今日はお見合いの日っ!

私の車のナビが一日に一回、その日一番にエンジンをかけると「今日は○○の日です」と言います。今日はお見合いの日らしいです。なので書いてみました。本当は【3・フェイトちゃん目線】【2・なのはちゃん目線】【1・お見合い開始/再開】【0・その後】というようにカウントダウン式「3・2・1・ドッカーン!」にしようと思ったんだけど残念な事に時間と気力がありませんでした←

追記から。ほぼ小ネタに近いw

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「………はぁ。」


早朝の清々しい朝日の中、私はこの天気に似つかわしくないほど重たい溜め息を吐き出した。青い空と眩しいほどの太陽がとても憎たらしい。私の気分みたいに雨でも降ればいいのに。…………はぁ。私の名前はフェイト・T・H(23)。かの有名なハラオウン財閥の長女でもある。今現在嫌なことから逃げ出してきたばかりの私はトボトボと街中を歩いていた。


「いやだ。……いやだ………ぅう…」


いい年の女が独り言を呟きながら歩いてるなんて変だろうけど、でも私はもはや周りの目なんて気にしなかった。とにかく家から逃げ出したくて早起きして逃げ出してきたんだから。とりあえずやって来た公園のベンチに腰掛ける。膝の上に肘を突いて手を組んで、それから額をその上に乗せてもう一度盛大に溜め息。…………今日という日と、それから己の家族に恨みを込めた溜め息だった。



「…………具合でも、悪いんですか?」
「………。」



溜め息を吐く私に呼びかける女性の声が聞こえた。それからベンチが少し軋んだので隣に腰掛けたのも分かった。風に乗って、ほんの少しのいい香りがしてチラリと目を向ける。……と、とても近くにその女性の顔があった。蒼い、とても済んだ瞳に驚いたような少し間抜けな表情の私が写っている。


「へぁ?……だっ、誰ですか?///」
「ふぇ?」
「ぁ、いえ…大丈夫です!ちょっと嫌な事があって欝になってただけです。」
「そうなんですか?」
「そうです。」


私を心配そうに見ているその女の人に慌てて弁明する私。……って、見知らぬ人に何言ってるんだろう。変な人だと思われなかっただろうか?てゆーかこの人誰だろう。可愛い人だけど……。


「えっと………こんな朝早くから何してるんですか?」
「ふぇ?」
「や、早朝から珍しいなと思いまして。」


自分のことは棚に上げて聞くとその女性はほんの少し困ったように微笑んで長い亜麻色の髪の一房を指でひと撫で。それから恥ずかしそうに「実は」と呟いたのだった。


「実は私も家でちょっと嫌な事があって……にゃはは。」
「そうなんですか…。あ、私フェイトです。」
「あ、私はなのはです。ここで会ったのも何かの縁ですし、ちょっとお話しませんか?」
「そ─────///」


≪Pipipipipi───────.≫


気が滅入ってた私にとって凄く嬉しいお誘い、もといこんな可愛い人にそんなこと言われたら(ただでさえ家に帰りたくない私は)首を縦に振るに決まってる。……なのに、無常にもその瞬間に響いたのは私のポケットに突っ込まれた携帯で、画面を見れば電話番号はまさに悪魔のような友人からで私は「ぅあ」と声にならない声を発して、それからチラリとなのはさんを見やる。彼女はきょとんとした顔をしていて「出ないんですか?」と首を傾げた。観念して受話器ボタンを押すと、案の定友人が怒っていて。


『────フェイトちゃん何してん!』
「………ぁ、も…もしもし?」
『もしもしーちゃうわ!今日何の日か分かってんか?!』
「わ、分かってるよ!べ、別に逃げたわけじゃないから!」


本当は思いっきり逃げてきたんだけど。


『今日はお見合いやてあれほど言うたやろが!リンディさん困らすな阿呆!』
「ぅ、ちょっと散歩してるだけだよ……」
『ほんなら相手の写真もちゃんと見とるよね?』
「も、もちろん。」


本当は見ていないけど……。そう、私がこんな早朝に家を出てきた理由。それは私のお見合いが勝手に(勝手にだよ?)決められていたからだった。しかも昨日言われて今日お見合いだよ?まぁ、私が嫌がるだろうと思ってギリギリに言ったんだろうけど。とにかくそのお見合いが嫌で、私はお見合い写真も相手の名前も確認していないという状態。だけどそんな事を言おうものなら、きっと電話の相手に怒られるから嘘をついたのだった。


『ほんなら今すぐ家に戻ってくること。相手の高町家の人も待ってくれてんやからな?』
「わ、分かったよ。……帰るよ…」
『ならあと10分以内に帰ってくることや。ハラオウン家の人らもハラハラしてるし。』
「…………はいはい、分かったよ…。」


がっくりと肩を落としながら電話を切ると、隣に座っていたなのはさんが「大丈夫?」と声を掛けてくれた。


「えっと、大丈夫ですか?」
「……はい。家の問題なので…………」
「よく分からないけど頑張ってくださいね?」
「う……ありがとうございます。私、今日はちょっともう帰らなくちゃいけないんですけど、……また会えますか?」


そう言った後で、自分が何を言ったか理解してちょっとだけ顔が熱くなった。よく考えたらこんなの、何だかナンパみたいじゃなかろうか、と。でも相手はそんなに気に留めなかったみたいでちょっとだけ嬉しそうに微笑んで「喜んで」と言ってくれた。


「じゃぁ、私そろそろ行きますね。えっと………それじゃあ。」
「あ、はい。またね、フェイトさん。」


フェイトさん、と彼女が発音したことが凄くくすぐったくて嬉しくて私はそそくさとその場を後にしたのだった。…連絡先くらい聞いておけば良かった、と思ったのは家の前に着いたときだったんだけどね。








「あぁ、フェイト急にいなくなってるから心配したのよ?」


家に帰ると母さんがとても心配そうな顔をしていてほんの少し罪悪感が芽生えた。


「………ごめんなさい、母さん。」
「でも高町家の方も少し遅れるみたいだから…さっさと準備しちゃいましょう?」
「…………………はい。」


ちなみに高町家、というのは私のお見合い相手の人の家らしい。遅れるって事はどうやらあっちでも何かトラブルがあったんだろう。さしずめお見合いが嫌で逃げ出した、とかかな?それだったら面白いな、とか考えながら私はいやいや、お見合いの為に用意された服の袖に腕を通したのだった。





お見合いが破談することを祈りながら。


というか絶対に破談させてやる、と意気込みながら。








それよりも今朝の彼女、なのはさんに……また会えるだろうか。会えるといいな。









































「────絶対に、嫌。」



私は、自分の部屋に置かれたお見合い写真に目を通すことも無く早朝に家を飛び出した。私の名前は高町なのは(23)。つい昨日、いきなりお見合いがあるからと言われしっかり準備までされていて家族にはめられたことを知ったの。私の家は一応大きめな財閥で、お母さんの知り合いの子と勝手にお見合いを予定されたというわけなのです。相手は有名なハラオウン財閥の人らしいけど、私にはそんな財閥だとかはどうでもいいわけで逃げるようにして家を出てきた、というわけ。


家を出て公園にやって来た私はそこでベンチに腰掛ける女性を見つけた。何だか物凄くうなだれていて、具合でも悪いのかと心配になって声をかける。


「…………具合でも、悪いんですか?」


そう声をかけるとチラリと向けられる視線。その女性は金色の長い髪を腰でまとめていて、赤い綺麗な目をしていた。私を見てちょっと驚いた顔をして、それからがばりと顔をあげた。とても美人で、凛とした感じの人。


「へぁ?……だっ、誰ですか?///」
「ふぇ?」
「ぁ、いえ…大丈夫です!ちょっと嫌な事があって欝になってただけです。」
「そうなんですか?」
「そうです。」


急に離しかけたら不審だよね。だけどその人は凄く憂鬱そうに溜め息を吐いてそれからほんの少し泣きそうな声で「家で嫌なことが」と言った。どうやら私と似たような感じみたい。……類は友を呼ぶ、ってこういうのを言うんだっけ?なんだか自分と似てて可哀想だな、と思っちゃう。


「えっと………こんな朝早くから何してるんですか?」
「ふぇ?」
「や、早朝から珍しいなと思いまして。」


しみじみ見つめていると今度は逆に私に質問。それもそうだよね早朝からこんなところにいるなんて珍しいもんね。何だか真っ直ぐに見つめられてちょっと恥ずかしくて髪を弄りながら、それから苦笑して正直に家を逃げてきたことを話したのでした。


「実は私も家でちょっと嫌な事があって……にゃはは。」
「そうなんですか…。あ、私フェイトです。」
「あ、私はなのはです。ここで会ったのも何かの縁ですし、ちょっとお話しませんか?」
「そ─────///」


それからこの人ともう少し一緒に居たいな、なんて思って思い切って誘ってみたんだけどちょうどそのタイミングでその人、フェイトさんの携帯が鳴って、電話に出た彼女は何だか怒られてるみたいだった。見た目は凄く格好良くて綺麗で凛としてるのに怒られてる姿は可愛くてちょっと笑ってしまう。初対面の人にこんな気持ちおかしいかも知れないけど愛おしい、ってこんな感じなのかな?なんて。



「わ、分かったよ。……帰るよ…」


それから電話を切ったフェイトさんに声をかけると困ったように微笑んだのでした。


「えっと、大丈夫ですか?」
「……はい。家の問題なので…………」
「よく分からないけど頑張ってくださいね?」
「う……ありがとうございます。私、今日はちょっともう帰らなくちゃいけないんですけど、……また会えますか?」


電話を切って立ち上がった彼女はおずおずと、そう言って何だか頬を染めていて。それがとても可愛らしくて、そう言われた事が嬉しくて私は「喜んで」とだけ答えたのでした。


「じゃぁ、私そろそろ行きますね。えっと………それじゃあ。」
「あ、はい。またね、フェイトさん。」


名前を呼ぶと、嬉しそうに微笑んでくれてフェイトさんはそのまま公園を去ってしまった。失敗したなぁ、連絡先とか聞いておけば良かった…。彼女はまた此処に来てくれるかなぁ。もっとお話したかったなぁ……なんてことを考えていると私の携帯にも着信が。嫌な予感に駆られながら見るとそれは幼馴染みからの着信で、私はがっくりと肩を落としながら電話に出たのでした。


「はーい……なぁに?アリサちゃん。」
『はーい、じゃないわよ!あんた今何処!?』
「海鳴公園………です。」
『今日お見合いって言ったでしょうが!桃子さんも皆心配してるわよ!?』
「お見合いしたくないんだもん。……やなものはやなの。」
『とりあえず顔だけでも出しなさいよ…一応ハラオウンさんとこの人は皆良い人だし…』
「アリサちゃんもこのお見合い話に加担したでしょ。……裏切り者。」
『あのねぇ。だって私ハラオウン財閥の…あー、あんたのお見合い相手とも顔見知りなんだもの仕方ないじゃない。あっちにははやてが手伝いに行ってるみたいだし、すずかだって協力してるんだから断るにしてもなんにしても顔出しくらいはしなさいよ。』
「…………分かったよぉ。」
『とりあえず迎えの車出したから、ちゃんと乗りなさいよ?皆心配してるんだから。』
「はーい…。」
『あと、お見合いの時間少し遅らせてもらったから。……あっちもちょっとゴタついてるみたいだったし。』
「ふーん。」


そうして電話を切った数分後家の運転手が私を迎えに来て、私は車へと乗り込んだのでした。それから携帯に日程みたいなものがメールされてきて、重い溜息を一つ。日程は時間が少しずつずらされていた。ハラオウン家もゴタついているって言ってたけど……どうせあっちも嫌がってるんだろうな。やだなぁ……お互い嫌って言ってるんだからお見合いなんてしなくちゃいいのに。






私はちょっとだけ苛立った溜息を吐いて、携帯を閉じた。







絶対にこのお見合いは破談なの。


私はお見合いを破談させるつもり満々で家への帰路へついたのでした。










それよりフェイトさん、またあの公園で会えるかなぁ……

























しまい。←




まさかの出会わないで終わるお見合いSS!

その後2人はお見合い会場で再会することでしょうなw破談したかどうかは皆さんの心の中に!←ぇ






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なのフェイ信者ですw
初心者ですが宜しくお願いしますorz
あと、一応リンクフリーです(^^);

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