いち。(タイトル決めてない)

短文でちまちま続けたいです(灬╹ω╹灬)
続くか分からないけど… web拍手 by FC2








「──え?」


その日は久しぶりの雨が降っていて。久しぶりに航行から帰ってきて、久しぶりに彼女に会った。密に連絡は取り合っていた方だと思う。けれど顔を合わせるのは久しぶりで。久しぶりに会った彼女の何気ない質問に、何故か身体が強張った。


「局で噂になってたよ?」
「う、うわさ…?」


悪戯っぽくからかうように言うなのはの青い瞳にたじろいで、口から出たのは変に上ずった声。けれどなのははそんな私に言葉を続ける。


「うん。フェイトちゃん、好きな人いるって。…そう言って交際を断られたって、言ってた子が居るみたい。」
「…そんな。」


何となく心当たりがあった。確か、少し前のことだ。純粋な気持ちに応えられなくて、正直に言った事。自分にも思いを寄せる相手があるのだと、愚痴にも似た言葉。なるほど人の口に戸は立てられないとはよく言ったものだ。…とはいえ、言い広めるような子では無かったと思うし、こう話が広がってしまったのはその子の本意ではないと思うけれど。と、そこまで考えて、なのはと目が合って思考を止めた。


「フェイトちゃん、好きな人居たんだね。」


私知らなかった、なんて言うなのはに苦笑して見せる。


「えと、断わりきれなくてそう言っただけだよ。」
「ほんとにー?」


目の前、ソファーに座ってマグカップに口をつけるなのはに言い訳するようにそう言って、誤魔化すように私もコーヒーを飲み込む。

好きな人が居るのは本当で、本当は君が好きなのだと言えたらいいのに。そんな想いごと、苦いコーヒーに混ぜ込んで、流し込んで。


「フェイトちゃん、秘密主義だからなー。そういうの全然教えてくれないし。」
「本当に居ないったら。仕事忙しいし。」


いつも通り苦笑して、下手なポーカーフェイス。

言えるはずのない気持ちを、抱いてはいけない想いを、どうしていいかわからなくて。いっそ全てをさらけ出して嫌われてしまったほうが楽かも知れない。なんて。


「なのはこそ、居ないの? そういう人。」


なのにさらけ出すことなんて到底出来なくて。
誤魔化すように、そう聞くので精一杯。


幼馴染で親友で、大切な人。


なのはに向けて抱くこの感情を何と言葉にして表せばいいのか分からない。不恰好で歪な感情。悲痛にも似た、切なさ。狂おしさ。


何となく正面から顔を合わせる勇気が無くて、誤魔化すように気持ちを悟られないように背を向けた。

だから、なのはがその時どんな顔をしていたか。




───私には分からなかった。


















続。





テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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