いいがかり

ちょっと試しにSS。
久しぶりなので書き方を忘れ(略)
最近(←?)似たようなのしか書いてない気がするのでたまにパロ書きたいなぁ_(:3」∠)_などと。

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「フェイトちゃんってさぁ」


そう言われたのは、割と突然で。なんの脈絡もなしに、なのはが言った。なのはの言葉に手を止めて顔を上げると、なのはは私が顔を上げるのを待って、口に付けていたマグカップを両手に持ったまま、私の顔を見る。


「なに?」


本局の朝のラウンジは、昼時に比べて人が少ない。──とは言え、辺りの席がガラガラというわけでもない、程良い感じの人の多さ。喧騒に声が掻き消される訳でもなく、静寂に包まれた場という訳でもない。なのはの言葉に、私は「どうしたの?」と続けた。


「フェイトちゃんってお母さんの事好きだった?」
「はい?」


私も飲もうと思って持ち上げたコーヒーカップ。口を付けていなくて良かった。多分なのはの質問に、吹き出していたかも知れないから。


「お母さん…って、なのはの?」
「うん。私の。」
「な、なん…そんなはず無いでしょ」


なに言ってるの、と突然聞かれた予想だにしないなのはの問いかけに小さく咳払い。どういう経緯でなのはが今こんな質問をしてるのかおおよそ見当もつかなくて、ひとまず私は首を横に振り、否定の答えを返す。

なのはとは中学生の頃から恋人同士。よりによってそんな恋人の親に、そんな感情をまず抱いた事がない。なのはのお母さんの桃子さんはとても優しくて綺麗で、それは素敵な女性だとは思うけれど。

私のそんな返答に、なのははなにを考えているのか「ふぅん」と言うだけで、何故か私はほんの少し居心地が悪い。何を根拠にそう思ったのか。皆目見当もつかないし、思い当たる節もない。


「なんで急にそんな事…」


思ったの? と聞く前に。なのはと目が合う。


「なんかフェイトちゃんさぁ。」


思い出したんだけど、と続けて。


「お母さんの事やらしい目で見てる時あったでしょ?」
「ないよ!」


何言ってるの!と再び慌てて首を振る。恐ろしいなのはの問い掛けを全否定する私に、なのはは少しだけ驚いた顔。…そこ驚くところじゃないよね? と言う言葉はとりあえず飲み込んで。


「ない!桃子さんの事そんな風に見た事ないよ!」
「そう?」
「絶対ない。」
「でもなー…中学生の時とかフェイトちゃんお母さんのこと見るたびになんか…こう…」
「ないったら!」


躍起になって否定する私に、なのはは驚いたような顔で、でもなんだか楽しそうで。


「でもなー。なんかこう…」
「な、ないってば…」


どうしてそんな風に思うのか私には本当に思い当たる節がない。どうしてそんな風に?ともう一度聞こうとして。


『なのははお母さん似だから──』


不意に、なのはのお姉さんの、美由希さんの言葉を唐突に思い出した。それは確か、私が中学生の時の事で。


「………。」


急に思い当たる節が出て来たような気がしなくもない。いや、勿論いやらしい目で見た事なんてないけれど。


「あ、やっぱり思い当たる節あるんでしょ。」
「え…あ、いや…そうじゃなくて…」


にやにやとからかうような、人の悪い笑みを浮かべるなのはに。


「多分それって、きっとなのはに似てたから」
「ふぇ?」


私の言葉に予想外の答え、という感じになのはが目を瞬く。というか、この場合似ているのはなのはの方なのだけど。


「昔ね、美由希さんに言われた事があって。」
「お姉ちゃんに?」


『なのははお母さん似だから、将来お母さん似の美人になるよ』


それは多分、からかい半分の彼女の言葉なんだけど、だから、その当時は何故かどぎまぎしていた時があった気がする。大人になったなのはを、とても想像させられて。


言い訳に近いそんな私の答えを聞いて。なのはは頬杖ついたままで、何故かジト目で「ふぅん」なんて言った。


「な、なんか怒ってる?」
「怒ってないけど、なんかやらしいなって。」
「えぇ?なんで?」
「えー、べつにー? ただ…」


クスクス笑って、なのははコーヒーが入ったマグカップを揺らした。


「フェイトちゃん、私のこと好きなんだなーって」


相当。と続けて、やっぱりクスクスと笑う。悪戯に、冷やかすように言ったなのはの言葉に。何のためらいもなく、私は苦笑して返す。


「毎日隣に居て分からない?」


そんなの、決まってる。ほんの少し照れながら、そう返した私に、なのはは一瞬ほんの少し頬を染めて、それから面白くなさそうな顔をした。


「………そう言うの、狡い。」
「えっ? 最初に仕掛けたのなのはだよ。」
「………。」


他愛もない言葉遊び。多分最初は私をからかおうとして始めたのであろう、「お母さんのこと好きだった?」と言うなのはの言い掛かりに近いその言葉は。


「つまんないの。」


なんて、むくれたなのはの一言で幕を下ろした。
とはいえ、正面から見る横顔が少し赤いのと、まんざらでもなさそうな顔をしているので、結果オーライなのかな。


ひとまず今回は私の勝ちのようだった。
まぁ、なのはの事に関しては、黒星の方が多いけれど。













おわ。


テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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