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sister complex 3rd.

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私の妹は可愛い。


「ただいまー。」


だけどやっぱり私は嫌われているんだ。


玄関にはなのはの靴がある。──…それ以外の人の靴は無いから、皆出掛けているんだろう。そう言えば「今日は皆遅くなるから晩ご飯は2人で食べてね」と桃子さんが微笑していたっけ。


私はなのはの靴の隣に、自分の靴を並べた。…なのはは私に「おかえり」も言ってくれないんだ。何だか最近、益々私に近寄らない。いつだかこっそり私の志望大学のパンフレットを見ていた事があったけど。まぁ、なのはも大学進学を考える時期だもんね。






「……ぁ。」


靴を脱いでそのままリビングに向かうと、ソファーの上で丸まるなのはの姿を見付けた。……私を睨まないなのはは可愛い。いや、睨んでいても可愛いかな。…別に私はシスコンではないからね。


すやすやと、心地よさそうな寝息をたてて眠るなのはは、まるで普段ゴミを見るように私を睨むなのはとは別人みたいだ。……哀しいかな。




── つん。




「……ん。」



普段ならこんな事しないのに、寝ているなのはの柔らかい頬を突いてみて思わず頬が綻んだ。……だって小さい子供みたいなんだもん。


まじまじとなのはの顔を覗きこむ。睫毛が長い。きっと間違いなく可愛い子の部類だ。──…なのは、モテるだろうな。





── つん。




「んんっ…」




………………っ!!


もう一度突いてみて、少しだけ焦ってしまった。だって今のなのはの声は色っぽ過ぎ──…って私は何考えてるんだ!//……違うんだったら!

こんなんだからなのはに「変態」とか言われるんだよね。やめやめ、ここに居たらまた「変態」って言われちゃう。リビングを出て部屋で大人しくしておくのが得策だ。そう思って踵を返す。



だけど、ね?



もう一度なのはの頬を突いてみたりしても良いだろうか。とか、思ってしまったのだ。普段出来ない妹とのスキンシップ的な………私は嫌われてるから、寝てる時しかなのはに近付けないんだよね。哀しいかな。


そして、人差し指をなのはの頬に──…



「…あ。」


つけるギリギリで、蒼い瞳とかち合う。パチリ、パチリ、と暫し瞬く大きな蒼。……その蒼はやがて鋭く私を睨み付けた。顔が真っ赤になっている。怒ってるのかな……何か声を掛けなくちゃ。




「えーっと、……おはよう?」


そして、これが思いついた精一杯の言葉。
右手の人差し指をなのはの頬にギリギリまで近付け、なのはの顔を覗き込むように見ていた私はさぞかし変態だっただろう。


「──っ、痴漢!」


えぇぇぇー!あんまりだっ!変態から痴漢扱いになった。確かになのはの声が色っぽ──って、違うんだったら!なのはは顔を真っ赤にして私を睨み付けている。



そしてお約束通りなのははソファーから立ち上がり、件の右平手打ちを繰り出した。……だけれども、さすがにね。私もお姉さんなんだよ、なのは。



「おっと、」


──ぱしっ、となのはの右手を捕まえた。こう何度も殴られては格好がつきませんからね。そして得意気になのはに一言。


「なのは、女の子がそう簡単に手をあげちゃダメだよ?」


あげさせたのは他でもない私だけどね。とかそんな事は置いておいて、右手を捕まえたままお説教。


だがしかし──…


「~~~、煩いっ!///」

「あぅっ!」



─── ゴスッ。



す、脛………。右平手打ちを防いだ私はすっかり油断していた。思い切り向こう脛を蹴られた。まさか蹴りを繰り出すなんて……痛いよ、なのは。



「……手。離して。///」


それからぶっきらぼうに一言。だけどここで言う通りにしたらお姉さん失格だよね?だめだめ、何でも子供の言う通りにするから不良の子供が増えるって教育誌に載ってたもん。


「駄目。離さないっ」


私はなのはの右手を掴んだ左手に一層力を込めて「駄目だよ」と言う。


「はっ、離してよ!///」
「だーめ。」


この時私はなのはの手を離すイコールなのはが不良になる、の方程式を頭の中で組み立てていた。勝手にね。…なのはが不良になんて駄目、絶対。


「離してってば!変態!///」
「離さないったら!」


なのはは顔を真っ赤にして、今にも暴れそうな勢いだ。ここで離したらなのはは暴走族とかになってしまう!(←勝手な妄想。)何と言われようと離しません。







「……なんや、お取り込み中?」


と、不意に私となのは以外には誰も居ないはずの家にひょっこり現れた親友。


「はっ、はやて!?」


……これ不法侵入だよ。チャイム鳴らしてよ、全く。慌ててなのはの手を離してしまったじゃないか。


「呼び鈴しても誰も出て来ーへんから心配したんよ?そしたらなんや、なのはちゃんが襲われとるし。……あ、なのはちゃんお邪魔してます。」
「…い、いらっしゃいはやてちゃん。」

「──、襲ってないから!」


一拍おいて、慌てて首をブンブン振る私。何処をどう見たらそう見えるのさ。違う、断じて違う!


「今日は家族さん、おらんの?」
「へ?あ、うん。私となのはだけだよ。」
「へぇ~?成る程ぉ?」


そう言って、何だか面白そうににやにやするはやてに、なのはが慌てたように口を開いた。


「っ、はやてちゃん、ご飯食べて行ったら?」



なのはのこの一言で、何故かはやても一緒に夕飯を食べていくことが確定したのだった。まぁ、私と2人じゃアレだしね。…―良いんだ、別に。



ただ、はやてがなのはに変な事吹き込まないかが心配だった。私が居ないところでぼそぼそ耳打ちしてるのを目撃したからね。



そして、その晩からなのはの奇行が炸裂した。












***********











「………な、なのは?」
「煩い。」
「えっと、…一体どうしたの?」
「煩い煩い煩いっ!///」
「ん、なんで脱がすの!?」
「黙ってよ、馬鹿!」
「んな!?」




突如として、パニックに陥った私。今の時刻は深夜2時。ふと目が覚めるとなのはが私を見下ろすようにして居た。私の上に、跨って四つんばい。……パニックにもなるよね?電気の逆光で良く見えないけれど、なのはの顔が…赤い?それでいきなり「煩い」って怒られたし。何でか脱がそうとするし!?「馬鹿」とか言われるし。…何なの?もう。…ぐすん。



「なのは、ちょ──落ち着い、むぎゅっ!?」
「煩い!!!///」



顔が(><)バッテン。って感じになったよ、今。枕で顔を押しつぶされた私は、潰れたカエルみたいな声を……って、苦しい!息が……出来な……



窒息する!!!!



「っ、どうしたの!?──ッ一体!?」



圧迫する枕を押しのけて体勢を起こす。…さすがに力ではなのはに負けてない。体を起こすと、目の前になのはの顔があった。丁度、私の上に向かい合ってなのはが座ってる感じ。



「……なんでもない。」
「な、なのは?」



暗闇の中目が合うと、なのはは「何でもない」と何故か悔しそうな表情をしながら……うりゅっ、と泣きそうな顔になってしまった。なにこれ。可愛い………。///まるで小さい子供みたいだ。



「恐い夢でも見た?」
「馬鹿じゃないの?……子供じゃないんだから。」
「あ、…そう。」



つ、冷たい………。また私を生ゴミを見るような目で見て…。



「えーっと、一緒に寝る?」



あ。また子ども扱いしちゃった。「変態」とか言われちゃうのかな。



「…きもい。」



違った。「キモイ」言われた。その言葉と、冷たい視線に肩をガックリと落す私。……また嫌われたかな。



「へ?…なのは?」



だけど、なのははぷいっとそっぽ向くと今度は私のベッドへともそもそ移動し始めた。顔が真っ赤だ。風邪引いたんじゃないだろうか?だから、泣きそうな顔なのかな…?



「……もっとそっちいってよ!///」



ここ、私のベッドなんですけど。………まぁ、いいか。ふふ。



「よしよし。」
「さっ、触らないでよ!///」
「薬とか飲まなくて大丈夫?」
「……は?」
「風邪は早めに対処しないとね。」
「…………こんなの、もう治んないもん。」
「こらこら。治らない風邪はないよ?」



そう言ってなのはの髪を撫でると、なのはは怒ったような顔をして頭が隠れるまで布団を被ってしまった。それから一言だけ呟いた。むすっとした声で。



「馬鹿じゃないの。」



シスコンって事?まぁいいや。どちらにせよ、また昔みたく仲良しになれるかな?なんて思ったりしちゃっていた私だった。だけど翌日の朝、先に起きた私がなのはの寝顔を見ていたら、「変態!」って怒られて叩かれたりして、なのははやっぱり私に近づかなくなっちゃったりもしたんだけどね。











おしまい








テーマ : 魔法少女リリカルなのはStrikerS
ジャンル : アニメ・コミック

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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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