恋物語に

つづき。
次はdoubtかなーと。

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「なのはちゃん、なんだか元気無いね?」
「え、そ…そうかな…?」


仕事終わりの夕方、買い物をしながらの帰路の途中で、同僚で幼馴染のすずかちゃんにそう言われて肩が跳ねた。高校からの同級生で、今では職場も同じ同僚である彼女はなかなかに鋭い。


「なのはがそんな顔してるの、ヴィヴィオが風邪引いて寝込んじゃった時以来じゃ無い?」


そこでもう1人の同僚のアリサちゃんにも同じような事を言われて、私は溜め息をついた。2人は何でもお見通しというか、それとも私が分かり易いのか。どちらもなのかも知れない。隠しててもいずれバレるだろうと思って、正直に話をした。彼女に偶然会ってしまった事を。


「昨日ね、フェイトちゃんに会ったの…」


この街に帰ってきてるんだって。と続けると2人は何とも言えない顔をした。


「……そう。」
「それは、そんな顔もしちゃうよね。」
「そうだね…フェイトちゃんも、私に会って複雑そうな顔してた。」


名前も呼んではくれなかった。仕方ない、だってそういう風にしたのは私なのだから。「別れよう」と言ったのは私で、今更どうにかしたいだなんて思ってるわけじゃ無い。けど…。


「そんな顔するくらいなら別れなきゃ良かったのよ。」


馬鹿ね、と続けられた言葉には何も言えなくて、隣でそう言ったアリサちゃんがすずかちゃんに小突かれてるのが見えた。その通りだと思う。


「良いの。もうずっと前に決めた事だもん、これで良かったんだよ。」


苦笑気味にそう言って歩く。これで良かったと、2人に、そして自分に言い聞かせるように言い切った。

その後その事については2人はもう何も言わなくて、私も何も言わなかった。ただ仕事の話をしたりとか。それから途中で2人と分かれて、ヴィヴィオを迎えに行って、私はマンションへと帰宅したのだった。
























「お疲れ様でした。」


未だ不慣れな仕事を終えての週末。ようやく休みが来たかって感じで、私は帰宅の途についていた。仕事場の外に出てみれば、外は生憎の雨。私は持っていた折り畳みの傘を広げて歩き出した。雨のせいで人通りはあまり無く歩きやすい。それから、無意識に視線を巡らせた。ここ数日、なんとなく歩く時、無意識に視線を巡らせてしまうのは、恐らく彼女を探してしまうからなんだろう。

この間、レンタルショップで彼女に会ってから一週間経った。その間、私は彼女を一目も見ていない。何処に住んでるのかも分からない。…彼女の実家は知っているけど。

出来るなら、このまま会わずにおきたい。せめて気持ちが風化するまでは。けれども、時の悪戯と言うのだろうか、神様の粋な計らいなどとは違う気がする。不意に、視界に入った。





「………。」


書店の軒先で雨宿りしている彼女の姿が。一瞬、足が止まりかけて、辛うじて歩を進める。このままいけば彼女の前を通る事は必至。もしかしたら迎えを待っているところかも知れない。ただ挨拶するくらいなら、目の前を通り過ぎるくらいなら大丈夫なはず。

だったら。


「……ふぇいと、ちゃん…」
「えと…傘…無いの?」


通りがけに目が合って、苦し紛れに頬をひとかき。挨拶ついでにそう聞くと、彼女は恥ずかしそうに、困ったように笑った。聞いたところ、迎えを待ってるわけではなくて少しだけ雨足が収まるのを待っているといった所だった。


「もう少し待って止まなければもう諦めて走ろうかなって。」


そう言ったなのはに一瞬躊躇って、でも放っておくなんて出来なくて。それ以前に、相変わらずな彼女に呆れて。


「……近くまで、入る?」


気が付いたらそんな風に聞いていた。なのはは少し驚いた顔をしている。良く考えたら、良く考えなくとも、別れたかつての恋人にそう聞かれたら少し気まずいところがあったかも知れない。聞いた後で、自分でも何を言ってるのかと呆れた。けど、彼女は私の言葉に少しだけ思案するような仕草をして、それから「いいの?」と聞いて、すんなり頷いた。


「じゃあ、お願いしようかな。」


そう言って少しだけ遠慮がちに傘に入るなのはは、相変わらずで、変わっていなくて、雨の匂いに混じって甘い香りがした。切なくなるくらい、どうしても。私は未だに彼女に焦がれている。どうしようもないくらいに。

けど、そんな気持ちに蓋をした。昔だったらきっとこの手はなのはの手に繋がれていて、もしかしたら無邪気に腕なんて組んできたかも知れない。でも、今はそんなことあってはならなくて。だって彼女は誰かと結婚して、子供がいる。もう、どうしようもない。他の人のものなのだと、隣にいてぼんやり思った。その証拠に、私となのはの間にはほんの僅かに隙間がある。昔は無かった隙間が。




「フェイトちゃん、お仕事の帰りなの?」
「…うん。いつもは違う道で帰るんだけどね。」


歩きながら、先に沈黙を破ったのはなのはだった。話す話の内容は、他愛もない世間話。


「フェイトちゃん背、伸びた?」
「まさか。もう成長期終わったよ?」


一体いくつだと思ってるの?と笑うと、なのははちょっとだけ唇を尖らせて拗ねたりして。思ったよりもなのはは普通に接してくれて、私も普通に返事が出来てほっとした。


「だってなんか、大きくなった気がする。」
「なのはが縮んだんじゃない?」
「えぇ、うそ!」


けど、他愛もない話で、他愛もなく拗ねるそんな相変わらずななのはがとても可愛くて、切なかった。後悔もした。近付けば近付く程、思い知る。



「──なのは、変わってないね。」


そう言って少し笑うと、なのはがちょっと照れくさそうに頬をひとかきした。


「フェイトちゃんは大人っぽくなったよね。…あ、もともと大人っぽかったけど。」
「そりゃあもう、大人ですから。」


そう言って歩く道の途中で。なのはが「あ」と小さく声を上げた。思い出したように。止まったその場所がマンションの入り口だったので、どうやらそこがなのはの住まいなのだと分かった。けど、なのはとの別れを惜しむような気持ちなんて殆どなくて、安堵の息を心の中で漏らす。これ以上一緒には居たくなかったから。


「あ、フェイトちゃん、肩…!」
「え?」


じゃあここで、と別れを切り出そうとしたところでなのはが申し訳なさそうな声を上げた。指差された肩はなのはを隣にしてた方とは反対の肩。傘をなのはの方に向けていたから、まぁ濡れてしまうのは覚悟の上だったし、あまり気にしてはいないのだけど。なのはは違ったらしい。


「ご、ごめんね。」


ハンカチを取り出してパタパタと肩にあてる。


「大丈夫だよ。そんなに濡れてないし。帰ってどうにかするよ。」


気にしないでと言って、改めて「じゃあ」と口を開きかけて、またしても先になのはが口を開いた。


「上がっていく?乾かさなくて大丈夫?」


多分、何の気なしに言った台詞。私を気遣ってだろう。「服、すぐ乾くけど」なんて濡れた私の服を気遣って。きっと他意はないであろうその言葉を。


「いや、…遠慮しておくよ。」


私は少しだけ苦笑して、拒絶した。彼女の家に上がる勇気はない。これ以上踏み込むつもりもない。近付きたくはない。どうにかなりそうな気持ちを抑えて、笑顔を繕った。


「今晩約束があるから、そろそろ帰らなくちゃ。」


言い訳するみたいな無意味な嘘をついて、今度こそ彼女と距離を置く。彼女と私は、もうただの他人なんだと何度も言い聞かせた。


「そっか。…じゃあ、気を付けて…ね。」
「うん。なのはも風邪引かないようにね。じゃあ。」


笑顔でそう言って踵を返して、雨の中、歩き出す。気分的には傘も差したくないくらいだった。泣きそうになって、泣きたくなくて、何となく足早に歩く。


相変わらずな彼女が今でも好きで、相変わらずな彼女のせいでとても切なくて。相変わらずな自分が嫌い。彼女はとうに私のことなんて何とも思っていないのだろう。なのに私はいつまで経っても彼女を忘れられない。

どうしてもどうしても忘れられなくて、狂おしい。


想いが風化する いつか が待ちきれなくて、もどかしくて、そんな自分にどうしようもなく嫌気がした。












みたいな。
続かない(^ω^≡^ω^)もう続かない…!体の関係持っちゃうとこまでやりたかったけどそこまで書くのに一億と二千年くらいかかりそう!

ちなみになのはさんが別れた理由はきっとフェイトちゃんに家族をあげられない!とかありきたりな理由かな…。

み た い な ( ◔ д ◔ )

テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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