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月に願う ─再会と約束─

うい。
続きを('∀')…。
何か意外と熱が下がってきてしまいました。

パロが続いてます。


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「フェイトちゃんが帰ってきたって本当?!」

お父さんのお部屋に入って開口一番に聞いた私を見て、
お父さんが可笑しそうに微笑んだ。

「やれやれ、17歳になったのにすっかり子供だなぁ、なのはは。」
「放っておいてっ!///」

フェイトちゃんのことを聞いたのに
はぐらかされた様になってしまい
少しだけほほを膨らます私。
…こういう所が子供っぽいのかな?

「…まぁ、仕方ないか。なのはは本当に彼女が大好きなんだなぁ。」
「ふぇっ!?」

彼女、という言葉に心臓が跳ねる。

私だって今年で17歳。
それなりに婚約のお話だってある。
でも…それを丁寧にお断りしてる。
心に決めた人がいるから、と。

お父さんもお母さんも、家族の皆が
そのことを知っていて、
フェイトちゃんなら…と許してくれた。
ここ数年で、フェイトちゃんは物
凄いほどの功績を上げたから
誰も文句なんて言えやしないと思う。
でも、家族の許しを貰ったって、
フェイトちゃんが受け入れてくれなければ
何の意味もない。



『私の全てはなのはの為に。』


そう言ってくれた彼女は、
今でもまだ、私の事を
大切に想っていてくれてるのかな?


『…大好きだよ、なのは。』


いつも、空に向かって呟いていた言葉。
まだ、そう想ってくれている?
毎日毎日、会いたくて仕方がなかった。
会えない日々の中で、フェイトちゃんの
心が変わってしまわないか、
ずっと心配で堪らなく怖かった。

なにより、無事に帰ってきてくれるか。
それが一番怖かった。

だから、長い年月を経て
フェイトちゃんの帰還の話を聞いた時は
涙が出るくらいに嬉しかった。


「ふぇ、フェイトちゃんはッ!?」
「やれやれ、屋敷の裏の馬小屋に居ると思うぞ。」
「あ、ありがとうっ!///」
「なのは。どうせなら身支度を整えてから―…」

「ほ、放っておいてッ!///」

これでも一応、
一番可愛いと思う着物を着てきたんだから!
とは言えず、踵を返して馬小屋へ走る。
フェイトちゃんに見られたら笑われちゃうかな?
だけどどうしたって早く貴女に会いたい。


「はぁ、…はぁっ…。」

深呼吸して、乱れてしまった髪を整えていると、
なにやら人の声が聞こえてきた。

「…じゃぁ、お願いするよ。」
「はいっ、お任せくださいフェイト様っ!」
「ありがとう。」

とくん、と跳ねる胸。
懐かしい声。
その声に振り向けば綺麗な金色。
長い年月会わなかった彼女はすっかり大人になっていて…
凄く、綺麗で…だけど凛々しくて。

もう1人の人は何処かへ行ってしまって
ふいにこちらを向く、深紅。
視線が絡んだ瞬間に頬を緩めて
微笑むその人にまた胸が大きく高鳴る。


「なのは。久しぶりだね…。」

優しくて、大好きな声。

「ふぇ、フェイトちゃんっ!」
「ぅわッ…と…!?」

思わず走りよって
気が付くと抱きついていた。
久しぶりに会った彼女は、
細いのに、だけど力強くてその事にも胸が高鳴る。
さっきからドキドキが止まらない。


「なの…、姫様?こんな事、二度といけませんよ?」

なのに、彼女はそっと私の肩を掴んで
その腕を一杯に伸ばす。
伸ばした分だけ、私たちの間に距離があく。


「なん…で?」
「私は、姫の従者ですから。」

そう困ったように微笑む彼女に、
胸がぎゅっと苦しくなる。
どうして…?会わなかった間に、
心が変わってしまったとでも言うの?


「…私は、フェイトちゃんが好―…」
「姫様。お戯れは…」


戯れ。

そんな風に思ってるの?
どうして分かってくれないの?


「ぁ、あの時…空に呟いていた言葉は、偽りだったの?」
「…私には、何の事か分かりません。」
「嘘だっ!私の事が好きだと、言ってたじゃない!」

思いのほか大きな声で。
だけど周りには誰も居ない。
だから、建前じゃなく本当の気持ちが知りたかった。


「…確かに、お慕いしております。」
「じゃあ、―…」
「ですが、私は従者です。従者としてお側に居ます。」

悲しそうに揺れる深紅。
好きなのに、触れてくれない。
受け止めてくれない…?


「なら、私が誰かと婚約しても、関係ない…の?」
「私は…誰よりも貴女の幸せを願います。」

ツキン、と胸が痛む。
そんな顔で、そんな事言わないで。
全てを諦めたような、そんな顔…しないで。


「私が、攫ってと言っても?」
「ッ…それが、命令なら従います。」

…馬鹿。
大馬鹿者だよ、フェイトちゃんは。


「も…いい。フェイトちゃんの、馬鹿。」
「なのは…。」

さっきまでの口調とは違った呼び方。
今更謝っても許さない。
そう思って、返事はしないで視線を向ける。


「…明日、別の場所に行きます。」

視線の先で、フェイトちゃんが少しだけ優しく微笑んで呟いた。

「ぇ?」
「戦ではありませんが、小さな武力がこの国に向かっています。」

私が出発します、と。
そう言う彼女は強い目をしていた。


「ど、して…?戻ったばかりなのに?」

そう言う私は、微かに声が震えていた。
だって、それはつまりフェイトちゃんが戦いに行くって事でしょ?


「もし、戻ってこれたら…。」

そう言って私の手をとり
指先に口付ける。


「その時は、命令してください。攫え、と。」
「命令しなきゃ出来ないの?」
「失礼。…では、無事に帰ってきたその時には褒美を賜りたい。」

そう言うフェイトちゃんは薄っすらと微笑んでいて、私もつられて頬が緩む。
さっきまでの雰囲気は全く無くて。


「何が欲しいの?」
「…なのは。君を私だけの姫君に。」
「フェイトちゃん、キザだね。」

そう言うと、気に食わなかったかな?
と可笑しそうに首をかしげる。



そうして、8年ぶりの再会でひとつだけ約束とその証に口付けを交わした。


だけど、翌日

フェイトちゃんの出発を見送った後に
お父さんが渋い表情ですまない、と呟いた。



「なのは。お前の婚約が…決まった。」



そして、フェイトちゃんがもう一度出発した理由を教えてくれた。







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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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