魔の面子、というものもありますので。」


小さく「申し訳ありませんが」と頭を下げるその子は「窮屈でしょうが任務が片付くまでお待ちください」と重ねて付け加えたのだった。要するに、誰かが怪我をした時が私たちの出番っていうこと。

怪我はしないに越した事ないけど…。つまりそれ以外は、大人しくしていてくれと言うことだった。


「そっか…えと、ありがとう。」


そう返すと、その悪魔の子はお礼を言われたことに驚いたように目を瞬いて、それから「どういたしまして」と微笑んだのだった。


それからすぐに、フェイトちゃんとスカリエッティさんは犯罪者たちの捕獲にあたる為にこの場を出て行ってしまった。(ここは任務場所の中に設置された司令部…なのかな?)

ちなみにこの場所は一応は天界で、いうなら天国のような場所。天国と言っても残念ながら犯罪とかそういうものは起こるわけで、それを取り締まるのが私たちの役目だった。っていっても犯罪者を処罰するのは悪魔で、私たち天使はもっと違う仕事をしているんだけど。

そんな中で、はやてちゃんもティアナも色々辺りを見渡して、任務の遂行具合を推しはかっていた。っていっても私たちがすることは本当になくて、そこに居る悪魔の子に色々な話を聞いたりするくらい。はやてちゃんは何故かかなり仲良くなってたけど。


「フェイト様は本当にすごいんですよ!」


特にフェイトちゃんの部下は、話が進むにつれてとても仲良くしてくれた。主に彼女の話を嬉々として聞かせてくれるのだけど、話を聞くだけで如何に慕われてるかが分かる。


「ほぉー、フェイトちゃんって悪魔になっても偉い好かれてるんやなぁ。」
「勿論です!今や悪魔中の────…」


あれ?じゃあスカリエッティさんはどうなんだろう?とか思いながら、その子の話す話を聞いてる時。


「畜生!!!!」


すぐ近くに涙交じりの悲鳴にもにた怒号が響いた。司令部であるこの場所に。声の主は見知らぬ男性。多分、この任務の標的で、いうならば天界における犯罪者。


「な、なに?」


途端に結界を張っていた悪魔の子達が臨戦態勢に入る。ちなみに私たち天使の能力は戦闘にあまり適してないから、私たちは少し身を引いて様子を見ることしかできない。天使にも部類があって、フェイトちゃんが天使だったころは一応武装隊とかだったから戦闘スキルもあったけど。


「天使様、下がっていてください!ここは我々が──!」
「あー、その必要はないない。」


悪魔の子に遅れて言葉を発したのはスカリエッティさんで、何処か緊張感の欠けた声音でそう言いながら上から下りて来た。その直後に、そのすぐ真横に、もう一人。フェイトちゃんだった。

右手には重々しく鈍く輝く刀を握り締めていて、その刀は少しだけ赤く汚れていた。それに逃げてきたと思われる標的の男の人は右腕を抑えていた。


途端に、胸が抉れるような痛みを感じる。…嫌だった。
彼女がそんな事をすることが。


「───全くここまで逃げてきちゃうなんて、ねぇ。」


骨が折れてしまうよ、と。そう言い放ったのはスカリエッティさん。フェイトちゃんはその言葉に何も反応せずただその男の人を見つめていた。何の感情もないようなそんな表情で。恐ろしいくらいに美しく、だけど冷たい表情。

それから静かにチャキ、と音を立てて刀を構えたのを見て。


「だめ!!!!!」


咄嗟に。本当に、何も考えずにフェイトちゃんと、その男の人の間に出た。折角張られた結界から出て、真っ直ぐに手を伸ばして「やめて」と乞う。彼女たちからしたら任務妨害になってしまうんだろうけど。だけど、彼女がそんな事をするのが嫌だった。きっとこのままだと彼女はきっとこの人を殺してしまう。


犯罪者であるその男の人の為を思ったわけじゃない。


「────お願い、やめて。」


懇願するように真っ直ぐに彼女を見る。彼女は、ここでようやく「私」を視界に入れてくれた。久しぶりに見る、紅い瞳。少しだけ懐かしいと感じる、困ったような顔。


「退いて。」
「嫌っ……フェイトちゃんが手を汚すなんて嫌だよ。」


酷い我儘だと思った。分かってる。これは私の我儘。でも、嫌だった。私の言葉に、意表を突かれたような表情を一瞬浮かべた彼女は。


「相変わらず、君は優しいね。」


頬を緩めて、少しだけ眉を下げて優しく微笑む。昔と変わらない彼女の笑顔。少し違うのは私の事を「君」と呼んだことくらい。その笑顔に、私は肩の力が抜けた。ほっとして、それと同時に嬉しくも思った。だってようやく「私」を認識してくれたから。


だけど。


次の瞬間に聞こえたのは、断末魔。私の後ろから。私の横をすり抜けるように刀を振り下ろしたのは彼女で。それと同時に私の頬に何かが当たった。一瞬浮かべた笑顔はもう残ってなんていなくて、そして彼女は私を見ても居なかった。

ドチャリと後ろで何かが崩れる音がして、さっき頬にあたった「何か」に指で触れて確認する。頬に触れた私の指は、赤く濡れていた。───それは返り血、というもので。




「残念だけど、私の手はもうとっくに汚れきってる。」



それから、彼女は静かに吐き捨てるように呟いたのだった。もう私の事を見てくれることもなく、何の感情も孕んでいないような表情で地面に転がった標的の体を見下ろしていた。



















テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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