なのふぇ
とりあえず急ぎで書いてみました。
久々に書いたので、なんか色々と違和感。
「ねぇ、フェイトちゃん。」
「ん? どうかした?」
ジワジワと、窓の外ではしきりに蝉が鳴いていて。ふとした拍子に名前を呼ばれて顔を向けた。テーブルの上ではなのはのいれてくれた冷たいアイスティーの氷が、カランと音を立てて溶けて、すぐ隣でなのはが私をただ見ていた。何か言いたい事があるのかと、首を傾げた私に。
「フェイトちゃんは」
なのははちょっとだけ間を置いて。
「うん、なに?」
じっと、その青い瞳で私を見つめたまま。
ふい、と視線を逸らして、それから口を開く。
「…フェイトちゃんはさ、何もしないよね。」
わたしに。と続けられた言葉。
何のことかと一瞬きょとんとして、すぐになのはの言葉の真意に辿り着く。
「えっ…と」
付き合ってもうすぐ一年。手を繋ぐ事には慣れた。キスはまだ少し照れる。でもその先は──…
「……。」
だって私達はまだ学生で。考えたことがない。言い澱む私をちらりと一瞥して。事も無げに。
「別に、良いんだけど。」
なのはは少しだけ恥ずかしそうな、誤魔化すような、そんな言い方。素っ気なさを演出してるのか、それとも少し拗ねているのか。どちらにせよ、何か言わねばと内心私は焦るわけで。
「し、しても良いのかな。」
なのに。そんなこと言うつもりじゃなかったのに、焦りすぎて出た言葉はそんな言葉だった。何を言ってるのかと、思わず口元に手を当てる。こんな言い方、よりにもよって。
けど、なのはは特に気にする事もなく。
「ダメではないけど…」
そっぽ向いたまま、そう言って暫しの沈黙。これはつまり、そう言うことかと隣を覗き見る。テーブルの上のアイスティーは氷がすっかり溶けていて、何故かなのはは黙ったままで。すぐ隣、手を伸ばせば容易く触れる距離。
外では相変わらずジワジワと、蝉が鳴いていて。
なのははそっぽ向いたまま。
そんななのはに、意を決して手を伸ばす。
「あの」
「あっ」
伸ばした手と、何とか絞り出した声は、突然思い出したように発せられたなのはの言葉に遮られた。
「や、やっぱり今日は」
「え?」
「……その」
それからちょっとだけ恥ずかしそうに「子供っぽい下着だから…」なんて、俯いて言うなのは。そんな言葉に、伸ばしかけた手が、行く宛を失いさまよいただ宙に浮かぶ。
「あ、そう…なんだ…」
そんなの気にしないよ、と言う台詞とか。子供っぽいってどんな下着なんだろう?なんて疑問が一瞬頭をよぎるけど。あわてて頭を振って消し去った。
結局その日は気まずさに敵わず、手も握れなくて。
それから5年以上経っても。タイミングが悪いというか、意気地のない私は、実を言うとキス以上のことは何もできておらず。
「ねぇはやてちゃん。」
「うん?」
「フェイトちゃんに効くような催淫剤ないかな?」
───はやての執務室で、なのはがそんなことを言っているなんて事、知る由も無かった。
終。
久々に書いたので、なんか色々と違和感。
「ねぇ、フェイトちゃん。」
「ん? どうかした?」
ジワジワと、窓の外ではしきりに蝉が鳴いていて。ふとした拍子に名前を呼ばれて顔を向けた。テーブルの上ではなのはのいれてくれた冷たいアイスティーの氷が、カランと音を立てて溶けて、すぐ隣でなのはが私をただ見ていた。何か言いたい事があるのかと、首を傾げた私に。
「フェイトちゃんは」
なのははちょっとだけ間を置いて。
「うん、なに?」
じっと、その青い瞳で私を見つめたまま。
ふい、と視線を逸らして、それから口を開く。
「…フェイトちゃんはさ、何もしないよね。」
わたしに。と続けられた言葉。
何のことかと一瞬きょとんとして、すぐになのはの言葉の真意に辿り着く。
「えっ…と」
付き合ってもうすぐ一年。手を繋ぐ事には慣れた。キスはまだ少し照れる。でもその先は──…
「……。」
だって私達はまだ学生で。考えたことがない。言い澱む私をちらりと一瞥して。事も無げに。
「別に、良いんだけど。」
なのはは少しだけ恥ずかしそうな、誤魔化すような、そんな言い方。素っ気なさを演出してるのか、それとも少し拗ねているのか。どちらにせよ、何か言わねばと内心私は焦るわけで。
「し、しても良いのかな。」
なのに。そんなこと言うつもりじゃなかったのに、焦りすぎて出た言葉はそんな言葉だった。何を言ってるのかと、思わず口元に手を当てる。こんな言い方、よりにもよって。
けど、なのはは特に気にする事もなく。
「ダメではないけど…」
そっぽ向いたまま、そう言って暫しの沈黙。これはつまり、そう言うことかと隣を覗き見る。テーブルの上のアイスティーは氷がすっかり溶けていて、何故かなのはは黙ったままで。すぐ隣、手を伸ばせば容易く触れる距離。
外では相変わらずジワジワと、蝉が鳴いていて。
なのははそっぽ向いたまま。
そんななのはに、意を決して手を伸ばす。
「あの」
「あっ」
伸ばした手と、何とか絞り出した声は、突然思い出したように発せられたなのはの言葉に遮られた。
「や、やっぱり今日は」
「え?」
「……その」
それからちょっとだけ恥ずかしそうに「子供っぽい下着だから…」なんて、俯いて言うなのは。そんな言葉に、伸ばしかけた手が、行く宛を失いさまよいただ宙に浮かぶ。
「あ、そう…なんだ…」
そんなの気にしないよ、と言う台詞とか。子供っぽいってどんな下着なんだろう?なんて疑問が一瞬頭をよぎるけど。あわてて頭を振って消し去った。
結局その日は気まずさに敵わず、手も握れなくて。
それから5年以上経っても。タイミングが悪いというか、意気地のない私は、実を言うとキス以上のことは何もできておらず。
「ねぇはやてちゃん。」
「うん?」
「フェイトちゃんに効くような催淫剤ないかな?」
───はやての執務室で、なのはがそんなことを言っているなんて事、知る由も無かった。
終。
テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック