ぱr(略)

もう何回こういうの書いてるかわかんないけどそれでもまたこういう短編。
こういう設定読み飽きてたらごめんなさい(;'∀')w

どうでもいいけど最近艦娘好きになってきました!←

web拍手 by FC2







「大丈夫……?」


大勢の人の波に酔ったと表現すれば良いのだろうか。その日初めて降り立ったその場所で、大勢の「人間」を目にして気分が悪くなった。

どうして一人で来てしまったんだろうと、その時は後悔したし、でも正直勝手に飛び出してきた手前、助けを呼ぶ気にもなれなかった。だから、その時私は内心かなり困っていて、そんな中現れた彼女は私にとってはとてもありがたく、なんなら天使と呼んでも過言ではないくらいの存在だった。


「だ、だれ……?」
「私、なのは。…高町なのは。」


私と同じくらいの年に見えたし、もしかしたら少し年上なのかもしれない、10歳前後だろうか。私に声をかけてきたその子はそう名乗り、それから私の頬に手を添えた。──その手は、柔らかくて暖かい手だった。


「お水飲む?大丈夫?どこか具合悪いの?」
「あ、ぅ…少し、人に酔ったっていうか…」


慣れない土地に来たから疲れが出たのだと、小さく呟く。なんとなくそんな事でこんなぐったりしている自分を見せるのが急に格好悪く思えて。けれどなのはと名乗ったその子はそんなことを微塵も気にした素振りがなく、そっと私の手をつかむとなるべく人の少ない場所に連れて行ってくれた。

そこはその子のお気に入りの場所らしい。海鳴公園という、空気の澄んだ綺麗な公園だった。


「えと…ありがとう。なのは。」


おかげでだいぶ良くなったよ、と言うとなのはは嬉しそうに笑ってくれた。それから自分が自己紹介をしていないことに気付いて慌てて自分の名を名乗る。


「あっ、私、フェイト。…フェイト・T・ハラオウン。」




当時9歳だった頃の、恐らくは私の初めての恋…だったと思う。幼いながらにひとめ惚れ。それは、人間という生き物との初めての触れ合いだった。その後すぐに私の知り合いたちがやって来て、すぐにその子と別れてしまったけれど、私は「高町なのは」という少女を一度たりとも忘れなかった。その綺麗な青い瞳を。亜麻色の美しい髪を。優しい笑顔を。



その日から、再び相見えるその日をずっと夢見ることになる。






















「フェイトちゃん、準備できた?」
「うん。……おかしいところない?」
「うんにゃ、完璧。」


幼少期、そんな彼女に出会った日から数年。正確には7年。私は16歳になり、色々な権利を得た。例えばそれは自由に人間の世界を行き来出来る力と権利。──あぁ、そういえば申し遅れたかもしれないが。


「とてもとてもお偉い天狗の頭首には見えんよ。どこからどう見ても、ただの人間の女子高生。無駄に顔が良いだけの。」


と、やや面倒くさそうに、私の姿を見て、幼馴染で側近のはやてが言う。


「次期頭領だよ。次期が抜けてる。」


そう。はやてが言った天狗という言葉。私は16歳になって正式に鴉天狗と呼ばれるの一族を統べる次期頭領となる事が決まった。つまり私は、人間ではなく実は妖魔と呼ばれるモノの一種ということになる。私たち鴉天狗という妖魔は決して人間に悪さするような妖魔ではないが、本来だったらこんな格好で人間の学校に通ったりすることなんてあるはずがないくらいの立場の妖魔だ。説明が前後してしまったけれど、人間の他に、この世の中には色んな生き物がいる。妖魔だとか、妖怪だとかそんなものが。妖魔と妖怪は呼び方が違うだけで一緒なんだけど。


「…楽しみだなぁ、人間の学校。」
「えぇか?くれぐれも目立たないように。分かった?」
「わかってるよ。半年の留学生。大丈夫、うまくやるよ。」


そんな私たちがここに居るのは、これは単に、私のわがまま。彼女に会いたいという、極めて純粋で邪な気持ち。彼女にもう一度会いたくて、人間界に半年の留学をさせて貰えるように頼んだ。

あれから一度たりとも彼女のことを忘れたことがない。亜麻色の髪、蒼く澄んだ綺麗な瞳。声。なんとなく、彼女に会えると思っただけで、緊張した。


「それじゃ、行くか…。初日に遅刻っていうのも格好悪いしな。」
「あ、うん…」


そうして、勇み足で向かう海鳴付属高等学校。彼女がここに通っているという情報を得て、私は半年間の留学生という設定でこの学校に潜り込むことになっている。別に悪い方法をとったわけではなく、正規の手続きにのっとって留学を決めたから、なんら違法性はないはず。

やってきたその学校は割と普通の学校で、とにかく上品だと思った。下界の人間ってもっとこう下品で汚れたイメージがあったんだけど、それは私たちの偏見だったらしい実際いこの人間という生き物は皆親切で、友人と呼べる存在も何人か出来た。

のだが。










「どうせならクラスも同じにしてもらえば良かった……」
「そんなん言うても…しゃーないやろ。留学出来ただけでも有り難く思い。」
「それは…そうなんだけど。」


放課後と呼ばれる時間、私は教室で小さくため息を吐いていた。私という身分でこんなところに単身やってくるなんて。最初は一族の皆はそれはもう猛反対だった。そもそも16歳という若輩で次期頭領になるのは如何なものかと思うけど、力や血筋から、それはもう私が生まれた時からの決定事項だったらしくて。だから半年もこっちで自由にしてていいっていうのは凄く嬉しかったんだけど…。


「でもなのは、隣のクラスなんだよ…」


放課後の教室で、トホホ…と小さく息を吐く。そう、クラスが違うと接点があまりない。それはそれで悲しかった。


「ええやん、別に。……それよりはよ帰らんと。」


そんな私を無視して、時計を見て、はやてが私を急かす。


「そんなに早く帰ってどうするのさ…。」
「私はフェイトちゃんの動向を逐一報告せなあかんのよ。」
「うわー大変そ。」
「誰のせいや、誰の。」
「むぎゃっ」


ぎゅむ、と鼻をつまみ上げるはやてに悲鳴を上げて、最終的に急かされて、私は鞄を手に教室を出た。今日も結局彼女の姿を見ることが出来なかった。隣のクラスに居るのは分かっているのに。


「それに、あんまり遅い時間にうろつくと嫌な事多いやん。」
「逢魔が時、か。…確かに嫌なモノに遭遇しちゃったりするかもしれないね。」


逢魔が時、それは昼と夜の狭間を言う。人ならざる者が、動き出す時間帯。普通の人間には見えないソレが、人間ではない私達には見える。私たちもどちらかと言えば、妖魔だからそっちの仲間なんだろうけど、天狗という生き物は神使。どちらかというと、闇よりは光に近い生き物なのだ。まぁ、それでも妖魔に変わりはないのだけど。


「はやての言う通りだね。早く帰ろう。」


もちろん、学校帰りにそんなものに出会ったところで私の敵ではない。赤子の手を捻るより楽にそれらを退かせることができるだろう。それ以前にきっと私たちの正体を知ればたちどころに尻尾を巻いて逃げるくらい、天狗という私たちは力も身分も高い。

──けど、ここは人間界で、私は今ただの女子高生に擬態しているわけで。よっぽどのことがなければ力なんて使うつもりはない。だから、早く家に帰るのが吉。そう思って、学校を出た。



のだけど。

そうしたら外は思ったよりも暗くて、少し肌寒かった。類は友を呼ぶ、とはよく言ったもので。はやてと二人歩くその道が、やけに薄気味悪くて溜息を吐く。


「──来てるね。」
「せやね…。だから言ったのに。」
「どうする?」


魑魅魍魎の類だろう。さっきから視線を感じるし、気味の悪い声がする。子供の笑い声にも似た、誘いかけるような薄気味悪い声。こうやって、犠牲になる人間は誘われてしまうわけなのだけど。


「どうするもこうするも、人間初日で何かことを起こしたら強制帰還やって、クロノ君言ってたしなぁ。」
「うん。逃げよう。」


逃げるが勝ち。それが平和な解決案。そういって一目散にその場所を離れようと一歩、足を踏み出そうとして、そうしたら今度は別の気配がした。最初に見えたのは、弧を描くように舞う亜麻色の、長くて綺麗な髪。次いで、札が舞った。

それは修行するときとかに良く見たことがある退魔符と呼ばれるもの。私も使ったことがあるけれど、それを主に使う人間の職業を、なんとなく彷彿とした。例えば妖魔達の天敵である陰陽師だとか。


どこから現れたのか、ふわりと地面に着地して、袖の埃を払う仕草。低級といえども、魑魅魍魎共はたちどころにその札の力で滅されて消えてしまった。


「大丈夫?」


そう声を掛けてきたその姿を、忘れるはずがない。年齢を重ねても面影が、声が、記憶に焼き付いているから。それから退魔符と呼ばれるその札を使って、易々と魑魅魍魎の類を退けたその少女から感じる魔力を感じた。人間にしてはとても強いと感じるほどの。


「な…、のは。」
「ふぇ?」


思わず名を呼んでしまって慌てて口を押える。と目の前の少女、なのははきょとんとして、それからまじまじと私の顔を見る。


「あれ?もしかして昔会ったことある?」


迷子だった子だよね?なんて。先ほど魑魅魍魎を退けたときの険しい顔ではなく、年相応の可愛らしい笑顔。思わずこっちが赤面するほどの。隣ではやてが「わかりやす」と小さく呟いたのが聞こえた。


「えっと、あの時は…ありがとう。……ずっとお礼を言いたかったんだ。」
「覚えててくれたんだ?にゃはは、嬉しいけどちょっと恥ずかしいような。ていうか同じ学校だったの?あれ?」
「あ、私ら転校生やから…。ちなみに私は初めまして、やよ。」


嬉しさと恥ずかしさでもじもじしている私に代わってはやてがしっかりとフォローしてくれたお陰で助かった。


「八神はやてって言います。」
「あ、私高町なのはです。それから、フェイトちゃん…だよね?」
「名前も覚えててくれたんだ。」
「もちろん。お友達になってくれる?」
「喜んで!」


幼いころ一目惚れしてずっと想っていた相手がまさか名前まで覚えてくれているなんて。もしかして両想いなのでは?なんて、一瞬馬鹿な妄想をして、そういえばさっきのは一体何だったのか、聞いてみる。魑魅魍魎の類を一瞬で退けるなんて。


「と、ところで今…」
「ふぇ?あぁ、そっか…転校ってことはこの辺の人じゃないんだよね?」


ちょっとだけ苦笑して。


「今のは妖魔って言って、人に災いを及ぼすような生き物なの。」
「へ、へぇ……そう…なんだ。」
「ってことは…もしかしてなのはちゃんは…」


なのはに見えないところでぐいぐいとはやてが肘で私を小突く。何だかとても嫌な予感がした。


「私の家、陰陽師の家系だから…。」


少しだけ照れくさそうに笑った顔も、可愛かった。…のだけど。


「お、陰陽師……?」
「そう。小さい頃から修行してるから、今じゃそこそこ上級だよ。」
「そ、そーなんや。凄いなぁ。」
「私の友達も2人陰陽師の子が居るんだけどね…。同じ学校なんだよ。私とクラスは違うんだけど。」
「せやったら私らと同じクラスかな…?」


天国から地獄とはまさにこのこと。幼いころ一目惚れして長年思いを募らせた可愛らしいその女の子は、実は陰陽師で。しかも後から調べたところ、随分と由緒正しい正当な陰陽師の家系らしかったわけで。

陰陽師と言えば我々妖魔の天敵だ。
昔から、そう決まっている。


また随分大変な相手に恋をしたのだと、彼女と別れた後、一人で頭を抱えたのだった。ちなみに家に帰ったあとはやてに猛反対されたのは余談で。


「妖魔と陰陽師の新しい恋とかもしかしたらあるかもしれないじゃないか!」
「絶対ない!!!!」


そんな喧嘩をしたもの別の話。



後日談としてはなのはは実はめちゃくちゃ妖魔が嫌いだとか、ほかの陰陽師の子から聞いたりして。絶望に気を失ったりしたのも余談。


前途多難な恋はまだ始まったばかりだった。












完!








ちょっと抜けた鴉天狗の次期頭領という大物妖魔と稀代の陰陽師というビッグカップル!!!!の話。小さいころからそういう力が強くて妖魔に嫌な思いをいっぱいさせられたなのはちゃんは年月を経てめちゃくちゃ強い陰陽師(妖魔大嫌い)に育ちました。幼少期にフェイトちゃんに出会えたのも実はそういう力が強いからだったりして。

フェイトちゃんはフェイトちゃんでいつ正体がばれて嫌われるかと怯えて過ごす毎日を過ごしています。しかしなのはちゃんのピンチにいつか本気を出す!!に50万ポイント!!!

なお、正体がばれて交際を始めた際には浮気(本当は違う)がバレたら容赦なく退魔されるという(以下略)


ふぅ(*'ω'*)

テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

コメント

非公開コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
プロフィール

92

Author:92
なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2拍手記事別ランキング
FC2拍手記事別ランキング
FC2拍手記事別ランキング
twitter
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR