I notice you

なのフェイ。
ずっと前から書きたかったやーつ。

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どうして首を縦に振ったのかと言われたら、多分「断る理由がなかったから」だと思う。だって事実、ユーノくんは小さい頃から一緒に居て気心も知れていて、とても優しい。

だから、そんな風に想いを告げられた時、最初私はどう返事をすればいいかわからなくて。結果的に、首を縦に振った。それが良いことだったのか分からないけど、でも。それが最良の選択なんだと、思っていた。


その時は。












「うぇっ?なのはちゃん、ユーノくんと付き合ってるん?」
「ちょ、ちょっと声大きいよ!はやてちゃん!」
「いやだって…えぇ…?いつから?」
「いつって、つい最近…。」
「それ、フェイトちゃんには?」
「…まだ、言ってないけど。帰って来たら言おうと思って。」


ユーノくんと交際を始めた事を最初に伝えたのははやてちゃんだった。本当は一番にフェイトちゃんに言おうと思っていたんだけど生憎、彼女は長期の航行中。確か今日帰ってくるはずなんだけど。


「はぁ、それにしたって何でまた…いや、私の口出すことやないな。とりあえず、えーっと、おめでとう?なんかな?」
「な、なんで疑問系なの?……ありがと。」


動揺しているのか、はやてちゃんはなんだか腑に落ちない顔をして「そっかユーノくんか」なんて言っていた。今までも何度か誰かにそんな風に想いを伝えられたことはあったけど、首を縦に振ったのはこれが初めてだった。決定的な理由は本当にないけど「仕事優先で構わない」と笑ったユーノくんに、断る理由がなかった。


「っていっても、ユーノくんは仕事で忙しいし私も仕事優先だからあんまり今の生活は変わらないんだけど…あ、フェイトちゃんだ。」


頬をひとかきして苦笑する私を見て、はやてちゃんはなんだか肩を落とす。肩を落とした理由を聞こうとして、先に彼女に目がいった。遠目にもすぐ分かる立ち姿。書類を抱えて歩く姿。見つけて少しだけ嬉しくなる。


「あれ、なのは。…はやても。二人ともお疲れ様。」


近くへ来て、手を振。やって来たフェイトちゃんは「元気してた?」なんて笑う。航行から帰って来た彼女に会うのは、一ヶ月ぶりくらいだった。


「フェイトちゃん痩せたんやない?」
「え?そうかな。」
「怪我してない?フェイトちゃん、ちゃんとご飯食べてた?」
「こ、子供じゃないんだから…。ちゃんと健康的な生活してました。」


少しだけ笑ってそう言うフェイトちゃんは、はやてちゃんの顔を見て、一瞬だけきょとんとした顔。


「はやて、どうかしたの?」
「んぇ?…いや、別に…ただ…」
「うん?なぁに?」


フェイトちゃんはまだ仕事途中らしく、彼女の事を待っていると思しき部下に手で合図して、彼女は部下を先に戻らせる。はやてちゃんのことを心配してか、フェイトちゃんは少しだけ眉を寄せた。


「いやぁ、…なのはちゃんが……」
「え?…なのは?なのはどうかしたの?」


はやてちゃんの言葉に、今度は私の方に顔を向けるフェイトちゃん。


「ふぇっ?私…?何もないよ?」


心当たりがなくて首を振るけど、その後に続いてはやてちゃんが少し躊躇いがちに口を開いた。


「なのはちゃん、ユーノ君と付き合うんやって。」


二、三秒くらい沈黙。私が言おうとしたことを先にはやてちゃんに言われてしまった。フェイトちゃんは一瞬だけ驚いた顔をして私を見て、それからすぐにふわりと笑う。


「え、そうなの?おめでとう、なのは。」
「ぅ…あ、ありがと…」


間近で見るフェイトちゃんの綺麗な微笑。思わず照れる。


「なんだ、もっと早く連絡くれたら良かったのに。知らなかったよ、私。あ、ユーノにもおめでとうしなくちゃ。」
「私も今聞いたんや。」
「え、私もユーノくんも。今までと何も…そんなに変わらないよ?」
「そうかな?…とりあえずおめでとう、なのかな。今度ゆっくり話聞かせてよ。私まだ仕事があるから。」
「あ、うん…引き止めてごめんね?」
「いいよ、大丈夫。はやても、また今度。」


じゃあねと笑って、フェイトちゃんは颯爽とその場を去ってしまった。それが少しだけ名残惜しいけれどフェイトちゃんとは毎週のように会っている仲。

それはミッドに移住した時から変わらなくて、たまにはやてちゃんも一緒で。殆ど日課とも言える。それは今までもこれからも何も変わらないんだと思っていた。だから私は、その「また今度」を楽しみにしていた。
























「フェイトさん、ぼんやりしてますけど大丈夫ですか?疲れてます?」
「うん?…あ、あぁごめん。大丈夫。ちょっとぼんやりしてた。…かも。」


長期の航行から帰ると大抵、書類の後始末が残る。まして今回は早く帰りたいが為に航行中書類の整理を疎かにしていた。だから、大変さが倍増しているわけで。シャーリーが淹れてくれたコーヒーに口を付けて、疲れを溜息に交えて吐き出した。


「もう少し、ゆっくり帰ってきても良かったかな。」
「本当ですよ。あんなに急いで。無茶して怪我したらどうするんですか。」
「そうだね、今ちょっと反省してる。」


苦笑を交えてそう言うと、シャーリーは「もう」と腰に手を当てて眉を寄せた。もう少し掛かるはずだった長期の航行。そんな航行を休む時間を切り詰めて、だいぶ早い予定で帰航したのは単純に恋しかったからだった。会いたかったから。彼女に。そんな邪な気持ちの所為。


「………シャーリー、もう今日は帰ろうか。」
「そうですね…。なんだかフェイトさんも疲れてるみたいですし、今日は早めに切り上げてゆっくり体を休めた方が良いですね。」


どうにも仕事が手につかない。少しだけ笑ってそう言うと、シャーリーは首を縦に振って私に賛同してくれた。

帰り支度を済ませて、私は戸締りをするからと言ってシャーリーを先に帰して、そらから誰もいなくなった執務室で、自分の椅子に腰を下ろす。

なのはがユーノと。帰航して早々聞いたその話で、実を言うと頭がいっぱいで。一瞬だけ嫌な気持ちで胸が満ちた。もちろん素直に「おめでとう」と言ったのも本音。いまはこれで良かったと思ってる。




「フェイトちゃん、おる?」
「……いらっしゃい。」


少しして、コンコンというノックの音の後に、見知った声。なんとなく来ると思っていたんだよね、と少しだけ笑った。


「なんや、居たの。」
「ここ、私の部屋だよ?」
「そ。」


何を言うでもなく、やって来て部屋に入るなりソファーに腰を掛けたはやて。コーヒーでも淹れようかと、はやてに背を向けたところで、はやてが口を開いた。


「ええの?」
「…なにが?仕事の話なら、今日はシャーリーと決めてもう良いかなって…」
「なのはちゃんのこと。」


口を開いたはやての質問に対して。誤魔化すような素知らぬ振りを、はやては許してくれなかった。


「もう。ストレート過ぎない?はやて。」
「んでも大事な話やろ?」
「……良いか悪いかなんて言ったら、そんなの良いに決まってるじゃない。」


私の気持ちを知ってるはやてだからこその気遣い。少々ストレートすぎる気もするけど、なんというか、はやてらしいとは思う。


「なのはが選んだその道に、私が口を挟む必要ないでしょ?」


ずっと前から、私はなのはのことが好きだった。多分出逢ってからずっと惹かれてたと思う。


「ユーノがなのはに気持ちを持ってたことは前から知ってたし、なのはだって気心知れてるユーノなら…」
「そんなん分かってるけど!」


コーヒーを淹れてはやての目の前に置こうとして。私の言葉を阻んではやてが少しだけ声を上げた。


「ねぇ、はやて。」


コーヒーを目の前において、対面のソファーに座る。はやては何か言いたそうに口を開いて、だけどそのまま飲み込んで、息を吐く。


「はやてがそんなに心配してくれるのは嬉しいんだけど、私本当に大丈夫だから。…そもそも想いを遂げたかったわけじゃない。ただ、想ってただけ。」


なのはが道を選んで幸せになるなら、問題なんて何一つない。何よりユーノなら安心。


「私はてっきり、なのはちゃんもフェイトちゃんの事を…って。……友達以上みたいなとこ、あったやろ。」
「あは、そうだね。…親友だからね。」
「そうやなくて…っ、あー。なんや。私がこんなにモヤモヤしてるのに、フェイトちゃん晴れ晴れした顔してるな。」
「言ったでしょ。私は大丈夫って。」


目の前でまだ納得しきってないような顔のはやて。私はコーヒーを一口飲んで、少し笑う。


「心配してくれてありがと。はやて。」


最後にそう言うとはやてはそれ以上何も言わなくて。だけど「何かあったら言うて」とだけ残して、なんとも言えない顔をして、部屋を後にした。そんなはやてを見送って、私も執務室を後にしたのだった。










それから、なんとなくなのはを避けるようになった。平気な振りを装ってみても、やっぱり心は正直で。はやてには大したことを言ってみたものの、なのはの姿を見かけると胸が痛くて。だけど、とうに諦めはついていた。


ずっと幼い頃から想っていた。小さい頃からなのはは誰にでも優しくて、明るくて、それに強くて気高い。

そんななのはが、私なんかを好きになるはずがない。


だって私は──…。




失敗作だから。








ずっとずっと前に救われたはずの、だけど胸の奥にこびり付いて残った、根底にある気持ちが揺れた。













続く。


…といいけど( ◔ д ◔ )

ここからギンガとか出てきてフェイトちゃんにぐいぐい猛アピールとかしてなんか凄く乱戦になるかと。続いたら。少しずつくらくなるかなぁ。主になのはちゃんが←



…あと、ユーノ君いつもごめんね(;゚;ё;゚;`)



タイトルの意味は「キミに気付く」です。御察しの通りです。だがしかし続くかどうかは(略

テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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