久々に更新しまっ…!
久しぶり書きました。
ぼちぼちよろしくお願いしたいです(∩˙-˙∩)
またこういうSSかって思ったらすんません(笑)
何と無く。どうしても気分が沈んでいて、あまり仕事が手につかなくて。手元の書類を指先で持て余して、その書類を何度読んでもその書面の文字が頭に入らなくて、ついに読むのをやめた。
「……フェイトちゃん?」
「あ、ごめん。」
書類を読むのをやめて、多分無意識に吐いたため息。そのため息に気が付いて、なのはがこちらに顔を向ける。
──ここは私の執務室。
なのはは私の執務室に来ていて、私の仕事が終わるのを待っていてくれているところで。待たせてる私がため息を吐くなんて、と小さく謝罪した。
「なぁに? 何か悩み事?」
けれど、なのははそんな事は気にせず、なぜか少し楽しそうに笑って、そんな風に聞くわけで。何故楽しそうなのか、と聞きたかったけど、何となく、そんな疑問を飲み込んだ。
「あ、いや…別に……」
別に、悩み事という訳でもない。些細な事。他でもない、なのはの事を考えていたわけで、口が裂けてもそんな事言えない私は小さく首を横に振る。
「ちょっと、考え事してて…」
段々と小さくなる言い訳の声。なのははそんな私の返答にこっちを見ながら「ふぅん」なんて言った。
考えていたのは、他でもないなのはの事。幼少時からの友人で、幼馴染で、恋人で。管理局内でも屈指の能力を誇る、エースオブエース。つまり有名で、そして何よりも、皆に人気がある。
──友人としても、一人の女性としても。
あぁ、だから、何ていうか。…そう、これはただの不安で、もっと格好悪い言葉に直すなら、ただの嫉妬。
私となのはの関係性は、多分局内では割と知れ渡っている方で。だから、おいそれと誰かが彼女に想いを伝えただとか、誘っただとか、そんな話は特別聞かない。まぁ、私が知らないだけで実はあるのかもしれないけど。だけど、それでも何と無く、分かってしまう時もある。誰かが、少なからず彼女に好意を寄せている雰囲気とか。
そんなのが、少なくない。
……というか、正直多い。
「……。」
本人を目の前にして、悶々とそんな思いを巡らせて。勿論、なのはを信じてないとかそういう訳じゃない。ただ、不安なだけだ。いつかなのはに、私よりも、良い人が現れるんじゃないかって。
「な、なに…?」
思考を巡らせて、書類を読むのを諦めて。顔を上げたらなのはの蒼い瞳と目が合った。思いのほか至近距離で。
思わず動揺して、体を仰け反らせる。
「なに考えてるのかなーって。」
フェイトちゃん呼んでも全然反応しないんだもん。なんて少しだけ唇を尖らせて言うなのはは、何故かやっぱり楽しそう。
「何って、色々?…なのは、どうして楽しそうなの?」
話を逸らそうと咄嗟に出た、先程飲み込んだ疑問。なのはは私の机に腰掛けたまま笑う。
「フェイトちゃんが可愛いから。」
「なにそれ。」
私が椅子に座っていて、なのはが机に座っているから、なのはは私を見下ろしていて私はなのはを見上げている状態。
「なに考えてるのかなって。」
「………。」
それからもう一度、同じ質問。なのはは多分、私の考え事なんてお見通しなんだとようやく気が付いた。…そんなに顔に出した覚えは無いんだけど。
何となく、途端に居心地が悪くなる。そんな事一人で悶々と考えていた自分の格好悪さが少し恥ずかしくて。ついでにそれを「可愛い」と言われたことも。
「……分かってるなら、聞かないでよ。」
ばつが悪くて手の甲で口元を隠す。
「フェイトちゃんだけだよ。」
それからクスッと笑って、何も言ってない私に先制攻撃。
「……。」
「フェイトちゃんだけ。」
目を閉じて。
少しだけ声のトーンを落としたなのはの言葉。
敵わない。いつだってなのはは堂々としていて、大胆で、どうあっても私を魅了して止まない。それに見合う自分になる為の努力は惜しめない。
なんだか悶々と考えてるのが少し間抜けに思えた。そうは思っても、きっと今後も悶々とするんだろうけど。
敵わない。私も負けずに彼女を魅了し続ける事が、出来るだろうか。
「私も、…なのはだけだよ。」
照れを隠して、そう言って少し笑う。私にそう返されるのは予想外だったのか、なのはは一瞬瞳を瞬いたけれど。すぐに笑った。少しだけ艶っぽい、綺麗な微笑みで。
「知ってる。」
それから、囁くような声音でそう返されて、顔が熱くなった気がした。
どうあがいても、彼女には敵わないらしい。
まだまだ努力が必要なようだった。
◇
例えば本局内を歩いていて、ほんの少し囁くような黄色い声がしたとして。大抵そういう時は彼女の姿を見つける。
フェイトちゃんが歩くと、誰かが必ず魅了される。
まぁ、あれじゃ見惚れるのも納得だけど。
黒い執務官の制服、長い金髪と、背筋良く歩く姿。一際目立つし何より顔も素敵だし優しいし。悪いところといったら優しすぎるところじゃ無いだろうか、と眉間にしわを寄せた。
幼い頃からずっと隣にいて、恋人になって、今も隣にいる彼女。そんなフェイトちゃんが控えめな嫉妬とか、不安そうな顔をするのが堪らなく嬉しくて、愛しい。
「私も、…なのはだけだよ。」
はにかんで、照れながら必死にそれを隠して言うフェイトちゃんが泣くほど愛しくて。きっとどうしようもないほど、私はこの人に焦がれている。
「知ってる。」
ずっと彼女のことを魅了することが出来たなら、その他には何も要らなくて。彼女を誰にも渡したくないなんて。そんな浅ましい執着心が胸の中で燻るのを隠して微笑んだ。
FIN
( ◔ д ◔ )
なんか久々なので、ちょっとこう…リハビリが必要な気がしました。
あと、あの神父かなんかあの続き実は書いてます。
のんびり書いてくます( ◔ д ◔ )へへへ…
どうしてもこういうなのフェイが好きで><
何回書いてもこういうの書いちゃうの許して欲しい…
ぼちぼちよろしくお願いしたいです(∩˙-˙∩)
またこういうSSかって思ったらすんません(笑)
何と無く。どうしても気分が沈んでいて、あまり仕事が手につかなくて。手元の書類を指先で持て余して、その書類を何度読んでもその書面の文字が頭に入らなくて、ついに読むのをやめた。
「……フェイトちゃん?」
「あ、ごめん。」
書類を読むのをやめて、多分無意識に吐いたため息。そのため息に気が付いて、なのはがこちらに顔を向ける。
──ここは私の執務室。
なのはは私の執務室に来ていて、私の仕事が終わるのを待っていてくれているところで。待たせてる私がため息を吐くなんて、と小さく謝罪した。
「なぁに? 何か悩み事?」
けれど、なのははそんな事は気にせず、なぜか少し楽しそうに笑って、そんな風に聞くわけで。何故楽しそうなのか、と聞きたかったけど、何となく、そんな疑問を飲み込んだ。
「あ、いや…別に……」
別に、悩み事という訳でもない。些細な事。他でもない、なのはの事を考えていたわけで、口が裂けてもそんな事言えない私は小さく首を横に振る。
「ちょっと、考え事してて…」
段々と小さくなる言い訳の声。なのははそんな私の返答にこっちを見ながら「ふぅん」なんて言った。
考えていたのは、他でもないなのはの事。幼少時からの友人で、幼馴染で、恋人で。管理局内でも屈指の能力を誇る、エースオブエース。つまり有名で、そして何よりも、皆に人気がある。
──友人としても、一人の女性としても。
あぁ、だから、何ていうか。…そう、これはただの不安で、もっと格好悪い言葉に直すなら、ただの嫉妬。
私となのはの関係性は、多分局内では割と知れ渡っている方で。だから、おいそれと誰かが彼女に想いを伝えただとか、誘っただとか、そんな話は特別聞かない。まぁ、私が知らないだけで実はあるのかもしれないけど。だけど、それでも何と無く、分かってしまう時もある。誰かが、少なからず彼女に好意を寄せている雰囲気とか。
そんなのが、少なくない。
……というか、正直多い。
「……。」
本人を目の前にして、悶々とそんな思いを巡らせて。勿論、なのはを信じてないとかそういう訳じゃない。ただ、不安なだけだ。いつかなのはに、私よりも、良い人が現れるんじゃないかって。
「な、なに…?」
思考を巡らせて、書類を読むのを諦めて。顔を上げたらなのはの蒼い瞳と目が合った。思いのほか至近距離で。
思わず動揺して、体を仰け反らせる。
「なに考えてるのかなーって。」
フェイトちゃん呼んでも全然反応しないんだもん。なんて少しだけ唇を尖らせて言うなのはは、何故かやっぱり楽しそう。
「何って、色々?…なのは、どうして楽しそうなの?」
話を逸らそうと咄嗟に出た、先程飲み込んだ疑問。なのはは私の机に腰掛けたまま笑う。
「フェイトちゃんが可愛いから。」
「なにそれ。」
私が椅子に座っていて、なのはが机に座っているから、なのはは私を見下ろしていて私はなのはを見上げている状態。
「なに考えてるのかなって。」
「………。」
それからもう一度、同じ質問。なのはは多分、私の考え事なんてお見通しなんだとようやく気が付いた。…そんなに顔に出した覚えは無いんだけど。
何となく、途端に居心地が悪くなる。そんな事一人で悶々と考えていた自分の格好悪さが少し恥ずかしくて。ついでにそれを「可愛い」と言われたことも。
「……分かってるなら、聞かないでよ。」
ばつが悪くて手の甲で口元を隠す。
「フェイトちゃんだけだよ。」
それからクスッと笑って、何も言ってない私に先制攻撃。
「……。」
「フェイトちゃんだけ。」
目を閉じて。
少しだけ声のトーンを落としたなのはの言葉。
敵わない。いつだってなのはは堂々としていて、大胆で、どうあっても私を魅了して止まない。それに見合う自分になる為の努力は惜しめない。
なんだか悶々と考えてるのが少し間抜けに思えた。そうは思っても、きっと今後も悶々とするんだろうけど。
敵わない。私も負けずに彼女を魅了し続ける事が、出来るだろうか。
「私も、…なのはだけだよ。」
照れを隠して、そう言って少し笑う。私にそう返されるのは予想外だったのか、なのはは一瞬瞳を瞬いたけれど。すぐに笑った。少しだけ艶っぽい、綺麗な微笑みで。
「知ってる。」
それから、囁くような声音でそう返されて、顔が熱くなった気がした。
どうあがいても、彼女には敵わないらしい。
まだまだ努力が必要なようだった。
◇
例えば本局内を歩いていて、ほんの少し囁くような黄色い声がしたとして。大抵そういう時は彼女の姿を見つける。
フェイトちゃんが歩くと、誰かが必ず魅了される。
まぁ、あれじゃ見惚れるのも納得だけど。
黒い執務官の制服、長い金髪と、背筋良く歩く姿。一際目立つし何より顔も素敵だし優しいし。悪いところといったら優しすぎるところじゃ無いだろうか、と眉間にしわを寄せた。
幼い頃からずっと隣にいて、恋人になって、今も隣にいる彼女。そんなフェイトちゃんが控えめな嫉妬とか、不安そうな顔をするのが堪らなく嬉しくて、愛しい。
「私も、…なのはだけだよ。」
はにかんで、照れながら必死にそれを隠して言うフェイトちゃんが泣くほど愛しくて。きっとどうしようもないほど、私はこの人に焦がれている。
「知ってる。」
ずっと彼女のことを魅了することが出来たなら、その他には何も要らなくて。彼女を誰にも渡したくないなんて。そんな浅ましい執着心が胸の中で燻るのを隠して微笑んだ。
FIN
( ◔ д ◔ )
なんか久々なので、ちょっとこう…リハビリが必要な気がしました。
あと、あの神父かなんかあの続き実は書いてます。
のんびり書いてくます( ◔ д ◔ )へへへ…
どうしてもこういうなのフェイが好きで><
何回書いてもこういうの書いちゃうの許して欲しい…
テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック