SS短編 いち

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『知っていて欲しかっただけだから。』


その時、目の前のフェイトちゃんはそんな風に言って微笑んでいた。私はフェイトちゃんの言葉に何も言えなくて、だけど何か言わなくちゃいけない状態で。でも。そんな私をフェイトちゃんはやっぱり可笑しそうに笑ってこう言った。


『気にしないで。本当に言いたかっただけ。それ以上は何もないから。』


なのはとどうなりたいとか、そういう風に思ってるわけじゃないから。そう言って「だからいつも通りにしててよ」なんてずるい事を言って、そのあとは本当にいつも通り。だから、私も気にしないようにしていつも通り。……のはずだったんだけど。










◇◇










「あ。フェイトちゃんや。」
「……。」


はやてちゃんとお昼を一緒に食べている時に、不意にはやてちゃんが遠目に見える彼女の名を呼んだ。それだけで何だか少しだけ心臓が跳ねる。


フェイトちゃんに唐突に「好き」と言われたのは一週間も前の事。本当にそれは突然で、当たり前のように「私もだよ」なんて笑って返した返事は、少しだけ困ったフェイトちゃんの笑みに阻まれた。


──そういう意味でなく、恋愛対象としてだよ。


ゆっくりそう言ったフェイトちゃんの言葉に、私は何よりもまず驚いた。だって、フェイトちゃんをそんな風に見たことって今までなかったから。今まで何人かの男の人に告白されたことはあるけど、その中の誰よりも、正直言えばドキッとした。だから余計に、なんて返していいか分からなかったんだけど、フェイトちゃんが「返事はいいから」なんて言ったから、結局私はその「返事」をしてなくて、そのまま。そうして今日に至るわけで。


「相変わらず遠くから見てもきらきらやねぇ。」
「そ、そうだね。」


黒い執務服に、映える綺麗な金髪。姿勢も良いから、余計になんていうか、うん。一言で言ったら「格好良い」んだと思う。好きだと言われてから、「今までと変わらない」なんて言われたのに気が付くと視線がフェイトちゃんを追っていて、勝手に意識していて。幸いにも、あれ以来2人っきりになることはまだないんだけど。


「なに?喧嘩でもしたん?」
「ふぇ?してないよ?」


まさか、なんて首を振るとはやてちゃんはちょっとだけ意外そうな顔をして「そっか」なんて笑う。私とフェイトちゃんが喧嘩なんて。まずそうは無い。昔一度だけしたことがあった気がするけど、それが一体なにが原因で喧嘩したのかもあんまり覚えてないし。はやてちゃんは目の前のコーヒーを口元に寄せて、ちょっとだけ含み笑い。


「…フェイトちゃんと何かあった?」
「何も……うそ。…ちょっと。」


ありました。嘘を吐こうにもはやてちゃんは鋭いし(私たちの事には特に)嘘を吐いたってすぐにばれちゃうに違いない。なら、ちょっと言いにくいけど相談しようかな、なんて。幼馴染で親友で。はやてちゃんはどう思うか、なんとなく聞いてみた。もちろん、返事は良いと言われてるし、結局私とフェイトちゃんが付き合うとか、そういうことはないんだけど。


「その…、──…って、言われたの。」
「は?なんて?」
「だから。」


好きって言われたの。なんでかな、恥ずかしさが増してきて、あんまりはっきりした言葉で言えなくて。ぼそぼそと言う私にはやてちゃんは眉をしかめて耳をこちらに向ける。


「誰に?」
「……いまフェイトちゃんの話してたじゃない。」
「ほー。」
「………なに、その顔。」
「いやいや。」


はやてちゃんは、手に持ったままのコーヒーカップをテーブルに置いて。


「それで、いま付き合ってるん?」
「つ、付き合ってないってば。ただ言われただけだもん。」
「………は?」
「聞いて欲しかっただけって言うから…。」


ただ、知っておいてほしかっただけ。そう言った時のフェイトちゃんはなんだかとても楽しそうで、満足そうで。


「なのはちゃんは?」
「ふぇ?」
「それでええの?」
「な、え…だって私フェイトちゃんの事そういう風に見たことないもんっ」


突然の質問に慌てて、少しだけ大きい声が出て。慌てて口元を抑えた私にはやてちゃんは「ふぅん」なんて意味深な顔。突然フェイトちゃんに「好き」と言われた私は、本当に驚いて何も言えなかった。急に意識し始めて、なんだか今ではまともに顔も見れない気がする。フェイトちゃんの事を好きかどうかと聞かれたら、そういう風には、どうなのか分からないけど。

なのにフェイトちゃんは全然いつも通り。…とは言ってもフェイトちゃんは忙しそうだから、あんまり会えてないけど。

はやてちゃんと話しながら遠目に見るフェイトちゃんは、局の通路で誰かと話をしていた。真剣そうな顔をして、口元に手を当てて、一言、二言。そうして相手に何か言われたのか、ふわりと笑う。


「……。」
「なのはちゃん。」
「……え?」
「見すぎ。」
「あう。」


気が付いたらずっと見てたみたいで。はやてちゃんは苦笑気味にそう言った。


「しっかし返事は良いなんて、フェイトちゃんらしいというかなんというか。」
「……ど、どうすれば良いのかな。」
「何が?」


真剣に考えたら私もフェイトちゃんも女の子だし、かといって私はフェイトちゃんのこと嫌いじゃないし。返事は要らないって言われたってやっぱりこういうのはちゃんと返事をしなきゃいけないと思う。コーヒーを無意味にスプーンで混ぜる私に、はやてちゃんは小さく息を吐いた。


「なのはちゃんがしたいようにしたらええんやない?」
「え。」


はやてちゃんが言ったことは至極当たり前の事で。自分の事は自分で答えを出すのが正しい。つまりはそういうこと。ちらりとフェイトちゃんの方を見ると、いつのまにかそこにフェイトちゃんはもう居なくて、なんだかちょっとだけ寂しかった。


「さーてと、フェイトちゃんも行ってもーたし。」
「うぇ」
「私らもそろそろ行かな。」
「うん。…ん?」


立ち上がって、スッと私の眼前に差し出された書類。


「なぁに?仕事?」
「いんや。悪いけど、これ渡して貰えるか?」
「え?……だれに…」


って言いながら受け取って裏返して、言葉が止まる。それはフェイトちゃん宛ての書類だった。


「な、なんで私が…」
「いつもならいいよーって言ってくれるなのはちゃんやと思うけど。」
「な…。」
「いつも通り、にな?ほんなら宜しく。」


そうしないといつまでもぎくしゃくしたまんまやよ?なんて笑って言うはやてちゃん。多分、私たちの事を気遣ってそうしたんだと思うけど。


「仕方ないなぁ…。」


ひらひら手を振ったはやてちゃんの背中を見送って。私はその書類を手にして渋々を装って立ち上がる。どうしてか、フェイトちゃんの所に行く理由が出来たことが少しだけ嬉しくて。だけどいろんな緊張があって。「いつも通り」を装って、私はフェイトちゃんの執務室へと向かったのでした。










続く






かな。

















テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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